メーカー | SPEED |
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OS | WindowsXP/Vista/7 |
画面サイズ | True 1024x768 800x600 可変(画面比率4:3) |
税込価格 | 9240円 |
発売日 | 2012/5/18 |
『姦染』シリーズでお馴染みのSPEEDから、期待の新作が登場するぞ。物語は、ネットゲームの中で出逢った少女インソムニアが、現実世界の主人公の元に現れ、様々な事件やHなトラブルを巻き起こしていくエロティック・サスペンスな展開となる。システム的には『姦染』シリーズのザッピングシステムを継承し、やり込み要素も盛り込まれる予定だ。期待度の高い新作なので、今回はインタビューを掲載しつつ、情報をお届けします。
主人公・呉鏡一は、病院のベッドの中で目を覚ます。記憶の一部が抜け落ちているため、何故自分が病院にいるのか全く思い出せなかった。入院してから数日が経過したある日、妹の鏡華が持ってきたノートパソコンに、「Virtual World」というネットゲームがインストールされていることに気付く。退屈を紛らわせるため起動してみると、突然意識を失ってしまう。気が付くと主人公の身体は、不思議な空間に迷い込んでいた。最新技術で作られたネットゲームなのかと思い、ゲームの中の散策を開始すると、その中で“インソムニア"と名乗る少女に出逢ってしまう。そして、彼女に導かれるまま、ゲーム感覚でその世界の怪物を殺してしまうのだが……。狩りを終えた後、少女が「また二人きりで逢いましょう」と呟くと、主人公は現実世界に引き戻されたのだった。
翌日新聞を見ると、新聞の片隅に鏡一の通っていた学園の教師が死亡したという記事が掲載されていた。この時は、とくに気に止めなかったのだが……。そして、月日が経過し退院した鏡一は、親の提案を受け入れ転校することになった。記憶をなくしているので、母校には何の未練もナシ。最初は一人暮らしをしながら学園に通う予定だったが、鏡華が「病み上がりの兄を放っておけないし、今の学園が面白くない」という理由で、一緒に転校することになったのだ。こうして、兄妹二人きりの新生活が始まったのだが……。その夜、再びインソムニアに出会うことに! 彼女との出会いが鏡一たちの運命を狂わせていく。
じつは、彼女の正体は夢の中に現れる夢魔。彼女の誘惑を受け入れれば、極上のHを体験させてくれるのだ。Hをすることで精気を吸い強力になっていくインソムニアは、淫乱痴女度が増していき、さらに過激なHを味わわせてくれるのだ! しかし、鏡一は知らなかった。彼女とHする代償として、主人公の大切にしている「モノ」が失われていくことを……。はたして、鏡一が失うモノとは?
インソムニアCV:櫻井ありす 身長158cm 体重47kg B82D/W59/H83
ネットゲーム「Virtual World」に棲み着く夢魔。物語が進むと実体として主人公の前に現れる。自分が「誰であるか」忘れているため、朧気な記憶を頼りに主人公たちに接触を図る。インソムニアの性質は淫乱な痴女で、性格は凶暴。常に過激なボンデージ衣装を着用している。ネットゲームを介し人間の深層意識に入り込み、主人公には失われた記憶のヒントを与え、他のヒロインに対しては主人公から引き離すための妨害工作を行う。
●性嗜好の方向性:奉仕系のプレイが好き。その反面、言葉責めが得意。
主人公の妹。前向きで元気いっぱいな少女だが、負けず嫌いな性格で頑固なところがある。兄さんに対して妙に反発するのはツンデレなため。ケンカが多い割りに世話を焼きたがる。じつは主人公のことが大好きで、結ばれたいという願望を抱いている。夢の世界に引き込まれていく兄を現実世界に引き留めるため、自らも兄の夢の中へと飛び込んでいく。
●性嗜好の方向性:極端な貧乳だが性感帯でもあり、胸を弄られるのが好き。また、身体を密着させるのも好き。
転入してきた主人公と、一番最初に友達になってくれた女のコ。じつは以前からネット上で親交があり、一年前に同じネットゲームにハマっていたことがある。普段は遊んでばかりいるのに、成績は常に上位をキープ。ぶっきらぼうな物言いをするため、友達は少なくクラスでは浮いた存在である。ネットで交流していたときは、主人公に対して淡い恋心を抱いていたらしい。現在は、同じ学園の青山英樹と交際しているが、肉体関係はない。処女。洞察力に優れた優等生だが、神経質で妄想癖があるため、インソムニアの仕掛けた罠に引っかかりやすい。
●性嗜好の方向性:妄想癖が強くレイプ願望がある。暴力的な振る舞いを受けてみたいと思っている。
回答者:企画原案/ディレクター天翔 狗
Q 姦染シリーズとは作風がかなり違うようですが、今作を作ることになった経緯・開発コンセプトなどを教えてください。
A まずは、姦染シリーズとの、Hシーン的な相違点から。すでに発売され、好評頂いています姦染シリーズのHシーンは、「乱交」や「暴力的、直接的な性行為」がメインとなっていました。翻って本作「淫魔の憂鬱」は、「一対一のセックス」「手コキや足コキと言った、直接挿入以外での射精」などが多めの、フェチズム寄りの作品として開発しています。
比較をした上で申しますと、大多数対個ではなく一対一の行為を追求するということ、また、その行為をある程度ではあるものの、自由に組み立て、所謂「夜のお供」にして頂く事が出来ないだろうか?と、考えたのが本企画の発端になります。
その他には、強烈に愛を向けてくるヒロインの思いを主人公がどう対応していくかであるとか、主人公達の過去に何があったのかを、ばらばらに配置された物語を集約し、再構築していくという流れを、ユーザーの皆様にも楽しんで頂けたらなと考えたのが、今作の開発コンセプトの一つ、となります。姦染シリーズにせよ、淫魔の憂鬱にせよ、ベースコンセプトは「Hシーンも物語も、アダルト向けのゲーム」である、と考えています。……と、開発側の考えるコンセプトはさておき、製品になった際には、もう一つのコンセプトである、「お手軽さ」を楽しんで頂ければと思います。
Q ファンタジー的なサキュバスと電脳世界、一見ミスマッチのような組み合わせに見えますが、このアイデアはどのようにして生まれたのでしょうか?
A 「ネットゲームで知り合った相手とバーチャルセックスする」「そして、現実でも会い、行為に至る」それらの行為が一般的ではないにせよ、今現在確かに存在し、通信技術の発達により、そういった行為がさらにリアリティを持って行く、つまり、限りなく現実に近い仮想空間でのバーチャルセックス(もちろん、純愛もあるでしょうけど)が、今よりもっと楽しめる、今よりもっと普及していくだろうという未来予測(個人的な考えですが)という、きわめて現実的な妄想が先にありました。
では、ファンタジックな設定であるサキュバスがなぜ、という点ですが、これは「仮想空間」を「夢」と置き換え、そこの中に現れる「淫女」、それを伝承などに出てくる『サキュバス』とは少し異なるかもしれませんが、記号として表すための比喩、として設定しました。
面倒な事を書きましたが、それとは別に、「お手軽にHしてくれる、都合のいい彼女的存在」というのはどうか?と言うのも、今回のアイディアのベースとなっています。
Q 本作のみどころを教えてください。
A 不思議な空間での「都合のいい彼女(インソムニア)」との秘め事はもちろんですが、いつしか「手段が目的に変わり、暴走を始めたインソムニアの狂行」も、是非楽しんで頂きたいポイントとなります。狂行そのものに軽く触れると、杏や鏡華を主人公から引き離そうと、関係する人々を誘惑し、それらに暴行をさせようとするであるとか、主人公と二人きりの世界を作り出そうと、自分たち以外の存在を「物理的に消そうとする」などがありますので、Hシーンもお話も、どちらもご期待頂ければと思います。期待外れだったら、ごめんなさい。
Q 姦染シリーズのようなザッピングシステム(断章システム)が採用されるそうですが、システムの特徴と、その狙いは?
A 姦染シリーズに搭載し、評価頂きました「ザッピングシステム」と兄弟的な位置づけになるかと思います。まず特徴としてですが、これまた姦染シリーズと比較する形で進めます。「ザッピングシステム」は、同じ時間軸の上に存在するAさんBさんの視点を切り替える、というシステムでした。
では、淫魔の憂鬱の「断章」システムの特徴ですが、こちらにも、同じ時間軸の話もありますが、基本的には「主人公の過去記憶の断片」を見ていくと流れになり、解放された「断章」は、その時点で見る事が出来るようになります。また、いったん本編を中断しなければなりませんが、おまけモードと同じイメージで、タイトル画面から何時でも見られるような作りにしてあります。
「断章」システムの狙いですが――
本作は初回プレイでは「どうしてこうなった」というのがわかりにくいと思います。ですが、解放された断章を全て見て頂いた時点で、全ての話しが繋がるという、主人公の記憶が戻っていく、という状況にシンクロさせ、さらに感情移入をして頂ければ……と考えています。
Q 難易度はどの程度になりそうですか?
A 姦染シリーズと比較すると即死選択肢がない分、簡単になっていると思います。内部フロー的にも、それほど複雑にはしていません。その代わりというと語弊がありますが、「断章」の解放ポイントや、解放タイミングを探して頂くのは、ほんの少しだけ意地悪に設定してあるかもしれません。
Q どんなユーザー層をターゲットにしているのでしょうか?
A Hに積極的なヒロインに翻弄される主人公、というか、ある種主人公受けに近い感じのHシーンや、青山君(主人公の友人)による寝取りなど、そういったキーワードが好きな方向け、として開発を進めています。インソムニアの優しそうで、だけどSっぽい台詞(声優の櫻井さんに感謝します)に、弄られて見たい方は、後日公開予定の体験版などで触れてみてください。
物語としては、映画の名前を挙げてしまいますが(あくまでも雰囲気としてです。比較対象ではありません)「ウォー・ゲーム」や「風が吹くとき」などをモチーフの一部としていますので、それらが好きな方はどうぞ……。なので、結構重い話になっているかもしれませんが、それはSPEEDブランドというか、天翔 狗の芸風としてご容赦ください(笑)。
Q 3人のメインヒロインがいますが、それぞれのチャームポイントや、デザインでこだわった点がありましたら教えてください。
A インソムニア
ビジュアル的には、大人しそうな少女なのにどこか妖艶な感じ。見た目は普遍的な美少女、だけどちょっと露出を多めにと、キャラクターデザイン・原画の金目鯛さんにお願いし作画して頂きました。切りそろえられた黒い長髪と、薄桃色に染まった唇がチャームポイントです。
キャラクター的には、ちょっと回りくどい言葉を多用し、突発的な行為をする、エキセントリックな女の子、といった感じに作り上げています。物語が進むにつれ、イカれていく様をごらんくださいませ。
A 呉 鏡華
華奢でショートカット、ホットパンツというスタイルは譲れません。元気いっぱいな「そこら」にいそうな少女……というイメージで発注しました。金目鯛さんから上がってきたラフが、私の思い描いたイメージとまるでブレがなかったのに驚きました。
キャラクター的にはツンデレを目指そうとしていましたが、人なつっこく物怖じしない可愛い妹という方向に持っていって欲しいと、ライターのこごめさくらさんにお願いし、進めてもらいました。「そこいら」にいそうな、仲の良い兄弟の妹……というような雰囲気になっていると思います。
A 正木 杏
冷静沈着な、鉄の女、メガネが似合うメガネっ娘。いわゆる知的な女性だけど、これまた「そこらにいそうな女の子」と言う形で発注し、キャラクターデザインをして頂きました。最初にあげて頂いたラフから髪の毛の長さだけ調整をして頂きましたが、それ以外はほぼそのままOKになったキャラです。メガネがないと駄目です。譲れません。
キャラクターとしてはどれだけドMに出来るか? を念頭に作り上げてみました。あまりやり過ぎると滑稽になってしまいますし、抑えると中途半端になってしまうので、苦労するかなと思いましたが、狗はドMなので執筆はそれほど困りませんでした。また、PCに詳しい女の子で、かつネットワーク系の犯罪に少しだけ手を染めているという、色々な意味で突飛な設定のキャラですが、その為にかえって動かしやすいキャラにはなったと思います。
Q 最後に、プレイヤーにメッセージをお願いします。
A ストーリーなどではあまり触れていませんが、一人の女の子の、好きな人に対する強烈な想いが沢山の人々を巻き込んで行くというお話の結末や、主人公の記憶の欠片を集める過程、それに付随していくHシーン、Hプレイの内容の他、チューニングを施したシーン回想モード「Scene Grid」や、「Voice Only Mode」の追加といった機能面にも、ご期待いただければと思います。
再三比較対象として挙げてきましたが、姦染シリーズとは方向性の違う作品として認識して頂けますと幸いです。もちろん作り手が同じである以上、似てしまう面もあると思いますが、新しい試みという面の方を好意的に見ていたければなと思います。否定的に見られると狗は泣いてしまいますので。
それでは、『淫魔の憂鬱』をよろしくお願いいたします。
(2012/3/18 Text by イ・ヤン提督)