麻雀 英雄×魔王
エスクード | Windows98/2000/Me/XP | 800x600 |
パッケージ版:8800円(税別) ダウンロード版:2940円(税込) | 1Play約3時間 | 属性:麻雀 |
難易度:7 | Keyディスク不要 | オススメ:☆☆☆ |
麻雀で孕ませまくりじゃ!
やり込み系のゲームでかなりプレイヤーの時間を吸い取ってくれたあの『英雄×魔王』が麻雀となって復活! 世界制覇したフェルザーが暇つぶしに始めたのが略奪品の中にあった麻雀だった。呪いが掛かっていて「孕ませリーチ」で女魔族を飛ばすと変わった魔族を孕ませることができるのだという。さっそくリーズを相手に試してみるのだが……。
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魔王フェルザーの戯れによる脱衣(?)麻雀だけでは、本編の登場キャラしか相手にできないわけですが、本作では不幸な少女メグが魔王の行く先々で大活躍しています。不幸を避けるために日々努力をする彼女が、その努力もむなしくいたるところで魔物に凌辱されていくさまがイイですね。おそらく、麻雀で勝てないでイライラしているときの救済などで用意されたイベントなのではないかと思いますが、とことん不幸を背負っているあたりがステキな展開で期待させてくれます。もちろん、そのユーザーの期待を裏切らないところがいいんですよ。プレイの仕方によっては意外な職業で登場して楽しませてくれました。
麻雀をやっていたがために領土を奪われたりする魔族も魔族ながら、麻雀で負けたことを魔族のせいにする人間もなかなかに……といった感じで、おバカ系なストーリーが好みの人にはぜひお薦めしたいですね。そういう展開ゆえに、勇者の立場が微妙で思わず笑ってしまいましたよ。「嗜みとして麻雀を知っている」といった直後に「麻雀は人間を堕落させるために魔族が流行らせたに違いない」とか言うセレス。本編での彼女とあまりに違うイメージが爆笑ものです。
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肝心の麻雀のほうはイカサマ技ありで、最初は平和積み込みのLv1だけという状態ですが、あがっていくうちに経験値が増えてツキとかのレベルが徐々にアップしていきます。そうはいっても本編があのやり込み系のゲームですから。このゲームも制圧する順番なんかでシナリオ展開が異なってくるし、一度や二度のプレイではイカサマ技を極めることはできません。やり込み系の麻雀だったりするのです。CGのほうも見るのが意外に大変で、とりあえず初回プレイではCG回収率はわずかに36%でした。「孕ませリーチ」で勝つだけでなく、使わずに勝った場合にも別イベントがあったりするので、コンプリートには相当のやり込みが必要と思われます。もっとも、積み込み技は次のプレイに引き継ぐことができるので、プレイは徐々に楽になっていくのだから、最初のうちは無理に対戦相手のレベルを上げるようなプレイの進め方をしないほうがよいでしょう。参考までに記しておくと、6周目でCG83%、シーン回収81%となりました。麻雀がそもそも好きというわけではない自分はそこまでで脱落です。これまでにプレイした麻雀ゲーの中では面白いほうから数えたほうが早いものではありましたけれど。
駆け引き的には「孕ませリーチ」をどのタイミングで使っていくのかが難しい。スタート時には3本しかないこの特殊なリーチ棒。使うと確実に減ってしまいます。相手にあがられたときはもちろん、流局しても、自分があがっても相手を倒せなかったら意味なし。かといって、「孕ませリーチ」をしないで倒してしまっても困ってしまうわけです。満貫以上であがることで少しずつ本数は増えていきますが、無駄遣いできないことに違いはありません。これはなかなか工夫されていて面白いのではないでしょうか。ただ、それゆえに麻雀の初心者だとこのゲームはちょっとばかりハードルが高いかもしれませんね。
麻雀は大好きという人で、普通の麻雀ゲームには何か物足りなさを感じている人には、このやり込み系の本作がお薦めです。ちなみにお薦め度が☆3個なのは、本編を知らない人だとそれぐらいかなということであって、本編を遊んだ人で麻雀も好きであれば4個以上だと思います。
(by 天城螢)