オトメ*スマイル
あてゅ・わぁくす | Windows2000/XP | 800x600 |
パッケージ版:9240円(税込) ダウンロード版:3990円(税込) | 1Play5時間 | 属性:ラブコメ、ツンデレ、処女 |
難易度:2 | 2008/11/28発売 | オススメ:☆☆☆(ラブコメ) |
女子校に編入させられた主人公の運命は!?
Copyright © 2008 ATU WORKS
両親が海外に転勤となってしまい、幼い頃住んでいた聖乃町へひとり戻ってきた主人公の神谷裕樹は、5年ぶりに幼馴染みの天城雛乃と再会する。まだ編入することとなった私立天麗学園の実態を知らない裕樹は、平穏な最後の日々を思い出話に花を咲かせるのだった。そして翌朝、婆ちゃんが理事長を務めている天麗学園へ登校して、天麗学園が女子校であることを知る。動揺する女生徒たちと針の筵状態の裕樹。婆ちゃんしか知り合いがいなくて心細く思いながら席に着いた彼のクラスには、幼馴染みの雛乃の姿があった。動物園の珍獣状態で始まる学園生活はどうなっちゃうのでしょーか?
同じ日に発売された『絶対女子寮域!』と同じく主人公が女子校に通うことになるという作品だ。あちらは女装して正体を隠して通うのに対し、本作は男として通う点がもっとも異なる部分だ。どちらも学園青春ラブコメなのでプレイヤー層が被っているわけだが、男として通うか女として通うかではドタバタのベクトルが異なるので、どちらかを堪能したあとに「おかわり」としてもう片方をプレイするというのも十分ありだろう。ちなみに本作に登場するヒロインは先輩1人、クラスメイト2人、後輩2人となっている。
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幼馴染みでクラスメイトの天城雛乃は最初から主人公に好意を持っていて、学園生活を通じてお互いの絆を深めていく。意外に策士で(?)天麗祭(学園祭)ではカップル用のメニューをちゃっかりと頼んで羞恥プレイに付き合わされてしまう。G(ゴキブリ)が天敵で騒動が起こるが、G殲滅作戦を後先考えずに行なって一気に仲が進む。この雛乃ルートは潔癖症で融通の利かない担任の辛島先生が少々うざいけどね。
学園執行部の会長である九重琴音は気さくで面倒見のよいお姉さんキャラ……なのは表向き。主人公をトコトンからかって、時には罠にハメるような小悪魔。後輩にセクハラするとかもあるし。琴音に仕組まれたシーンでは、執事を想像しての「あくまで学生ですから」(黒執事ネタか?)とか、メイド服を着せられて「ぶぁっはっは! よく来たなご主人!」(メイドガイネタ)とかテキストも楽しませてもらえた。終盤は「お嬢様を恋人にするのは大変だ〜」って感じのストーリーが綴られている。
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クラスメイトで男嫌いなツンデレ睦月は、ことあるごとに主人公を邪魔者扱いして突っかかってくるが、夜の学園で下着泥の魔の手から救ってから関係が改善されていく。お化けが怖いが持ち前の気の強さで挑発にのってしまい、天麗祭では妹唯の親友一菜が受付をしていた御化け屋敷へ入って激しく狼狽する姿を晒してくれる。恐怖レベルMAXを指示して出口で待ち構える一菜がナイスだ。素直じゃないからなかなか距離の縮まらない2人のストーリーが楽しめるかと思う。
睦月の妹で男性恐怖症の唯は、親友の一菜に軽くからかわれながら話が進む。男に触れられるだけではじき飛ばしたり気絶する唯だからもどかしさを感じるんじゃないかな。一菜の発案で男性恐怖症克服の特訓を行なうことで親密になることになる。いじめてオーラを出しているのがたまらないという人もいそうだ。
表情を表に出さない鉄仮面の紫苑はツンツンというより無反応で誰も近づけさせないヒロイン。会長の琴音と共に悪巧みをして天麗祭ではメイドをさせようと画策するあたり、琴音と主人公の意気が合っていてさすがというかなんというか……。無駄なことは好きじゃないと言い張り、生真面目すぎる紫苑は手強くて全然進展する気配がしないのがある意味楽しめるかもしれない。動かざること山のごとし的だった紫苑が、遊園地のフリーフォールにハマるのは意表を突くいい演出だね。そこから価値観を見直して(?)結ばれていく感じの展開は意外性があってよかったかも。
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なお、本作を起動するショートカットはスタートメニューに2種類用意されている。推奨スペックギリギリのPCの場合には「オトメスマイル_GDI」のほうでゲームを起動するとかなり軽くなる。最近流行の低価格なネットブック・ネットトップのようなAtom環境ではGDIのほうでゲームを起動しないと並行して別のアプリケーションを使うにはやや厳しいかもしれない。ゲームのみを動かす場合はどちらで起動しても特に問題はないんだけどね。地球環境に優しくエコロジーを考えるのであれば、Windows XPまでのOSならば高スペックなPCの人もGDIで起動して節電したほうがよいだろう。ちなみにインストーラーはBGMを再生しながらちょっとした演出ありなものだった。2GB近いファイルのインストールでそれなりに時間がかかるため、心が和んでよかったかな。なお、CGモード枠のほうは、雛乃15、睦月14、唯13、琴音14、紫苑11、その他3の計70で、シーン回想は14種類だった。
ラブコメ作品としてはそこそこの出来かと思うが、テキストを受け付けない人もいそうだ。「なるほd」「裕k」とかにしているのはわざとやっているのはわかるが、それによっておもしろくなるなどということはなくメリットは皆無。それに対して、わからない人は誤字多すぎと感じるし、このようなテキストのまま社内チェックを通って販売されてしまうことで会社の品質管理面でイメージに傷がつくなどデメリットしかない。市販ソフトでこういう表記は行なうべきではないだろう。そのあたりを考慮してお薦めは若干マイナスして☆☆☆にしておく。それにしても「私は20歳と686ヶ月。20歳からは年はとらないことにしてるのさ
」という婆ちゃんのセリフは爆笑ものだった。
攻略
たぶん、本作はある程度の数のゲームをプレイしているような人には攻略チャート不要だと思う。初回プレイで雛乃を狙ったときに、勉強会と執行部の選択で雛乃・睦月と琴音・紫苑に分岐するのが容易に予測できた。テキストをしっかり読んでいれば、下着泥の選択は一旦引くのが雛乃、警備を強行すれば睦月だとはっきりわかるようになっている。執行部ルートのほうでは、ストレートに琴音・唯・紫苑を選ぶ選択肢が出てくるから迷うこともない。難易度は低いから安心してストーリーを楽しめる作りだね。個人的には、睦月を最後に攻略することを推奨したいかな。久々に破壊力のあるツンデレだったからね。おそらく本作のラスボスと考えてもらえればと。
雛乃 |
☆セーブ1 |
勉強会へ |
☆セーブ2 |
一旦引く |
開けちゃわない |
遠回し |
学園 |
公園 |
孤児院 |
【雛乃END】 |
☆セーブ1から |
執行部へ |
☆セーブ3 |
会長が気にかかった |
空気を読んで先輩を助けるか。 |
【琴音END】 |
☆セーブ2から |
譲らない |
謝る |
したい |
【睦月END】 |
☆セーブ3から |
唯ちゃんが気にかかった |
ドキドキ☆恋愛運 |
唯ちゃんはイヤじゃないか? |
【唯END】 |
☆セーブ3から |
東條さんが気にかかった |
意地でも東條さんを待つ |
無難に褒める |
【紫苑END】 |
(by 天城螢)