恋色空模様

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悪質な地上げ屋から学園を守れ

©すたじお緑茶

母親の仕事の都合で神那島にやってきた主人公は、離ればなれなっていた義妹や幼なじみと再会。さらに、友人もでき、楽しい毎日を送っていた。ところがそんなある日、通っていた学園が廃校になるという事件が持ち上がる。そして、その裏には悪質な地上げ屋が絡んでいると知った主人公は、仲間たちとともに廃校阻止に向けて動き出す。

このゲームをプレイして、最初に目が行くのはシステムだろうね。とにかくよく動く、動きまくる。といっても、アニメーションを使っているわけではなく、立ちキャラの演出だけでここまで動きを表現したのはお見事としかいいようがない。とかく作業的になりがちな日常パートも、この演出のおかげで楽しくプレイできたしね。また、画面解像度が1024×600となっているんだけど、これも賑やかに動きまくる演出を強調するのに役立っている印象。特に多くのキャラクターが画面上にいるときは、凄く良い感じだ。ただ、メッセージウインドウだけは気になった。一般的なゲームだとメッセージウインドウは画面下に固定されていることが多いけど、本作では立ちキャラの近くに表示されるため、大きさも表示位置もバラバラ。これは視線が安定しなくて、非常に読みづらい。誰の台詞なのかを分かりやすくするためにこういうシステムになったんだろうけど、メッセージウインドウは固定で良かったんじゃないかなぁ？　誰の台詞か分かりにくいというのなら、メッセージウインドウに顔アイコンでもつければ良いわけだし。次回作では改善して欲しいポイントだね。

©すたじお緑茶

さて、ストーリーはというと、共通ルート前半は愉快な仲間たちとの楽しい学園生活という感じ。毒舌をはきまくりな妹やワンコのように懐いてくる幼なじみ、主人公を捕まえることに情熱を燃やす風紀委員、ミステリアスな同級生、おっとりした生徒会長とキャラも立っていて、雰囲気は上々。そして、後半は地上げ屋との戦いが軸になって物語が進んでいく。これはバトルあり頭脳戦ありで、プレイヤーを引き込むのに十分な魅力アリ。ヒロインキャラだけでなくサブキャラに至るまで、どのキャラも生き生きと描かれているので、キャラ萌えゲーとしては良作といえる出来だろう。ただ、これを欠点といってしまって良いのかは疑問なんだけど、この共通ルートがとにかく長い。ゲームのためにあまり時間を取れないプレイヤーの場合、心が折れてしまうんじゃないかというくらいに長い。キャラの心理描写などがしっかりとされているので冗長という感じはないんだけど、もう少しコンパクトにまとめても良かった気もする。そして、廃校問題にケリが付くと個別ルートということになるわけだけど、個別ルートはボリュームもないし、廃校という最大の問題に決着が付いたあとだけに、ストーリー的に蛇足という感も否めない。これなら廃校問題と平行してキャラのストーリーも進め、地上げ屋に勝利した時点でハッピーエンドとした方がまとまりが良かったんじゃ？

Ｈシーンは個別ルートに集中していて、イベント数は各キャラ5づつ用意されている。内容的には至ってノーマルなものばかりで特に変わったものはないね。まあ、キャラ萌えゲーとしては標準的といったところだろう。敢えて特徴を挙げるとすれば、ヒロインの方から積極的に迫ってくることが多いのが特徴といえばいえるかな。ちなみにCGは差分抜きで127枚。崩れているようなCGもなく、クオリティはかなり高いといってよいかと。トータルでの評価としては、ゲームをプレイするために時間を取れる人という条件付きではあるけど、オススメ度☆4つ。大勢のキャラが集まりワイワイやっている雰囲気が好きという人は是非ともプレイしてもらいたい1本ですな。

   使い方

攻略

ゲームは長いけど選択肢は少ない。特に難しいことは考えず、目的のキャラを追いかけていけばOKだ。

（by Suno）