かしましコミュニケーション

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騒々しい仲間たちと異文化交流

主人公の所属する異文化交流研究会は、変人の巣窟として学園でも有名なサークル。そんな中で唯一の凡人である主人公は、苦労の連続だった。そんなある日、主人公は迷子になっている外国人の女のコを見つける。これぞ本物の異文化交流とばかりに女のコを助けた主人公だったが、後日、その女のコと学園で再会。その出会いをきっかけに、主人公は事件に巻き込まれていくことに……。

©AXL

物語の設定的にはAXLの『恋する乙女と守護の楯』と同じ世界ですな。といっても、物語的には繋がりはまったくないので、アイギスとは非合法な手段を用いてでも対象を守る警備会社ということだけ頭に置いておけば問題ないけどね。あと、プレイを始めて「おや？」と思ったのが、1024×576という、ちょっと一般的ではない解像度を採用していること。もしかしたら、ネットブックでプレイすることを想定したのかな？　実際にネットブックでプレイしてみたけど、非常に軽快に動作したし、ストレスは全く感じなかった。これならほとんどの環境で快適にプレイできるだろう。ちなみにシステムは非常にきめ細やかな設定が可能で、AVGとしてはほぼ完璧に近いんじゃないだろうか。あえていえば、セーブデータにコメントをつけられないということくらいだけど、これは必須というわけではないしね。

©AXL

物語はといえば、留学生としてやって来たエストの正体を探るところから始まり、彼女の母親を捜すという前半部分が共通ルート。そして、後半はキャラ別に分岐した個別ルートになるわけだけど、良くも悪くもAXLだなぁというのが率直な感想だ。絶対的な悪人が存在しない善意だけでできた世界や賑やかで楽しい仲間たちという、これまでのAXL作品で良かった点は本作でもしっかりと受け継がれている。明るい雰囲気のラブコメが好きな人にとっては堪らないだろうね。その反面、ストーリーはまさに予定調和で意外性はまったくないし、個別ルートに入ってからもヒロインとイチャイチャするイベントが少なかったのは残念だったかな。残念といえば男キャラの扱いがただの変人になっていたのも残念なところ。これまでのAXL作品での男キャラはおバカなんだけど仲間のためにはどんな無茶でもやり通してしまうという、底抜けに良い奴らという感じだった。だけど、本作では仲間のために行動するという部分がちょっと弱かった気がする。とはいえ、丁寧に作り込まれたヒロインキャラたちとドタバタするというのがAXLの魅力だと思うので、その点では十分以上に楽しめる作品になっているといえるんじゃないかな。

「良くも悪くAXL」と書いたけど、これまでのAXLの良いところはしっかりと残っているし、ブランド自体も鉄板といってよいくらいの安定感があると思う。その点で次回作にも期待できそうだし、安心してプレイできる作品といえるだろう。けど、そろそろ良い意味でプレイヤーを裏切る作品も見せて欲しいなぁなんて思ってしまう。贅沢な望みかもしれないけど、好きなブランドの1つであるだけに期待しちゃんだよね。ともあれ、楽しい雰囲気やテンポの良さは一線級なので、エロゲー初心者には安心してオススメできる1本。ヘビーなゲームには疲れたよという人にもオススメできるかな。名作とまではいわないけど、軽い気持ちでプレイするには最適の作品ということで、オススメ度は☆4つだ。

   使い方

攻略

基本的に目的のキャラを優先する選択肢を選んでいけば、そのキャラのルートに入ることができる。エンディングは各キャラ2つずつあるので、途中でセーブするのを忘れないように。また、どのキャラのフラグも立てないとノーマルエンドとなり、CGを1枚回収できるので、これも忘れないようにしたい。

（by Suno）