はらみこ

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神様の勘違いで大変なことに！

朱山神社に居候している主人公は、幼馴染みで巫女の神坂舞にこき使われる生活を送っていた。海外出張となった父に母もついて行き、自由気ままな一人暮しを満喫していた主人公だったが、あきれるほどの生活ぶりを舞から聞いた両親は、主人公を神坂家に預けることにする。しかも両親が仕送りの金銭管理も舞に任せてしまったから、主人公は自由を完全に失ってしまう。舞と由宇の姉妹との同居生活でも大変なのに、朱山神社の分社である御山神社から美春と伊織の姉妹まで修行にやってきて、さらに賑やかな日々を送ることになる。そんな中、手違いで朱山神社の祭神である咲守比売命を呼び出してしまい、子作りの加護を授かってしまった。加護の力が発動して不定期にＨしなければならなくなってしまった主人公の運命は……!?

© Selen

純愛系のラブコメ作品だ。そのため子作りの加護を授かるまでが意外と長く、エロのほうはしばらくおあずけとなる。本作のキーとなる子作りの加護は、男は絶倫になり、女は排卵が継続するというものだ。男女どちらか片方、時には2人ともが加護の影響で発情してしまい、Ｈしなければならなくなる。とはいっても純愛であるため、基本的にお互いの気持ちを確認しあうまでは挿入なしのＨが繰り返される。エロ目的の人はその点に注意したほうがよいかもしれない。もちろん、終盤の相思相愛になったあとは各ヒロインごとに色々な問題が発生するお約束が用意されている。

純愛系だとエロが終盤に少しだけという作品もあるわけだけれど、本作は意外にＨシーンの数は多い感じだ。気が短くてプライドの高い伊織が足コキとアナルをするぐらいで、シーン自体はいたってノーマルなものばかり。このあたりはプレイヤーの好みによって満足度が変わってくると思うが、純愛系の作品だから購入候補に入れている人ならばおそらく問題なさそうだ。気になった部分は、タイトルの割に巫女装束でのシーンがかなり少ないことと、妊娠したら次はエンディングで子供がいる状態になっているということだろうか。一応ハーレムルートではボテ腹でのＨがひとつあるけどね。孕んだ状態でのイベントや会話といったものが用意されていないため、孕ませスキーにとっては微妙な感じとなりそうな作風かな。

© Selen

エンディングは舞と由宇が2種類ずつ、美春と伊織がひとつずつで、個別エンディングは計6種類となる。個別エンディングをすべて見たあと、ゲームを最初からプレイし直すとどの選択肢を選んでもハーレムルートへ強制突入する作りになっていた。

システム面では希にマウスのホイール回転でバックログに入れないことがあったが、タスクを切り換えてほかのアプリケーションをアクティブにしなければその現象も起こらないようだ。あとはシステムの負荷が高すぎるのがいただけない。Core 2 Duo E8500(3.16GHz)でCPU負荷が30〜34％でメモリ消費は920MBとリソースをかなり食うシステムであることにも注意したほうがよいかも。ネットブックやネットトップではプレイするのがかなりつらそうだ。はっきり言ってメーカーの推奨環境のスペック（PentiumIIIの1.2GHzでメモリ512MB）では自分はプレイする気になれないほど重いんじゃないのって思ってしまったかな。

おまけのほうは、CGモード枠はコミカルなSD画（10）を含めて89個となっていてコストパフォーマンス的にはいまいち物足りない数だといえる。この枚数を考慮すると、純愛系なのでテキストにどれだけ満足できるかがポイントとなっているね。テキストをあまり重視しない人にはコストパフォーマンス的に厳しいかもしれない。回想のほうは「共通」「舞」「由宇」「美春」「伊織」「ハーレム」「えっち」と分かれていて、「えっち」はその名の通りエロいイベントに絞り込んだもので、ほかはルート別に主なイベントをまとめたものとなっている。分類されているだけで同一イベントが複数に重複登録されるので、エロだけで数えると「えっち」にある38種類だ。

一般的なフルプライス作品の価格より高めであることが気になるが、ラブコメものの作品が好きでキャラデザも好みに合うようならばプレイしてもよいんじゃないかなという印象だ。ただし、エロには過剰な期待をしてはいけない。本番までいくシーンの比率は高くないからね。それと、タイトルの「はら」の部分は孕みが作中での扱いが弱すぎるし、「みこ」も巫女装束シーンが少ないのでタイトルからの連想買いをすると「絶望した！」となるのはほぼ確実だ。ハーレムルートはよかったんだけど、トータルで見るとお薦めは☆☆☆-ぐらいという感じだった。なお、攻略は2009/05/25から掲載します。

（by 伊織舞也）