姦染2〜淫罪都市〜

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迫り来るゾンビの魔手から逃れられるか？

©SPEED

主人公の大倉浩は、修学旅行の最中に大地震に遭遇してしまう。震災の影響で交通は麻痺し、街中はパニック状態。しかも、さらに追い打ちをかける事件が発生してしまった！　感染したら欲望のままに異性を襲うという謎のウィルスが蔓延し、市民たちが暴徒と化してしまったのだ。はたして主人公は、友人たちと共にこの危険地帯から脱出できるだろうか？　判断を誤り感染者に襲われたら、自らも理性を失ったゾンビになってしまうぞ！

このゲームは前作『感染〜淫欲の連鎖〜』の続編ではあるが、新しい舞台・登場人物で物語が構成されているので、前作を知らない人でも安心して遊べるね。基本的には主人公の視点で物語が進むが、特定条件をクリアすると他キャラの視点が追加され、主人公が知らぬ間にゾンビになってしまった友人たちの裏事情が徐々に明かされていくスタイルだ。ここら辺は前作を踏襲しており、緻密なストーリー構成になってて◎だね！　前作ファンの期待を裏切らない出来栄えだと思う。

だだ、ちょっと残念だったのは、今作から採用された制限時間付きの選択肢システムだ。3秒以内にコマンドを選ばないと、「躊躇して動けなかった」という扱いになる。これは臨場感や緊迫感を演出するつもりだったとは思うが、個人的には好きになれなかった。まず、コマンド表示中にセーブできないという制約を受けてしまうのがNG。前作以上に追加視点が増え物語がボリューミーになってるので、自由にセーブ＆ロードできないのはツライし面倒い。臨場感や緊迫感は、物語本編にプレイヤーを感情移入させ体感させるのが本道だと思う。たしかに時間付き選択肢ではドキドキさせられたが、それは「入力ミスしないように注意しなきゃ的な緊張感」であり、迫り来るゾンビへの恐怖感とか臨場感とは少し違った気がした。個人的には普通のコマンド選択式で十分と感じたが、前作に＋αを加えたいという制作者サイドの意気込みは評価に値すると思う。

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システムで気になった部分がもう一点。特定のルートを通過すると、新たな視点が加わったことが告知されるが、すでに視点が加わった状態で同じ部分を再通過したとき、再び視点追加の告知が表示されてしまうのだ。重複告知は混乱を招くので、その時点で新たなルートが開かれるときのみ告知を出すように改良すべきだろう。前作は割とコンパクトに物語がまとまっていたので気にならなかったが、本作は結構同じルートを重複プレイするので気になった。

　システム面でマイナス評価な部分はあるが、トータルで見れば人気作の続編に恥じない出来栄えだ。「ここでこういう結末かよ！」的な意外性もあるし、王道的なバッドエンドもたっぷり楽しめる。本作の見どころである、ゾンビに彼女が襲われ感染する、という一種の寝取られＨもバッチリ。パニック系AVGが好きな人は満足できると思うよ。ただ、あくまでも個人的な感想だが、前作に比べるとパニックゲーならではの閉塞感、圧迫感が薄れてしまった感もある。それは前作が学園内だけを舞台にしていたため、ゾンビに囲まれたときの危機感・絶望感が高かったんだと思う。今作は街全体が行動範囲なのでどこか開放的な印象があり、逃げ切れそうな雰囲気を感じちゃうんだよね。設定的には狭い廊下と薄暗い教室の前作の方が、凝縮感というか密度が濃い印象があって好き。まぁ、これは拙者の好みの問題であって、ゲームの完成度とは別物。本作の設定の方が好きって人も多いだろう。ゾンビたちの輪姦シーンはたっぷりあるし、欲望・狂気・絶望が渦巻くテンポ良いストーリー展開など、前作の良さはバッチリ継承してるので、パニック系AVGファンの人は是非遊んでみてほしい。

   使い方

攻略

攻略表をリプレイするときは、セーブデータをクリアしてからにしてほしい。すでにプレイ済みデータでは、1回目に表示されないコマンドなどが出現し、表通りにリプレイできないからだ。

さて、まず注意したいのが制限時間付き選択肢の存在。選択肢を実行せず、時間切れで通過するよう指示されてるところを見逃さないように。また、待ち時間は3秒しかないので、次にどんな選択肢を選ぶのか手前で確認しながらプレイすべし。選択肢が表示されてからチャートを見ても手遅れだ。あと、バッドエンドを迎えたあとリスタートする場合は指示しているので、YESをクリックしてほしい。指示がない場所は冒頭に戻ろう。ちなみにエンド番号は便宜上付けたものなのでご了承を。

（by イ・ヤン提督）