まじかるティーチャー先生は魔女?
SCORE | Windows98/Me/2000/XP | 800x600 |
パッケージ版:8800円+税 ダウンロード版:2800円+税 | 1Play6時間 | 属性:魔女っ子、触手、凌辱、純愛 |
難易度:2 | パッケージ版:2006/1/13発売 ダウンロード版:2007/3/23発売 | オススメ:☆☆☆ |
魔女の先生たちとHな毎日!?
親の仕事の都合で、長らく親戚の家にお世話になっていた主人公の和也。しかしある日のこと、母の妹である叔母の遥の家で一緒に住むことが唐突に決定。そして遥の家に向かう途中、偶然に遥の娘である菜月と出会ったまでは良かったが、突然「スレイブ」と呼ばれる謎の化け物に襲われることに。ところが和也たちを救ったのは、奇妙な衣装をまとった遥と4人の女性たち。なんでも彼女たちは、邪悪な力に取り憑かれたスレイブたちから街を守る、正義の魔女たちだったのだ。しかも遥を始めとして、彼女たちは由緒正しい学園の教師たちでもある。そしてこの件をきっかけに、和也自身にも強い魔力があると見た遥は、一緒に戦うようにと申し出るのだが……。
パッケージ版の発売から一年以上経っているが、ダウンロード版が出るとのことで今回興味を持ってみた。色々なゲームの選択肢があると、どうしても発売後のちょっとした評判を気にしてからやるもの。その点で正直あんまり印象に残らなかったように思うので、割と気にはなっていた作品。とりあえず、テーマが「魔女」ということからしても、非常に分かりやすい内容であるといえる。魔法を使った彼女たちの魔力を回復するためにHをするという点も、お決まりのようだがそれなりの説得力はある。邪悪な魔法に憑かれた物(これは生き物に限らず。実際最初に出会うスレイブは銅像だったりする)との戦いとはいえ、ストーリーの流れも雰囲気もライト感覚で、重苦しさもないし説明臭いところもない。若干の凌辱シーンなどはあるが、あくまでも軸になるのは和也と菜月の純愛物語だからだろうか。
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ヒロインである魔女の面々は、まず学園長であり和也の叔母で菜月の母遥。カードを使った魔法を駆使し、見た目のスタイルは一番魔女っぽい。リーダーで根はしっかりしてるのは確かだが、普段からおっとりボーっとしてるといったタイプ。この柔らかい雰囲気は娘の菜月とそっくりではある。2人目は科学教師でぶっきらぼうな口調が特徴の佳奈。一見優しそうには見えないが、戦闘装束は看護婦のようなスタイル。魔法によって作り出した薬品を武器とするが、実験好きすぎるために余計なトラブルも作り出す。3人目はキリッとした高貴な印象を与える真理子。音楽教師である彼女は、ヴァイオリンによる音色で様々な物を操ったりすることができる。戦闘装束はその外見通り、どこかのお姫様のような格好。しかし、優しそうな外見に反して、可愛い子は男女限らずに虐めたくなるという性格。4人目は体育教師で丁寧な物腰の千草。面倒見のいい彼女の戦闘装束は、イメージ通りというか巫女さんのような格好で、魔力で作り出した刀を使って戦う。そして5人目は、明るすぎるがために大雑把な性格に見える英語教師のアリシア。シスターのような戦闘装束で、爆炎や雷撃など5人の中では一番魔法らしい魔法を使う。以上の5人の魔女と、メインヒロインである菜月、彼女の親友で和也を嫌ってるゆかり、といった7人との交流を追っていく物語展開だ。
さて、気になる内容の方だが、物語は一本道で選択肢は全てCGの分岐でしかない。これは、あくまでもヒロインは菜月であるという点からだろう。そもそも、和也と菜月は出会った初日にいきなりHしてしまう。しかしこれは、うまくコントロールできない菜月の魔力の悪影響を抑えるために、浄化の力を持つとされる和也の魔力で中和させるためにしたこと。最初はそれだけの理由でしかなかったが、物語が進むにつれてお互いを強く意識するようになっていくわけだ。そして、みんなの魔力を回復させるためにHする和也や、変身ヒロイン物に付き物であるともいえるヒロインのちょっとした凌辱など、数分ごとにHシーンに入るような展開で進む。正直、最初はあまりにもHシーンが次々に展開して驚いた。もったいぶってあとで一気に、というよりはこういう方がいいかもしれない。CGの質も高いし、特に気に入ったのは服の描き込みが丁寧な点。単に裸になればいいというわけではないところが好感を持てた。Hの内容は純愛展開はもちろん、触手や操られた人たちによるヒロインの凌辱などあり、比較的広い嗜好の層に受け入れられそうではある。
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良質な作りではあるが、逆に気になる点もそれなりにある。まず、ヒロインたちとの交流が非常に半端である点。前半と後半に各ヒロインをメインにした選択式で章を選ぶのだが、この内容がどうにも物足りない。結局魔女先生たちはメインヒロインではないがために、あまり感情移入しすぎないようにこうしたのかもしれない。しかし、それなら逆に、メインである菜月の魅力をもうちょっと前面に出しても良さそうなもの。でもこれも、なんとなくイメージだけで魅力を伝えようとしてる感じがする。ハッキリいうと、メインなのに全く存在感がないのだ。和也が気にかけてるというだけで、見てる側にはその思いに共感できる描写が皆無ともいえる。一度こういう印象を持ってしまうと、Hに関しても少々見方が変わってくる。非常に多いHシーンではあるが、一個一個に関してはさほど濃い内容ではない。最初は怒濤のごとく起こるイベントに良い印象もあったが、内容的にはパターン化してしまって徐々につまらなく感じてくる。それなりに長時間遊ぶことになるだけに、数分ごとに同じようなパターンが繰り返されては飽きも来そうだ。メリハリがないというか、最終的にはそんな感じさえするのが残念なところ。あと、ちょっとだけ気になったのは、CGによって若干顔が崩れてるところがある点。ただ、これはある種魅力のひとつともいえるところではあるけどね。
とりあえず、ヒロインが気に入って豊富なHを楽しみたいならお勧めはできる。キャラも可愛らしいし、服の描き込みがいいと女の子の肌も美しく見えるって点は気に入ってる。ただ、物語は一本道で全ての選択肢はCG分岐のみなため、一回ゲームを終えたあとは回収作業になってしまう。ここは個人的にはかなり苦痛要素ではある。まぁ、この上物語分岐しまくりのゲームだったら面倒でしょうがないが、逆にやり込む要素ってものも生まれるだろう。この辺の難易度に関わる調整って難しいものだなぁとは思う。基本的に2択(時々3択)なので、章ごとにセーブして全部の選択肢を試せばCGは全回収できる。事実上難易度1クラスだけど、似たような展開を見なければならないことを考えて2にした。
(by Norn)