英雄*戦姫
天狐 | WindowsXP/Vista/7 | 1280x720 |
10290円(税込) | 1Play30時間 | 属性:地域制圧型SLG |
難易度:6 | 2012/3/30発売 | オススメ:☆☆☆☆ |
ジパングを率い、群雄割拠の時代を制覇せよ!!
世界中でさまざまな英雄たちが覇を競い合う群雄割拠の時代。邪馬台の女王・ヒミコはかつて自身の見た不吉な予知を防ぐため、世界を統一しようと使命に燃えていた。しかし、戦力に乏しい邪馬台の状況では世界制覇どころか国内制覇もままならない様子。今日も織田信長相手に敗北の危機を迎えていた。敵に囲まれ、絶対絶命のヒミコだったが、そこへ記憶を亡くした1人の英雄が舞い降りる。2人は協力して敵を打ち払い、そこから邪馬台の進撃が始まるのだった。果たして世界にはどんな戦いが2人を待っているのだろうか。
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世界中の様々な時代の偉人たちが美少女となり、国取り合戦を行うという大作型の戦略SLGです。戦国時代の武将を美少女化したり、三国志を題材にしたりと、この手の英雄ヒロイン化した戦略ゲームは割とよく見掛けるようになってきましたが、本作の場合は1つの時代に絞っていないことがひとつの特徴といえます。古代の伝説的な人物から中世の偉人、冒険家、海賊など非常にバラエティ豊かなキャラクターセレクトだなと感じました。世界地図を舞台に覇権を争うものの、かつての戦争をモチーフにしているわけではないので、独特のシナリオ展開でゲームが進んでいくのも面白いですね。あるようでなかった新しいタイプの英雄ヒロイン化ゲームといえるのではないでしょうか。
戦略SLGとしての難易度としては難しすぎることなく、比較的遊びやすいバランスだと感じました。勢力は多いですが、敵対する戦力を1つに絞れるため、迷うことなく自軍を展開させていくことができます。資金管理についても使い道が兵力の増強と補充のみにほぼ絞られているため、非常にわかりやすいです。戦闘中の属性関係なども攻撃時にマークで確認できたりと、非常に遊びやすい親切設計に作り込まれていますね。全体的なゲームデザインに関しても見やすく、わかりやすいのが特徴です。本作がデビュー作となる新ブランドの作品なわけですが、それを考えるとこの全体的な完成度の高さには脱帽ですね。なお、遊びやすいからといって簡単すぎるというわけではないのでご安心を。特に終盤での巨大ボスたちの戦いなどは歯応えある戦いが味わえました。戦略SLG好きな人たちが何十時間も没頭して遊べるゲームに間違いありません。
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プレイしていてとても面白かったのが、所々に見える制作スタッフの遊び心です。決してギャグゲームではないのですが、妙なパロディというか、いろんなネタが仕込まれていたように感じました。ランスロットが『おにぎりっ!(鬼斬り?)』と叫びながら攻撃したり、ガラハドの必殺技がアイスソードだったり、漫画やゲームネタがとてもユニークでしたね。そして極めつけは終盤で仲間になる上杉謙信。思わず『ええー!??』とモニター前で声を上げてしまいました。こんな仕込みまであるとは本当にびっくりです。あと戦略SLG系のゲームとしてはヒロイン1人1人にスポットを当てたミッションが多かったのも良かったと思います。Hイベントだけなく、どちらかといえば日常会話イベントが多く用意されており、ゲーム雰囲気を明るく楽しいものにするた一役買っていました。ゲームクリアまでに長い戦いが強いられますが、こういったユニークな要素があることで他の戦略SLGにはない戦闘以外の独特の楽しさが味わえるのではないでしょうか。
完成度の高い本作だけにもう1歩と思えた部分もあります。まずはエンディングですね。結末がマルチエンドではない点を残念に思った人もいるのではないでしょうか。CG回想制覇が1プレイで可能なのは楽ですが、逆にもう1度プレイさせる気にならないという側面も……。宝具のコンプリートを狙うために周回プレイをするというのでは少々弱い気がします。この手の戦略ゲームは何周も遊ぶということを前提に踏まえているプレイヤーさんもいると思いますから。もちろんハードモードに挑戦したり、初回とは違ったプレイを楽しんでみるとう人もいるとは思いますが、キリがいいだけにおまけ制覇で満足してしまう人が多いでしょう。あとアーサー以外の円卓の騎士たちのHイベントが少なかったのも個人的にちょっと残念でした。
攻略
全体解説
攻略順による宝具獲得の変化はあるものの、ターン制限はないため、じっくり軍を進めていけばよい。同時に複数勢力に宣戦する必要も一切ない。1勢力ずつ照準を絞って戦っていくこと。自国領土が増えることでヒロインミッション、資金獲得ミッションなどが次々に発生していく。焦らず、それられをじっくり消化しながら軍を進めていこう。
ゲームポイント➀ 速度に注目し、戦闘チーム編成を
まず人数だが、戦闘に参加できるのは最大6人までなので、4~6人の主力チームを作っていこう。攻撃役で1つ、敵の反撃に備える防衛役で1チームそれぞれ用意しておきたいところ。仲間が増えるに連れてその編成チーム数も2~3に増やしておきたい。
実際の戦闘では行動順が非常に重要なポイントになってくる。攻撃力に関しては兵力を増強すればカバーできるので、元々の数値が低いキャラでもそう懸念することはない。防御力も兵力が上がればそう簡単にやられることはないので深く考えなくてOK。それらに対して速度の数値はとても大きな意味を持つ。先に行動して相手の兵力を減らす、倒すといったことができるかどうかは速度の数値にかかってくる。目安としては7以上、宝具を使って8以上のユニットで戦闘を行うのが理想的。ディレイ(行動後の待ち時間)を減らす宝具も有効なので、主力となるアタッカーに装備させておこう。特性により敵の速度を下げるのもかなり有効な手。終盤の難易度の高いボス相手にも速度を下げることで敵の行動回数を減らし、優位に戦闘を進めることができるようになる。
序盤戦(ジパング、大陸進出、ハワイ・オーストラリア征服あたりまで) | |||
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主人公 | 剣 | ジパング | バランスに優れた万能アタッカー。英雄技と特性を活かすため前列中央か中列中央に配置すること |
源義経 | 剣 | ジパング | 速度に優れ、使いやすい点が魅力。早い段階のヒロインミッションで威力2倍攻撃のバスターアタックを習得できる |
ランスロット | 剣 | ジパング | 義経同様に使いやすい。序盤の前衛候補の鉄板 |
石川五右衛門 | 剣 | オーストラリア | ヒロインミッションで習得できる斬鉄剣の威力が凄まじい。中盤以降に活躍させたい |
マルコ・ポーロ | 闘 | モンゴル | 戦や槍に強い数少ない闘属性のユニットとして重宝する。速度もトップクラスであり、インドやマケドニア、インディアスといった勢力相手に大暴れできる |
武蔵坊弁慶 | 槍 | ジパング | 最初から宝具を2つ装備できる。戦属性の攻撃技を習得できる点も見逃せない |
呂布 | 槍 | 大華帝国 | 攻撃力に優れた槍属性のアタッカー。速度に難があるので、使うならそこを強化すること |
カメハメハ | 槍 | ハワイ | 速度に優れた槍属性のアタッカー。槍としては呂布よりも使いやすい |
アショーカ | 投 | インド | 戦や闘に強い投属性の代表ユニット。特性で速度-1を習得できるため、強敵相手に速度ダウンを狙える点も美味しい |
フビライ・ハン | 弓 | モンゴル | 弓属性の代表ユニット。後衛アタッカーとしては攻撃範囲の面で銃より使いやすい |
織田信長 | 銃 | ジパング | 銃の性質上、使い勝手に少々難があるものの、一撃の威力ではトップクラスの破壊力を誇る。特に英雄技の破壊力は凄まじく、終盤の高HPボス相手に有効 |
ヒミコ | 術 | ジパング | 回復役。兎にも角にも後列から治癒を行うといい。前衛の兵力維持は戦闘の勝敗を左右する。また、バッドステータス効果を打ち消すリフレッシュが終盤のアンゴルモア戦で必須 |
中盤戦(マケドニア、アメリカ大陸、EU、ロシア征服あたりまで) | |||
イヴァン雷帝 | 剣 | ロシア | 特性効果により敵前衛の防御力を1減少させることができる。前衛に置き、魔法剣で敵後衛を狙う戦法を |
ベディヴィエール | 闘 | ブリタニア | 速度は低いが、攻撃力に優れた闘属性のアタッカー。特に英雄技の威力には目を見張るものがある。英雄技の射程が広い点もGood |
ジェロニモ | 戦 | インディアス | 攻撃力と速度に優れた戦属性のアタッカー。敵に最も多い剣と槍を薙ぎ倒していってくれる。属性優位ダメージを上げる装備が相性良 |
孫六兼元 | 戦 | ジパング | 宝具を入手していくと出現する(?)ユニット。剣や槍に強い戦属性の中では速度が高く、非常に使いやすい。剣以上の前衛アタッカーになること間違いナシ |
アレキサンダー | 槍 | マケドニア | 速度に優れた槍属性のアタッカー。槍を中心に使っているのならば、彼女も戦力として欠かせない |
パーシヴァル | 投 | ブリタニア | ベディヴィエール同様、英雄技の威力に優れている点が魅力。攻撃範囲に難があるので、中列中央に配置すること |
アリストテレス | 弓 | マケドニア | 敵のステータスアップを打ち消すディスペルが使える。ボス戦などで能力強化が面倒な場合に |
ビリー・ザ・キッド | 銃 | USA | ディレイが短いクイックドローによる連続攻撃が凄まじい。範囲攻撃である乱れ撃ちも使えるため、銃属性としては抜群の使い勝手を誇る |
ナポレオン | 砲 | EU | 中列・後列の弱点を突きやすい砲属性のキャラ。特に槍相手に大きな戦果が期待できる |
ツタンカーメン | 術 | エジプト | 範囲回復であるサンクチュアリが使用可能。ロシアを寒冷装備ナシで落とすなら彼女の回復力がぜひ欲しい |
ベートーヴェン | 術 | EU | 通常の術攻撃にディレイ増加効果がついている。敵の行動順を遅らせることに秀でる |
終盤戦(バビロン以降) | |||
アーサー | 剣 | ブリタニア | 特性により対面する敵前衛の能力を全-1できる。更に英雄技のエクスカリバーでも全-1が可能。バッドステータス女王として終盤のスタメンにぜひどうぞ |
ベイリン | 剣 | 暗黒領域 | 剣だが、攻撃では砲の属性弱点を突くことができる。射程が1伸びた戦アタッカーと考えてもいいだろう |
上杉謙信 | 剣 | ジパング | 特性により敵前衛の速度を1減少させることが可能。自身を回復強化できる能力も持つ |
ノストラダムス | 術 | 暗黒領域 | 敵のステータスをランダムに-3できるダムドが優秀。行動順を優位にする英雄技も使用可能 |
ゲームポイント➁ 資金は兵力増強にドシドシ継ぎ込む
本作での資金は兵力増強か、戦闘で消費した兵力の補充に使うというためだけに存在しているといって過言はない。USAの買い取りや対ロシア用の寒冷地装備の開発など、ミッションで必要になる場合もあるが、それは稀なケース。ユニットの維持費、施設の管理費などは一切ないので、資金を温存する必要はまったくない。また、兵の補充に関してはターン経過で多少回復するほか、ヒミコなど術ユニットによる戦闘中の回復を利用することもできる。それを考えるとお金は兵力の増強にドンドン使ってよい、使うべきという結論になる。全員を増強する必要はないので、戦闘でよく使っている主力チームの前衛から兵を増強していこう。序盤戦では1500以上、中盤戦では3000以上、終盤戦では6000~9999以上あれば大分楽に戦闘を戦い抜くことができる。特に資金に余裕が生まれやすい終盤では兵力を強化することが不可欠。ラスボスを含め、同じメンバーが参加できない2連戦が多くなるため、6人×2チームを兵力増強しておくこと。
ゲームポイント➂ 攻略順を見極めよう
侵攻を進めると3つの勢力から敵対先を選ぶ場面が出てくる。最終的にすべての勢力と戦うことになるので、できれば無理のない相手から選んでいきたいところ。
まずジパング統一後の最初の選択ではモンゴルを最初に選ぶのが無難。弓と闘ユニットが多いため、主人公を含めた剣ユニットでモロに弱点が突ける。対して戦が多く、剣が弱点を突かれてしまうインドは後回しにしたほうがよい。
その後の2回目の選択では難易度の大きく異なる3国から攻め先を選ぶことになる。まずその時点で無理なのがロシア。ただでさえ兵力4000級という終盤クラスの力を持つ上、寒冷地の準備がなければこちらの兵力が戦闘時に半減してしまう。寒冷地装備が用意できるのはEU本土を征服し、ダ・ヴィンチが仲間になってから。正攻法でいくならEUを落した後にロシアを攻めよ、ということになる。続いてマケドニアもロシアほどではないが、序盤で相手にするには厳しい相手。攻め込むことで収入が20%減るという罠も待つので避けておこう。消去法で2回目の選択は東南アジアのEUに攻め込むのが正解となる。そこからハワイ、オーストラリア、そしてアメリカ大陸へと進出していこう。
推奨攻略チャート | |||
---|---|---|---|
1 | ジパング | 12 | ヴィンランド |
2 | モンゴル | 13 | インカ |
3 | 大華帝国 | 14 | アステカ |
4 | インド | 15 | ブリタニア(派遣) |
5 | EU(派遣)+アンノウン | 16 | EU(本土) |
6 | ハワイ+無所属 | 17 | ロシア |
7 | オーストラリア | 18 | バビロン+ウルク |
8 | マケドニア | 19 | 暗黒領域 |
9 | エジプト | 20 | ブリタニア(本土) |
10 | インディアス | 21 | イルミナティ |
11 | USA | *宝具を狙う場合は4、2、3と変え、16と17を逆にすればよい |
ゲームポイント➃ CG回想制覇・クリア引き継ぎ
全勢力を1周で攻略でき、仲間もほぼ自動的にその過程で全員揃うことから1プレイでCG&シーン回想はコンプリートすることができる。発生するすべてのヒロインミッションを消化した上で、ラスボス戦に臨むこと。それに対して1周でコンプリートすることが難しいのが宝具(アイテム)の制覇。特殊な攻略手順を踏まなければ入手できないものが多くあり、初回プレイでは抜けやすい。更にそれらの宝具を入手すると、敵対勢力すべてのレベルがアップ(強力な追加ユニットが加入するなど)するという副作用がついている。1プレイで全宝具を揃えるとなるとゲームの難易度も上がることになるのでご注意を。入手した宝具は周回プレイで引き継ぐことができるため、それを利用して複数回に分けてコンプリートを狙うといいだろう。
なお、クリア時の引き継ぎボーナスとしてはハードモードの追加、宝具の持ち越しのみ。ユニットの成長、軍資金などの持ち越しはない。
特殊な攻略順による宝具入手 | |
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ヴィマーナ | モンゴルより先にインドを征服する |
馬宝石 | 大華帝国より先にモンゴルを征服する |
知恵の実 | オーストラリアより先にハワイを征服する |
グリンブルスティ | インディアスより先にマケドニアを征服する |
エリクサー | USAより先にエジプトを征服する |
玉手箱 | インカより先にヴィンランドを征服する |
賢者の石 | EUより先にロシアを征服する |
勢力攻略中の宝具入手 | |
モンゴル | サマルカンドを制圧するとアメシスト |
大華帝国 | 楼蘭を制圧するとパール、拉薩を制圧するとエメラルド |
インド | セイロン島を制圧するとトパーズ |
EU(派遣) | ポートモレスビー海路を発見前にバリを制圧するとルビー |
ハワイ | アオテアロアを制圧するとパール |
USA | USAを買い取らずに征服するとヴォイニッチ手稿 |
アステカ | ウシュマルを制圧するとドラウプニル |
EU | ストックホルムをおとせばジュワユーズ |
暗黒領域 | アンゴーラを制圧で隠れ兜 |
イルミナティ | アンゴルモアを撃破でコスモグラフィア |
(by RYO)