ちょこっと☆ばんぱいあ！

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新魔王のお后選びはハーレム状態

将来の夢は地方公務員という主人公、化野洋一はごく平凡な学生。ある時、市長である洋一の父がスキャンダルを起こし失脚。その上、失踪してしまう。あまりの事態に慌てふためく洋一の元にやって来た3人の女のコ。3人は吸血鬼、人狼、人造人間で、洋一の后になるためにやって来たのだという。実は洋一の父は魔界の魔王で、洋一はその後継者。后を娶ることが魔王となるための条件だというのだった。

ごく平凡に生きてきた主人公が、3人の魔界のお姫様に迫られドタバタ騒ぎに…というのがこのゲームの基本的な流れ。攻略可能キャラはツンデレでお嬢様な吸血鬼のアリア、なんにも考えていない脳天気な人狼のリオ、大人しそうで実は毒舌なフラン、天界からやってきた赤貧魔物ハンターの操、脳みそのゆるーい幼なじみの香菜の4人＋隠しキャラ1名。エンディングは各キャラに用意されているけど、どのキャラのルートで進めても最後は魔界の運命をかけた戦いになる。前半はドタバタコメディ、後半はシリアスという定番のストーリー展開だ。定番なのはいいんだけど、正直に言えばラストの盛り上がりはイマイチ。主人公の洋一は魔王とは言っても特別な力を持たないヘタレだし、ラスボスは洋一に輪をかけたヘタレだったりするので、盛り上がりもイマイチと言うことになってしまっている。熱い展開にするのならもっと強大な敵を用意して、主人公も積極的に敵に立ち向かうような性格にするべきだったかもね。

©Meteor

ラストバトルの盛り上がりはイマイチだったけど、そこに至るまでのコメディ部分はなかなかいい感じになっている。顔を合わせるたびに喧嘩ばかりのアリアと操、場をかき回すだけのリオと香菜の脳天気コンビ、頭を抱える主人公に冷静にツッコミを入れるフランと、無駄のないキャスティングが◎。コメディパートでは主人公のヘタレっぷりがいい方向に働いているという感じ。なんと言っても、プレイしていて良かったのが、好きになれないキャラがいなかったと言うこと。攻略可能キャラが複数いた場合、たいていはどうでもいいと思えてしまうキャラがいるものだけど、このゲームではそれがいなかった。これはゲーム序盤の選択肢でルートが完全に分岐して、それ以降はキャラ別のシナリオがしっかり描かれているのが大きかったね。また、特定条件を満たすとハーレムルートに入ることが出来るんだけど、ハーレムルートは最後までドタバタコメディなので、このルートが一番楽しむことができたかな。

ゲームシステムはコマンド選択型AVGで、基本的なシステムはMeteorの前作『ゆ・め・く・み！〜訳あり物件、妖精つき〜』と同じ。非常にプレイしやすくて、遊び心もあるいいシステムだね。システム面で残念だったのが、音声の品質がひどく悪いこと。自分は音質にはそれほど拘る方ではないんだけど、それでもプレイしていてかなり気になった。音質に拘りのあるプレイヤーだと我慢できないかも。このレビューを書いている時点ではまだリリースされていないけど、音質向上アップデートパッチが出るようなので、出来ればパッチをインストールしてからプレイした方が、よりゲームを楽しむことができるだろう。

ゲームの難易度はメチャクチャ低いので、「ゲーム」として楽しみたいという人には向かない作品だけど、ハーレム系のコメディが好きという人にはオススメ。物語は2005年6月に発売された『恋Ｑ！〜恋とＨの乱れ射ち〜』と同じ世界を舞台にしたアナザーストーリーっぽいけど、『恋Ｑ！』を知らなくても（Sunoは『恋Ｑ！』は未プレイ）十分物語を楽しむことができるよ。

   使い方

攻略

一番最初の選択肢でシナリオは分岐。それ以降の選択肢はどれを選んでもシナリオやエンディングには影響しない。どれか1つを選べば、差分CGは自動的にCGモードに登録されるので、コンフィグで選択肢が出ないようにしてもかまわない。

初回プレイで攻略可能なのはアリア、リオ、フラン、香菜、操の5人。いずれか1人を攻略すると、ハーレムルートが攻略可能になる。ただし、途中のセーブデータからプレイしてもハーレムルート分岐のための選択肢が出ないので、必ず最初からプレイし直すこと。ハーレムルートのカッコ内の選択肢は、1度ハーレムエンドをクリアしないと出現しないので要注意。キャラ別エンド、ハーレムエンドをすべてクリアすると麻衣エンドに分岐するための選択肢が出現する。

（by Suno）