魔法少女アイ 参
colors | Windows98/2000/XP/Vista | 800x600 |
9240円(税込) | 1Play2時間 | 属性:魔法少女、触手、凌辱 |
難易度:2 | 2008/12/19発売 | オススメ:☆(評価対象外) |
残念ながら完成品にはほど遠い未完成作品
通常であれば、ストーリー紹介からレビューを書かせてもらってるけど、本作は例外的な扱いとさせていただきやす。というのも、本作は完成品にはほど遠いクオリティで発売され、もやは商品として評価できるレベルにないのだ。税込9240円というフルプライスのゲームでありながら、Hシーンと呼べるCGは片手で数える程度、通常イベントを含めてもイベントCGは十枚チョイという枚数。CGモードも回想モードも実装されていないので、正確な枚数は数えてないけど、確実に低価格ソフトの水準をも下回るCG枚数なのだ。Hイベントが表示される部分にシナリオが到達すると、画面が真っ黒になりテキストだけが虚しく表示される……。思わず「これ体験版?」と言っちゃうような仕様なのねん。
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1億歩譲っての話だが、Hシーンが少なくてもシナリオが面白ければまだ許せる部分があったかもしれないが、シナリオも「このバッドエンドみたいな結末で終わりなの?」と、思わずグゥの音も出ちゃうほどの淡泊ぶり。一応ゲームシステムは選択肢が二択で表示されるデストラップ型のAVGを採用してるが、選択肢総数も十分な数がなくスカスカ感が強め。物語序盤はわりとテキスト量が豊富なので、2時間程度はシナリオを楽しめなくもないが、いかんせんオチが中途半端すぎてシナリオ重視のノベルゲーとしても評価しにくい。ハッキリ言ってしまえば、CGもシナリオも未完成の状態で発売したということだ。
メーカー公式サイトには謝罪広告が掲載され、アペンドディスクをユーザーに届けることを約束しているが、はたしてそれで『魔法少女アイ』シリーズのファンが納得できるクオリティに仕上げられるのだろうか? 本編の真っ黒イベントシーンにCGを入れるだけでは、まだシナリオ面が中途半端なので、全面的な手直しが必要だろう。ヘタすりゃ新作一本開発するぐらいの手間暇がかかるんじゃないかな? スタッフ全員が開発に専念すれば満足できるアペンドディスクが提供できるかもしれないが、この事件を機に開発チームから離散するスタッフも多いと個人的には予想している。もし、人事面に不安を抱えた状態でアペンドディスクを作る状況に陥ったら、それこそ恥の上塗りになる危険も高いと思う。まぁ、あれこれ推測しても意味ないので、結果は商品の完成度で見せていただくとしましょう。
にしても、何でエロゲー史に燦然と輝く人気シリーズで、こういう無惨なことをしてくれたんだろうか……。非常に残念だ。拙者は某誌のレビューコーナーのライタープロフィールに、好きなゲーム『魔法少女アイ』と書き続けてるほどこのシリーズが大好きなのに。拙者の中では本作は、『魔法少女アイ・惨』もしくは『魔法少女アイ・散』という、パロディ作品だと位置づけることにした。ちゃんとした『魔法少女アイ・参』を出してくれることを切に願う。オススメ度を★1個と書いたのは、伊達と酔狂でクソゲーを集めてる奇特なマニアへのオススメ度で、実質は無★の評価対象外だと思ってほしい。
(by イ・ヤン提督)