恋愛0キロメートル

女ばかりのお隣さんと子供を交換

©ASa Project

母親と5人の娘という構成の木ノ本一家と、父親と4人の息子という構成の矢崎一家はお隣同士。家族ぐるみの付き合いを続けてきた両家だったが、娘が欲しい矢崎父と息子が欲しい木ノ本母がとんでもないことを決めてしまう。それは、子供を1人交換するというもの。交換要員として選ばれたのは次男の主人公と次女の木ノ本咲耶だった。そんな常識外れの家族ごっこの行方は？

ギャグ多めのラブコメモノが好きなら、かなり楽しめるんじゃないかと思われる1本。まず、ヒロインが必要以上に可愛らしく描かれていないのが良い。長女の木ノ本マヨはゴミ屋敷の住人だし、次女の木ノ本咲耶は主人公のベッドでクンカクンカして変態入ってるし、四女の木ノ本乃来亜はヒロインとは思えない顔芸を披露してくれるしで、ヒロインといえども容赦なくヨゴレ役をやらせるところが良いんだよね。ただ、誤解して欲しくないのが、ヨゴレだからといってヒロインに魅力がない訳じゃないってこと。愛すべきお馬鹿さんという感じが良く出ていて、かなり楽しむことができた。この点はヨゴレをやり過ぎるとヒロインに対して嫌悪感を持ってしまうし、押さえすぎると個性がなくなってしまうしでバランスが難しいところだろうけど、このバランス感覚は見事といって良いんじゃないかと思う。1つのイベントに複数のキャラが絡んでくるのも、仲良し姉妹というのが良く出ていて楽しいしね。

©ASa Project

共通ルートはギャグの切れも良く、勢いがあって楽しいんだけど、個別ルートに入るとややパワーダウンしてしまったかなという気がする。物語に意外性がまったくなく、起承転結ではなく起承結という感じなんだよね。プレイヤーとしては「え？　これで終わり？」という気分になってしまう。いっそのこと、共通ルートのノリのままギャグで押し切ってしまえば良かったんだろうけど、物語を盛り上げるためか（実際には盛り上がってないんだけど）シリアスなストーリーにしたのが裏目に出たんじゃないだろうか。それから、次女の木ノ本咲耶と三女の木ノ本実咲は共通ルートから主人公が好きだというのがはっきりしていたから良いんだけど、それ以外のキャラは主人公に対して家族以上の感情を持っているという描写はなかったのに、個別ルートに入ったとたん恋人同士になっしまうのも違和感を感じる。まあ、その分咲耶と実咲のルートは2人の想いが良く出ていて、面白かったんだけどね。

Ｈシーンについては各キャラ3シーンとなっていて、内容的には純愛ゲームだし、まあこんなものかといったところ。咲耶は臭いフェチという設定なのだけど、Ｈシーンではそれを活かしたものも特にないし、それ以外のキャラは特別な性癖もナシ。というわけで、内容的にも特筆するものはない。あえていえば、巨乳キャラが多いこともあってか、パイズリが多めというくらいかな。正直なところ、実用性を重視するのなら厳しいところだろう。とはいえ、ヌキゲー的なものを期待してこの作品を購入する人はいないだろうから、アリといえばアリかと。CG枚数は92枚となっているので、この点ではコストパフォーマンスは良好。

トータルではストーリー性やエロに期待するプレイヤーには向かないけど、ノリの良いラブコメが好きなプレイヤーなら満足できる作品。ストーリーよりもキャラ重視という人にオススメしたい。オススメ度は☆4つ。

攻略

   使い方

どの選択肢を選べばどのキャラの好感度が上がるのか非常に分かりやすいので、難易度は低め。素直に目的のキャラの好感度を上げる選択肢を選んでいけば、エンディングにたどり着ける。

（by Suno）