狂った教頭No.2〜この支配からの卒業〜
蛇ノ道ハ蛇ソフト | Windows2000/XP/Vista/7 | 800x600 |
9240円(税込) | 1Play5時間 | 属性:学園、凌辱、輪姦、不条理 |
難易度:7 | 2010/6/18発売 | オススメ:☆☆☆ |
変態校則で生徒を縛り付ける教育方針を是とするか?
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あらぬ罪を着せられ某学園を追放された主人公の教師・伊木杉清治は、なぜか超名門校の後光学園に雇われることになった。どうやら、教頭の不堂影獅が主人公を気に入り、特別に招聘してくれたらしい。名門校というだけあり、抜群の教育環境が整ってるように見えたのだが……。じつは、後光学園は校則を遵守することを徹底しており、違反者には容赦ない制裁を施し、恐怖で生徒を支配している学園だったのだ! 生徒への制裁は性的虐待を含む極悪非道なものであり、教頭のやり方に抗議する主人公。しかし、生徒の自主性に任せたら校内の秩序は乱れる、という教頭の主張も一理ある。理想と現実の狭間で苦悩する主人公が出した理想の教育とは?
本作のあらすじを見た感じだと、教育をテーマにしたお堅い学園AVGをイメージするかもしれないが、実際はおバカ要素盛りだくさんの破天荒な作品で、特定のカテゴリーに区分するのが難しいAVGだ。教頭は木刀一本で軍隊を壊滅状態に追い込める超人で、人間を超越した特殊な存在。もう、物語後半になると、「これ、学園AVGだっけ?」と脳味噌が混乱するような展開になっていくのねん。超能力者やクローン兵士と戦ったり、国政に参入するため選挙戦に挑んだりと、まったく先の読めないストーリー展開が魅力だね! 近年遊んだ作品の中でも、ストーリー・設定のぶっ飛びぶりは五指に入る出来映えッス。ぶっ飛んでるだけでなく、「本当の自由と自立って何だろう?」と深く考えさせられるシーンもあり、ちょっぴり感動できちゃうストーリー構成はお見事。
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さて、Hシーンの見どころは、無茶苦茶な校則を施行し、違反した生徒に性的虐待を加えるお仕置きHだろう。やってることは超外道なんだけど、実際プレイしてみるとさほど鬼畜な印象はあまり受けなかった。というのも、あまりにも理不尽なお仕置きゆえ、どこか滑稽で笑えるのねん。ブラックユーモア的なテイストがあるというか、不思議なノリのHでござるな。また、制裁を施す主人公の動機は、「あくまで学園の秩序を守る」というところにあり、自身の性的欲望を満たすことにないので、さほど鬼畜さを感じないのかもしれない。まぁ、主人公以外の教師は欲望むき出しゆえ、鬼畜度が高めのHも結構多い。凌辱ゲーが好きな人も満足できると思うよ。
作風はかなり好みが分かれると思うけど、個人的にはかなり好きなゲームでござった。それゆえに、システム面の不親切さがちょっともったいなかったなぁ。校則制定画面や移動マップが表示されてるときにセーブできないので、効率的にCG回収が出来ないのねん。とくに校則制定画面でセーブ出来ないのが痛い。制定できる校則が何十種類もあるので、その場でセーブ&ロードが出来ないのは結構苦痛だ。ちなみに、拙者はCG達成率100%には出来たが、回想は2シーン漏れてしまった。恐らくバージョン違いのシーンが登録されると思うけど、それを調べる気力がわいてこなかった……。セーブ&ロード機能が不親切だと攻略の挫折率が高まるので、この点は是非改めて欲しいものだ。てなわけで、今回は攻略チャート掲載はなしです。
あと、ちょっと気になったのがアニメ演出。確かに動いてはいるんだけど、動きに躍動感はなくスムーズさもイマイチ。しかも、ジャギーが目立つ汚い画面なので、ビジュアル的な満足度が非常に低い。また、アニメシーン中に表示されるテキスト量が少ないので、アニメに合わせて抜きたい人は抜くにヌケない状態になっちゃうと思う。せっかくアニメ演出を盛り込むなら、もう少しクオリティを上げて欲しい。このレベルのアニメ演出だと、設定OFFにしてプレイする人が多いのでは? というワケで、システム面とアニメ演出の粗挽きっぷりが減点要素となり、拙者の評価は★3個。でも、ストーリーは非常にインパクトがあり個人的は大満足。ストーリーだけの評価なら★4個だ。非常にクセのある作品なので万人受けしにくいと思うけど、違いのわかるディープなゲーマーに是非!
(by イ・ヤン提督)