LILITH-IZM06～デジアニメwithリリー＆リリア外伝～

アニメ演出にこだわったリリスイズム作品

©Lilith

本作は、Lilithおなじみのオムニバス作品シリーズだが、従来のリリスイズムをイメージして購入するとガッカリする可能性が高い。というのも、『Tentacle and Witches外伝』と『姫騎士リリア外伝』は、新たなイベントで物語を構成してるのに対し、『鋼鉄の魔女アンネローゼ』と『監獄戦艦2』は、本編で収録されてた静止画のＨシーンをアニメ化し、再録しただけ。ぶっちゃけ、既存のイベントをアニメ化するより、新規イベントの静止画の方が価値が高いと思ってる拙者には、『魔女アンネローゼ』と『監獄戦艦2』は期待はずれでござった。ちなみに、この2作品はあらすじなどは一切なく、Ｈシーンだけを切り取って収録してるので、本編をプレイしてない人は楽しみにくいと思う。

作品全体のボリュームは基本CG22枚だが、再録ＨのCGを差し引くと15枚構成になってしまう。安くてボリューミーな高品質さをウリにしてるリリス作品としては、いささかお粗末な作品と言わざるをえないね。じつは『姫騎士リリア外伝』の本編も、物語はダイジェストであっさり処理されており、Ｈシーンのみを収録している中途半端な作品なのねん。本編の外伝やスピンオフ作品的なモノを求めている人には、ちょっと物足りなく感じるかもしれない。発売されてから6年以上経ってる作品なので、正直記憶が曖昧な部分も多々ある。ストーリーを簡略化せず、がっつり読めるAVGに仕上げて欲しかったなぁ。ちなみに、本編のリリアは調教SLG的な要素があったが、外伝にはゲーム性は一切ない。フローチャートをクリックし、物語を読む進めていくだけのお手軽AVGだ。

©Lilith

結局のところ、拙者が心の底から楽しめたのは『Tentacle and Witches外伝』だけでござった。こちらは本編のアフターストーリーがちゃんと描かれており、選択肢もあるし新規イベントもバッチリ収録している。従来のリリスイズムらしい外伝作品に仕上がっております。とくにアニメ演出が秀逸で、肌からしたたり落ちる汗の描写や、ピクンピクンと身体を痙攣させる描写も再現しており臨場感は抜群！　アニメを全面に押し出してる作品だけあり、アニメ演出のクオリティは極上だ。ただ、惜しむらくは、本作に用意されてる基本CGは5枚だけ。Ｈシーンはリリー分しか用意されておらず、由子とカヤのイベントはゼロ……。由子ファンの拙者としては、かなりガックリしたッス。再録Ｈでお茶を濁さず、由子やカヤのイベントを強化してくれた方が個人的にはありがたかった。

というワケで、既存の静止画Ｈをアニメーション化し、再録したＨシーンに価値をあまり見いだせなかった拙者の評価は、コストパフォーマンスの悪さが原因となり★2個。アニメ演出が無類の大好物で、すでに静止画で見ていた内容でも動けば新鮮、全然OKだよって人なら★3個はあると思うけどね。個人的には、「Lilith作品にハズレなし」というブランドイメージが崩れた作品で、ちょっと衝撃が大きかったなぁ。言葉は悪いが、ファンのために作った作品というより、経営上の都合で無理矢理水増しした作品に見えたッス。次のリリスイズムでは軌道修正してくれることを切に願うものである。

攻略

   使い方

通常のAVGスタイルは『Tentacle and Witches外伝』だけ。残り3作品には選択肢がないので攻略は簡単だ。CGモードとアニメモードを両方確認するだけでOK！

（by イ・ヤン提督）

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