姫狩りダンジョンマイスター
エウシュリー | Windows2000/XP/Vista | 800x600 |
パッケージ版:9030円(税込) ダウンロード版:5880円(税込) | 1Play20時間 | 属性:やり込み、陵辱 |
難易度:9 | 2009/4/24発売 | オススメ:☆☆☆☆ |
魔王の肉体を取り戻すため迷宮を冒険!
©エウシュリー
かつて人と魔王が争った。その結果、魔王軍は壊滅し、魔王自身も封印されることに……。しかし、あまりにも幼かったため戦いに参加しなかった使い魔が魔王の魂を持ち出すことに成功。ところが、ちょっとした手違いから、魔王の魂はあまりに弱い人間の肉体に入り込むことになってしまう。元の肉体を取り戻すため、魔王と使い魔は迷宮に挑むことになるが!?
まず物語についてだけど、これは弱っちくなってしまった魔王様が、同じく弱っちい使い魔を指揮して、自分の肉体を取り戻すために奮闘するというもの。これ以上でもなければ、これ以下でもない。同じエウシュリーの『戦女神』や『幻燐の姫将軍』なんかと比べると、いかにも小粒だ。というわけで、RPGに壮大なストーリーを求める人は、物足りなく感じてしまうだろうね。エロに関しては、かなりの大ボリュームといっていいと思う。CGは差分抜きで120枚あり、そのうち80枚以上がHシーンとなっているので、並のゲーム以上のボリュームがあるといっていいね。イベント数も118あるので、こちらも文句なし。ただし、プレイ時間が長いゲームなので、イベントとイベントの間隔が長くなってしまい、その影響で特別にエロいとは感じなくなってしまっているのは少々残念。まあ、これはRPGの宿命ともいえるものだけどね。あと、イベントの多くが名もないザコキャラのものだったりするのは、ちょっと物足りない。ザコのイベントは減らしてもいいから、メインヒロインクラスである使い魔とかお姫様のイベントを増やして欲しかったかな。
プレイ時間といえば、だいたい1プレイ20〜30時間程度だろう(個人差が大きいだろうけど)。エウシュリーのゲームとしては、やや短めといったところかな。ただし、このゲームは1プレイでコンプリートするのは不可能な仕様。何度も繰り返しプレイすることが前提となっているので、トータルでのプレイ時間は100時間OVERになるんじゃないかと思う。RPGで周回プレイ前提というとかなりキツそうに思えるけど、その点は心配ナシ。ほとんどすべてのキャラのステータス、アイテムを引き継げるようになってるし、1度完全クリアしたダンジョンはクリア条件であるダンジョンのボスや拠点までワープできるようになるので、周回プレイでの労力はかなり軽減される。このあたりのユーザーフレンドリーさはエウシュリーの美点だろうね。さらに、使い魔の成長度、どのキャラが仲間になっているか、キャラの生存などでイベントやルートがかなり変化するため、プレイのたびに新しい発見があったりするので、何度も繰り返しプレイしてもなかなか飽きが来ないというのもある。初回プレイは難易度高めで、RPGに慣れていないプレイヤーは辛そうだけど、そこを乗り越えればプレイヤーのレベルに応じていろいろな楽しみ方ができるんじゃないだろうか。
©エウシュリー
このゲームをどう評価するかは、個人差がかなり大きくなりそうな気がする。RPGというジャンルを壮大なストーリーを描くための道具と考えている人や、エロゲーというものをお手軽にエロを楽しむためのものと考えている人はかなり評価が低くなりそう。せいぜいオススメ度☆2つくらいかな。反対にしっかりとしたやりごたえのあるゲームで遊びたいという人や、1つのゲームをじっくりとやり込みたいという人にとってはかなりの高評価になるはず。途中で「こんなのクリアできねーよ!」なんていうマップがあったとしても、よく考えれば必ず抜け道が用意されていたりするし、周回プレイを重ねながらキャラを育てていく楽しみも味わえるしね。さすがにストーリーなんてどうでもいいという人は少数派だろうからそこはマイナスするとしても、オススメ度☆4つは余裕でいける。もちろん、RPG好きのニーズに応えるだけのしっかりしたゲームバランスを持っていることはいうまでもない。エウシュリーのファン、RPG好きなら期待を裏切られることはないはずなので、迷わず突撃すべし。
ゲームとは直接関係のない話なんだけど、この作品の世界は『戦女神』や『幻燐の姫将軍』と共通なんだよね。このエウシュリー世界はいったいどういう歴史を持っているのか、そろそろ訳がわからなくなってきたので、公式設定として年表とかを出してもらえないかなぁ。ゲームを楽しむという点から見ればどうでもいいことかもしれないけど、「世界観」というのもファンタジー系RPGの楽しみの1つだと思うんだけどね。
(by Suno)