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本作のヒロイン（？）はおとこの娘である綾人。それゆえに女装で登場することが多くなっており、BLであることを薄めているように感じられる人もいるかもしれない。会話やリアクションなどは、綾人が男であることを知らずに部分部分のシーンを見ただけなら普通の美少女ゲームのように見えそうだ。まー、どのように料理しようと結局はBLでホモでウホッなんだけどね。これから購入するか悩んでいる人は、メーカー公式サイトのキャラクター人気投票のコメントを一読しておくことを推奨する。その声がある程度反映されて作られているわけだから。

さてさて、物語はというと『夏色さじたりうす〜浜井原学園弓道部〜』のハズレENDから続くストーリーとなっている。「温泉でドキッ」の続きだ。あれでお互いに意識するようになった主人公と綾人が道を踏み外して同性愛へ突き進んでいく。あっさり男色に走るあたりは、主人公の育った環境が特殊だからだろうか。母親がレズで女同士で同棲しているんだもんねぇ。

Ｈは基本的に綾人が女役となる。まあ、おとこの娘だからこの役柄は当然といったところか。主人公の告白を受け入れた綾人がキスだけで勃起させちゃって男同士で絡みあっていくことになる。綾人は嬉しそうにフェラで奉仕してくれるし、アナルで主人公を受け入れるし、お尻とチンポでＷ絶頂を見せてくれる。綾人の母・静乃が綾人をＭ字開脚で拘束して主人公を呼び寄せて、綾人のファッションショーをするなんてイベントもあった。でも、常に「綾人は男だからなぁ〜」がつきまとうから、本作は一般受けしそうもないかなりニッチな作品だ。ちなみに用意されているCGは20枚でシーン数は8種類。ゲイの世界を垣間見ることができるだろう。

いやー、自分にはBL属性がまったくないんだ。だから本作のお薦めは判定不能ということにさせてもらった。属性は持ち合わせていないが『夏色さじたりうす〜浜井原学園弓道部〜』をベースにどんなストーリー展開をみせてくれるのか好奇心には勝てず特攻してしまったじぇ……。自分同様のチャレンジャーは何人ぐらいいたのだろうか？　それにしても、本作をプレイしちゃったから、もう本編を遊べないぜ。もはやキャラを見るだけで悪夢が甦ってきそうだ。かなりニッチな層をターゲットにしている本作だが、BLならば外伝ではなく新規の作品でやったほうがよかったんじゃないのかなぁ……と思う。まあ、この作品のコンセプトが決まったのは人気投票のコメントが大きいんだけろうけどね。それにしても、本作が発売されたということは、あれって工作員が楽しんでいる釣り堀じゃなかったのか……(笑)。個人的にBL作品の記事を掲載するのはどうかと思ってかなり悩んだんだけど、『夏色さじたりうす〜浜井原学園弓道部〜』を掲載しているから、最終的に外伝である本作を掲載する方向で決断しやした。しかし、人気投票で1位になったのが綾人だったからといって真面目にBLゲーを作っちゃう律儀さと勇気には感服するが、「美少女ゲームの外伝がBLゲームってのはねーよ」と思うのは自分だけなんだろうか？　ユーザー層が一致しているとはとても思えんのだが……。外伝としてifな日常を楽しみたいだけの人向けにウホッなシーンをオフにできる設定があればよかったのにね。