ツンデ令嬢立花天音とバカンス愛ランド〜ジロジロ見すぎですわ！…子作りしたいんですの？恋人なんだから好きになさい！〜

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お嬢様と子作りバカンス

横断歩道で立ち往生していたお婆さんや迷子の子供を助けた主人公の池上秋人は、テストに間に合わずに憂鬱な時間を過ごしていた。そこへ現れたのは腐れ縁のお嬢様である立花天音だった。いつものようにケンカする2人だが、天音に仕えるメイドの伊藤沙月は主人公の前で天音の夏休みの予定を話し出す。いつも素直になれないお嬢様のために、主人公を別荘へ招待しようという意図があるのだ。ところが、天音は主人公が自分の胸を眺めていたから怒ってしまい、結局のところ主人公を誘うことはできずじまい。それでも諦めていなかった沙月は、旅行への出発直前に仮病を使ってうまく主人公を誘い出したのだった。そのことに気づいた天音は、緊急事態だからといってなんとか主人公をバカンスへと誘うことができたのだが……。はたして天音は、沙月のアシストをうまく活かして主人公と結ばれるのだろうか？

ツンデレなお嬢様に気に入られてしまっている主人公が、ツンツンを突破して天の邪鬼的な性格のお嬢様をデレさせる低価格帯のおかずゲームだ。メイドの沙月の気遣いがなければ2人の仲はまったく進展することがなさそうな感じの物語冒頭がポイントかな。ツンツンとデレ期のギャップを狙っているのだろう。またメイドの沙月は、素直じゃない天音お嬢様とＨで天音を怒らせる主人公の仲を取り持つ苦労人で、キャラ的にいい味を出している。2人が結ばれる原因も沙月が天音をそそのかした結果であり、あまり登場しないのに存在感があるんだよね。

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ヒロインの天音は性的な知識は基本的なものだけで、それほど知識がないという設定になっている。持っている知識も沙月から教わったちょっと（？）偏ったものになっている感じだ。そのため、騙されやすいというわけだね。気の強いお嬢様にいろいろＨして染めていくのが本作の魅力じゃないかな。エロ犬と言われながらもイチャイチャが続く展開がツンデレという視点からすれば美味しいと思う。まあ、あからさまなツンデレすぎて、逆にしょんぼりとなる人もいるかもしれないけどね。惚れた弱味で籠絡されていくお嬢様というのを楽しめるのは間違いない。お嬢様ゆえに父親の決めた婚約者との結婚を嫌がって、主人公の子供を孕みたいという方向に進んでいくのはNornブランドのお約束的な展開ですね〜。概ね展開は予想できる範囲内に収まるかもしれないけど、それは安定した王道を征く展開であることの裏返し。毎回王道を進んでいるNornブランドには突飛もない展開からのサプライズを望む人は多くはないと思うから、王道の中でよりよいものを模索している今の作り方が今のところはよいのかもしれないね。

ちなみにＨシーンのほうはアニメーションで演出されるようになっているので、Ｈは動くほうがいいという人には嬉しいところ。ただ、個人的にはこのぐらいのアニメーションだったらその手間をCGやシーン数を増やすほうに回してほしかった。あまり効果的な感じじゃなかったので。おかずゲーなんだから、単調な身体の動きにアニメーションを使うより、中出し射精後の精液が流れ出すさまをアニメーションにしたほうが効果的かつ制作コストも安くつくと思うんだけどね。低価格ソフトなんだから効果的な部分を見極めて選択と集中をすべきじゃないのかなぁ〜？　お約束のボリュームチェックをすると、CGモード枠は13個で回想シーンは10種類だ。CG枚数的にはもうひと声ほしいところ。アニメーションがあるから、それに満足できればコストパフォーマンスは良好かもしれないけどね。孕ませものとして期待している人もいるだろうけれど、ボテ腹でのＨはほんのわずかだ。

本作は、主人公に天音が舌先三寸でまるめこまれてしまうが、その過程が楽しめるという感じかな。過度な期待はせずに価格なりのものだと思ってプレイしてほしい。それでも物足りなさを感じる人がいそうなので悩ましいところなんで、決断に迷ったらこれまでプレイしてきたNornブランド作品の傾向が好みに合うかどうかで決めるとよいかも。1500円までならば印象も結構違ったと思うんだけどね。これまでNornブランドの作品を数々プレイしてきた人にとっては、アニメの追加だけで価格が跳ね上がったことに戸惑いを感じそうなのでご注意を。なお、タイトルなのだが、サブタイトルからツンツンしていて「…子作りしたいんですの？恋人なんだから好きになさい！」は、デレ期までそのような反応はないから、タイトルもツンデレだと思ってほしい(笑)。

   使い方

攻略

CG分岐が2回あるだけでエンディングはひとつ。選択肢が表示されたらセーブしておいて、その場でCGを回収するとよいだろう。

（by 伊織舞也）