「SŌKAN-YŪGI」に溺れた人たちの行く末は……？

仲良くなれるというゲーム「SŌKAN-YŪGI」の魅力にどっぷりとハマってしまった誠人たちは、毎日のように遊ぶようになっていた。そんなある日のこと、退院を翌日に控えた陽菜先輩が主人公の病室を訪れていたところに、さくらが薬を持ってやってくる。ほとんど面識のない2人が対抗心を燃やしているところに、主人公はうっかりと「今日はもうゲームをしないからね！」と口を滑らせてＨしている仲だと自爆してしまう。そして揉めている間に、陽菜先輩は電源を入れてしまったのだ！

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『相姦遊戯2』のVol.1〜Vol.3を揃えたら特典として遊べるようになる作品だ。パッケージ版と「キャララ!!.CC」以外のダウンロード販売サイトではVol.1〜Vol.4がセットになっているため、購入すればちゃんと本作を遊ぶことが出来るので意識する必要はない。「キャララ!!.CC」で1作品ずつバラバラに購入した人は3本とも購入しないと本作を遊ぶことが出来ないというだけなのだから。「キャララ!!.CC」で3本とも揃えた人は無料でダウンロードできる。

本作はVol.1〜Vol.3までとの大きな違いとして、病室に閉じ込められることがなくなっているというのがある。ゲームを楽しむようになったため、病院内ならばどこへでも移動ができるようになっている。ゲームを楽しむために持ち込まれた数々のアダルトグッズがあるらしいことや、最初からヒロインたちがやる気なのも状況的に大きく異なるかな。とはいえ、特典のおまけシナリオなのでそれらを活かしきる前に終わってしまうのが少々残念。

内容のほうは主人公やさくらが困る様子を楽しむ陽菜と、恋人と思い込んでいる主人公が目の前で浮気するのが我慢できずに不機嫌なさくらというシナリオ構成だ。やっかいな2人に振り回されるさまが楽しめることだろう。さくらを犬として病院内を散歩させているときにナースステーションに話しかける陽菜の行動は完全に悪魔だ。特典シナリオであるため、CGモード枠は5個で回想は6種類となっていた。シーンは以下の通り。

1. 分娩台
2. 雌犬の散歩
3. CTスキャン
4. 公衆便所A
5. 公衆便所B
6. 調教

エンディングはひとつで、さくらが危ない存在だということに気付いた陽菜がさくらを主人公と一緒に調教して逆らえないようにしてオモチャにするというものだ。正直いってVol.2でいまいちパッとしない印象だった陽菜に活躍の場があってよかったね〜、などと思ってしまった。

素朴な疑問なんだけど、タイトルに「相姦」を戴いているのになぜ本作は陽菜とさくらの組み合わせなのやら。そこが理解できなかった。個人的には、結菜と美咲の姉妹対決や、愛と美咲、あるいは愛と結菜のほうが魅力的に感じるんだけどなぁ〜。まあ、Vol.4もこれはこれでしっかり楽しめたけどね。うーん、姉妹対決の追加シナリオを出してくれないかなぁ……。

（by 伊織舞也）

謎のゲームを終えた主人公に残された最後の問題

出てくるイベントはＨなものばかり、そして参加した者は誰かがゴールするまでゲームに操られるまま抜けることも出来ないという謎のスゴロクゲーム。主人公はそのゲームのせいで家族と肉体関係を持ってしまうが、結果的にそれが家族の絆を強くすることに……。

そんな『相姦遊技2』に含まれるシナリオのひとつ、ダウンロード版の場合はVol.1〜3全てを購入した人への特典として入手できる、Vol.4【幼馴染&先輩】編。この入手手順からもわかるように、全体のエピローグ的な内容となっている。こういった後日談を見せてくれる展開は嬉しいけど、なぜ主要登場キャラが、6人のヒロインのうち幼馴染で看護婦のさくらと、先輩で体育教師の陽菜の2人なのだろうか?　と、開始前は不思議に思った。

しかし実際にプレイしてみると、なるほど納得。Vol.3に登場した強烈で危険なヒロイン･さくらは、大好きな主人公をどんな手を使ってでも独占したいと思っている。彼女の押しの強さと迫力に唯一対抗できるのが、飄々として遠慮のない陽菜というわけだ。

本作は、シナリオの時系列的にはVol.1〜3すべてのスゴロクゲームを終えた直後、つまり主人公は全員とＨしたけどまだ事故の怪我は治らず入院中、ゲームも壊れていない状態だ。謎のスゴロクゲームのおかげで6人のヒロインとＨした主人公。しかし看護婦のさくらが出してくれる薬をきちんと飲んでもなかなか退院できない。……Vol.3をプレイした人ならわかると思うが、これはある意味BAD ENDへの道を着々と進んでいる状態だ。そこに、さくらに引けを取らないワガママな性格である陽菜が強引に介入することで、物語はどういう化学反応を起こすのか!?

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Ｈシーンは、Vol.1〜3が登場人物たちがスゴロクに抵抗しようとしながらのプレイだったので場面は病室内のみだったが、本作ではスゴロクゲームに逆らわないからという理由で病室の外への移動も許され、病院内の施設を利用したものがメインとなっている。分娩台を利用するならまだわかるが、CTスキャンのような大がかりなものまで持ち出すとは、ありそうでなかったシチュエーションだ。

ただ登場人物たちがスゴロクゲームに逆らう気が最初から無いため、Vol.1〜3のような「ゲームの力に操られて無理矢理」な状況は皆無。そういう意味で言えば普通の病院内プレイであり、『相姦遊戯2』というゲームの特殊性はあまり無い。

システムはこれまでのVol.1〜3と同じもので大きな欠点はない。ただ、特典でもらえるエピローグ的なソフトだけあってボリュームは少なめ。CGは5種類＋差分5〜10枚ほど、Ｈシーンも6種類（実質的には5種類）。Ｈを目当てに考えるとちょっと物足りないかも。

本作は、Vol.3にあったBAD END的な結末をフォローすることで、後味の良いかたちでこの『相姦遊戯2』という物語を終わらせる意味合いが強い。BAD ENDも良いけど、やっぱり最後は気持ちよくオチを付けて欲しいよね。『相姦遊戯2』をプレイするならぜひ全てのシナリオをプレイした後に、最後をこの【幼馴染＆先輩編】で締めて欲しい。

（by 葉柳）