三極姫2~天地大乱・乱世に煌く新たな覇龍~遊戯強化版
げーせん18 | WindowsXP/Vista/7 | 1280x720 |
10290円(税込)[本体] 5040円(税込)[遊戯強化版] | 1Play15時間 | 属性:戦略SLG |
難易度:8 | 2012/7/27発売[本体] 2012/10/26発売[遊戯強化版] | オススメ:☆☆☆☆ |
三国志の世界で美少女武将たちによる国取りSLGが勃発
皇帝の権威が弱まり、大陸全土が乱れ始めた争乱の時代。己の信じる道のため3人の龍が立ち上がる。やがて3つの国が覇権を争い睨み合うことになる三国志の時代の到来である。この世界観を元に、登場する武将たちを美少女ヒロイン化し、戦略SLGとして発表した『三極姫~乱世、天下三分の計~』 の続編にあたるのが本作品。新たなヒロイン武将の登場はもちろんのこと、個別EDの追加、戦闘システムの改良化、建造物などの新コマンドの追加などが加わり、前作よりも大きなパワーアップを果たしている。更にはアペンドディスクとなる遊戯強化版も発売され、これを適用することにより晋ルートや銀河ルートといった新たなストーリーを楽しむことも可能となった。同ブランドの人気シリーズ『戦極姫』とはまた違った魅力のある国取りSLG。戦略モノが好きな人にとっては見逃せない一本といえるだろう。
©2012 unicorn-a Ge-sen18
コンシューマーゲームでも数多くのSLGやACTが制作されているお馴染みのジャンル・三国志。関羽や曹操、諸葛亮や呂布 といった人気キャラを駒として使い、国取り合戦ができるというのは、SLG好きにとってはそれだけでワクワクしてしまう不思議な魅力があります。PCで1作目が、続けてPSPとPS3で2作目が制作され、順番的には3作目となる本作品。過去2作から更に改良を加えたシステムが取られており、1作目よりは随分と遊びやすくなった印象がありますね。大きく変わっているのは兵数の増え方。1作目ではLVアップで固定だったものが、練兵による最大兵数の増加と徴兵で兵数を増やすシステムに変わりました。この変化はコンシューマー版からですが、戦極姫に近い形に変わったといえます。更に今回初となる建造物の追加が大きな変化点として目を惹きました。州ごとに能力強化やCP増加といった建造物を建てることが可能となりました。特に嬉しかったのが遊戯強化版導入後に建造できる追加建造物の数々。武将スキルの発生率を上げたり、逢瀬時の進行度を上げたりと、かなり便利なものが作れます。武将のLVアップや兵数増加以外で自軍を強化できるのは奥深いですね。遊戯強化版を入れれば兵数の全補充なども可能になるため、非常に便利です。
戦略SLGとして簡単すぎず、無理すぎずと程良いバランスで遊べる点も安心です。コンシューマー版では敵が兵数を増やしてこない、州を越えて攻めてこないといったちょっとおバカな所があったため、簡単すぎた所がありました。ですが、今回はその辺は完全に改良されているため、歯応えのある国取りゲームが楽しめます。もちろん追い詰めた敵武将を降伏させ、自軍の配下を次々に増やすことは可能。蜀をプレイしながら、他の勢力の武将たちを仲間にしていくといったゲームならではの楽しみ方ができるのは醍醐味のひとつですね。天下統一を為すに相応しい最強の勢力を作る、三国志好きにとっては特にたまらない部分だと思います。
©2012 unicorn-a Ge-sen18
ただ、残念に思ったのがストーリー方面。特に1作目を遊んでいた人にとっては、あまり変わってない印象を受けてしまうと思います。今回がこのシリーズ初という人はいいでしょうが、前作プレイ済みの人にとっては2というには違和感を覚えてしまうのではないかと。魏・呉・蜀の3ルートどれをとっても、後半の展開こそ多少の違いがあるものの前半部分はほとんど1作目と同じです。コンシューマー版をプレイしていた人にとってはHシーン以外は同じと感じてしまうことでしょう。新ストーリーである晋と銀河ルートが最初から適用されなかった点も正直痛いですね。特に晋ルートについては本作の発売直前に発売されたPS3版で追加されていただけに、なぜこちらで入っていなかったのか疑問に思いました。遊戯強化版が出たことで補うことはできましたが、買ってない人は3勢力で終わってしまいますからね…。後からアペンドディスクを出すのもいいのですが、今回の内容ですと最初から全部適用した段階で発売して欲しかったなぁと思います。遊戯強化版を入れて完全版となった印象は拭えませんので。これから遊んでみようと思っている人には両方セットで買うことを間違いなくオススメしたいところです。
(by RYO)