つよきす
きゃんでぃソフト | Windows98/Me/2000/XP | 800x600 |
8800円+税 | 1Play3時間 | 属性:ツンデレ |
難易度:3 | Keyディスク必要(最大インストール時不要) | オススメ:☆☆☆☆☆ |
見出し強気な彼女との初キスの味は…
主人公・対馬レオは遅刻したため焦っていた。校舎脇から潜り込んだのはいいものの、あと少しで始業のベルが鳴ってしまう。下駄箱へ急いで向かうものの、その前に現れたのは風紀委員の鉄乙女(くろがね・おとめ)。彼女に友人ともども捕まってしまうレオだったが、乙女は何やら話したいことがあるようだ。面倒だし怖いので先送りにしていたが、ある日彼女はレオの家へとやってくる。2人の家は親戚で、昔はよく遊んだ仲だったのだ(レオは彼女がそう言うまで忘れていたが)。長期出張で家を空けているレオの両親の願いで、性根を鍛えなおすための同居が始まる。しかも彼女は生徒会へレオとその仲間を連れて行き、役員の一員としてしまう。そこには、レオが密かに憧れる生徒会長の霧夜(きりや)エリカの姿があった…。
攻略可能な女のコは4人+2人。基本的には「ツン」の女のコばかりなので、プロローグをプレイしたあとは気に入ったヒロインがいるはず。校舎全体図で表示される女のコをクリックすればそれぞれのルートへ入る。とはいえ今日はこのコ、明日はあのコ…とやっているとゲームオーバーになるので、1人を集中して選ぼう。ヒロインルート後はいくつか選択肢が出てくるものの、基本的には一本道で、クリアは難しくない。分岐表示時にセーブ可能なので、心配ならやっておこう。
©きゃんでぃソフト
もちろん「デレ」になったときは、ヒロインとのHシーンが展開する。基本的に主人公が「攻め」られつつ、だんだんとこちらが「責め」るほうへと転換していく。リードされているようでいて最後の主導権はキミが握っているのだ。それでいて翌日顔を合わせると、赤らめながらも「ツン」としている。そのギャップは期待通りのものだ。とはいえもう少しHのバリエーションは欲しいところ。初エッチ後は毎夜毎夜しちゃっているのだが、それを少々端折っているのだ。こうなると使いまわしでもいいからHのCGとテキストを読みたくなってしまう。
しかしこの作品の本当の魅力は、その文章にある。ノリノリで書かれたな、と思わせるテキスト文は、読み手を飽きさせない。古今東西のコミック、アニメ、ゲームの台詞をパロディ引用しつつ、登場人物の魅力を引き出している。メリハリがきき、キャラが生き生きと躍動しているのだ。「クスッ」ではなく「わははは」と笑ってしまうところがあるのも上手い。それでいてきっちり泣かせ、時には怒らせ、そしてまた笑わせる。セーブポイントのコメントやチュートリアルの内容も要チェック。また、声優がきっちりと仕事をしているので−その場面に合った声音、口調や音量で−ぜひとも音声は男も女も聴いておきたい。I'veサウンドも実によく盛り上げてくれる。
主人公とその友人たちとの楽しくも平凡な学園生活が、恋愛を通して変化していくのはある意味通過儀礼ともいえる。それを見事に表現し、ノスタルジーすら感じさせてくれるゲームだ。
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(by 月面宙蛙)