学園BETRAYER～秘密の性体験～

能力者の主人公二人が学園の闇に迫る

本作には、男性と女性の二人の主人公が存在する。校内のカップルを破局させる“別れさせ屋”の田所敦と、恋に恋する“恋愛クラブ”のリーダー土方颯季の二人だ。じつはこの二人、特殊能力を身につけているという共通点がある。敦は逆恨みした女子に腹部を刺されて以来、心の声が聞こえる能力に目覚めてしまった。颯季は宇宙人と遭遇し、自分に心を許している相手、もしくは睡眠中の相手をコントロール出来る憑依能力に覚醒したのだった。そんな二人が通う学園には、“校長や教師たちが結託し、女学生を使った売春サークルを運営している”という、怪しげな噂が流れている。そして案の定、二人の主人公は知らず知らずのうちに、とある事件に巻き込まれていくのだった。はたして、敦と颯季は覚醒した能力を使い、事件を解決できるだろうか？

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このゲームの特徴のひとつは、二人の主人公を選択し物語を進められること。と書くとザッピングシステムを採用したAVGを連想されると思うが、実際はゲーム冒頭で主人公を選ぶだけ。以後視点が固定されるので、プレイヤーが任意に視点変更することはできない。ザッピング形式のAVGは分岐が激しく、CG回収が面倒なことが多いので、手軽に遊べるという意味では本作のシステムも悪くないと思う。ただ、設定が凝ってる割りにシナリオ展開が淡泊というか味気ないので、主人公を二人用意した意義が薄れちゃってる気がする。

とくにマイナス評価となったのが、敦ルートと颯季ルートがあまりリンクしていない点。敦ルートで判明しなかった事実が颯季ルートで判明する、といった相互補完してる部分が少ないため、ゲームクリア時に「点と点が線で繋がった！」的なスッキリ感があまり得られないのねん。悪徳校長や宇宙人たちが大活躍するかと思いきや、わりと地味に処理されちゃってて存在感が希薄だし…。また、敦ルートにいたっては、急に発情した主人公が誰に性処理を依頼するか？って部分だけがクローズアップされ、校長一味との対峙はオマケ程度の扱い。学園ラブコメ作品としては純愛部分が弱いし、学園ミステリー作品としては伏線や設定の処理が甘い感じ。エンディングも唐突すぎて、全体的に消化不良気味な印象だ。

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あと、個人的に違和感を覚えたのは、颯季の親友井上桃子の存在。主要キャラたちの会話に時々混ざってくる人物で、セリフも声優さんが演じている程度に活躍するのに、なぜか彼女の立ち絵もイベント絵もないのねん。複数人で会話してるとき、一人だけ立ち絵の存在しないキャラが介入するとスゴク違和感を感じる。完全な脇役扱いにするならば、ゲーム冒頭の選択肢に「井上桃子と話す」なんてコマンドは入れない方がいいと思う。元々活躍する予定だったキャラが、諸々の事情で出演が大幅に削られ中途半端な登場の仕方になったのだろうか？

というワケで総論。シナリオはモヤモヤ感の残るやや残念な完成度だったが、作品のオススメ度は★3個をギリギリ死守。シナリオは少しパッとしなかったが、拙者お気に入りの作家さんが描くキャラたちの凌辱シーンは抜群にエロかったッス。正統派美少女がゲス男たちに輪姦される姿にテンション上がりまくり！　とはいえ、基本CGが65枚しかないなので、フルプライスのボリュームとしてはイマイチだね。ミドルプライス相当の作品だ。原画家さんのファンである拙者は★3個評価にしたが、質と量の両方を要求する一般プレイヤーの人だと★2個評価ぐらいになってしまうかも…。もう少し本格的な謎解きAVG的な味付けにするか、CG枚数を増量してヌキゲーとしての完成度を高めてほしかったなぁ。原画がいいだけにちょっと残念な作品でござった。

攻略

   使い方

まずは敦ルートを制覇してから、颯季ルートを処理しよう。敦ルートでは、お目当ての女のコを追いかければ自然にエンディングに到達する。颯季ルートは、憑依調査への積極性が分岐ポイントとなる。

（by イ・ヤン提督）

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