弟を愛してやまない姉あるいはお兄ちゃんが大好きっ子な妹とのタブーなカンケイ

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姉と妹と過ごす一夏の物語

主人公は実家を離れて一人暮らしをしている大学生。そんな主人公のところに、夏休みを利用して姉と妹が尋ねてくることになった。久しぶりに3人で過ごす時間の中で、姉と弟、兄と妹の関係はしだいに変化していく……。

©パティスリー

物語は主人公と姉の夏坂深冬、妹の夏坂春瑠が一緒に過ごすうちに、しだいにお互いを男女として意識するようになるという、シリアス系の近親相姦モノ。と言っても、ヒロインである深冬と春瑠はゲームスタート時点で主人公への好感度がマックス状態なので、主人公がそれを受け入れるかどうかと言う点だけが物語のポイントなるわけだけど。ゲームスタート時点でヒロインの好感度がマックスという設定にした場合、問題になるのがなぜヒロインは主人公が好きなのか？　ということだろう。恋愛AVGでは、たいていの主人公が鈍感だったりする。そんな鈍感な主人公をなぜ好きになったのかと言う理由付けが曖昧だと、物語にリアリティが無くなってしまうからね。その点、このゲームはヒロインが主人公を好きになる理由や、主人公が大切な姉や妹を置いて家を出た理由などがはっきりとゲーム中で語られている。そのおかげで物語りがスッキリしているね。

シナリオはしっかりと整合性がとれているし、CGのクオリティも問題ナシ。CG枚数は差分抜きで30枚、イベント数は13あり、ボリューム的にも価格相応のレベル。こう書くとなかなか良いゲームのように聞こえてしまうかもしれないけど、残念ながらゲーム全体としては問題アリだ。なにが問題かと言うと、このゲームがシリアス系のストーリーであると言うこと。もしもこのゲームがコメディや陵辱系のストーリーであったなら、物語上の細かい整合性などは気にせずに、エロと勢いで押し切ることができただろう。しかし、シリアス系のストーリーである以上、主人公とヒロインが惹かれあい、お互いの想いを確認していくという過程を無視することはできない。もし、そうした部分を無視してしまえば、それはクソゲー以外の何者でもないだろうしね。当然のことながら、ストーリーは長めのものになってしまうはず。ところが、このゲーム低価格ソフトであるため、ゲーム全体のボリュームにかなり制限ができてしまった。そのため、恋愛AVGで非常に大切なはずの主人公やヒロインの心の動きなどの描写が不十分になってしまっているんだよね。これは恋愛AVGとしては致命的なんじゃないだろうか。

©パティスリー

もちろん、限られたボリュームの中でできる限り主人公たちの心情を描き出そうとしているのは理解できる。この点に関してはかなり頑張っていると言って良いと思う。けれど、限られたボリュームの中で登場人物たちの心理描写を頑張るあまり、Ｈシーンが薄くなってしまったのはいただけない。このゲームのイベント数は13と書いたけど、そのうちの5つはヒロインに剃毛をしたかどうかでCG変化があるだけで、テキストなどはまったく同じ。つまり、実質的なイベント数は8ということになる。これにはエンディングも含まれているため、事実上、Ｈイベントは6。いくら低価格ソフトと言えども、これでは物足りないと言われても仕方ないだろう。とは言え、Ｈシーンを大量に入れたら心理描写などが入らなくなってしまうだろうから、これがギリギリの妥協点だったんだろうけど……。

これは自分の想像でしかないけど、このゲームの開発スタッフはみんな良いゲームを作ろうと努力をしたんだと思う。いい加減な仕事でお茶を濁そうと考えた人はいなかったんだろう。たけど、低価格ソフトという枠と、シリアスな近親相姦モノというコンセプトの相性が悪かった。もしも、しっかりとゲームの尺を採ることができるフルプライスでやっていたら、もっと面白いものが出来たんじゃないかなぁ。どうしても低価格ソフトでやる必要があるのなら、エロい姉と妹に迫られる主人公という、コメディにしても良かったかもしれない。素材そのものは悪くなかっただけに、もったいないなぁ……という印象だね。というわけで、オススメ度は☆2つ。CGが気に入ったら、というところかな。

   使い方

攻略

目的のヒロインを追いかけていけばエンディングに辿り着くことができるので、基本的な難易度は低め。ただし、最初の選択肢で剃毛をしたかどうかでゲーム後半のＨシーンが変化するので、最初の選択肢でセーブしておくと便利だ。2つのエンディングを見るとおまけモードでハーレムストーリーがプレイ可能になる。ハーレムストーリーでも剃毛をするかどうかの選択肢が出るので、両方のパターンを見ておくこと。

（by Suno）