ちょこっと☆RHAPSODY
West Vision | Windows98/Me/2000/XP | 640x480 |
パッケージ版:7800円(税別) ダウンロード版:2520円(税込) | 1Play2時間 | 属性:従妹、天使、悪魔、コメディ |
難易度:2 | パッケージ版:2003/2/21発売 ダウンロード版:2008/8/8発売 | オススメ:☆☆ |
天使と悪魔が巻き起こすコミカルな物語
家を建てたのはいいが海外勤務となってしまい転勤していった両親。ひとり残され、自由気ままな一人暮しをしていた主人公は、ある日叔父さんから大変なことを頼まれる。それは叔父さんの娘であり従妹の茜が主人公と同じ大学に入学するから、一緒に住ませてほしいというものだった。そして茜との生活が始まった日の夜に主人公は悪魔娘に霊糸を鎌で切られ、幽体離脱という恐るべき体験をするのだった。霊糸が完全に治るまでには1週間ほど必要らしい。こうして、悪魔のサティとそのライバルである天使アーシュの2人も同居することになった。急にドタバタな生活に巻き込まれることになった主人公の運命は!?
© West Vision
まず最初に今回は2008年8月8日に発売を開始したキャララ!!.CCのダウンロード版でプレイしたことを記述しておきたい。ダウンロードするファイルは350MBと控え目なサイズだった。パッケージ版はずいぶん古いので記憶があやふやで確信を持てないが、ゲームシステムがダウンロード版よりも貧弱だったような気がする。バックログ機能やセーブデータ管理など、一部のシステム面は改善されているかもしれない(パッケージ版はシーンのプレビュー画面付きでセーブが80カ所もできたっけ?)。
この作品の魅力は、大好きな従兄と2人きりの生活と喜んでいた茜の前に、ライバルとして悪戯好きな天使アーシュが立ちはだかる感じのドタバタコメディだ。ヒロインは茜とアーシュとサティの3人のみ。茜とアーシュは勝ち気で負けず嫌いな性格で、主人公をめぐって激しく争うことになる。逆にサティは口数が少なくて落ち着いた雰囲気のヒロインだ。サティという好対照なヒロインを用意することで、茜とアーシュのドタバタが引き立つようにしたのだと思われる。絵柄と塗りにクセがあるのと、ヒロインがみんなロリ系のキャラというのが気になる人もいることだろう。
© West Vision
ストーリーのほうは主に茜とアーシュの対抗心からドタバタしていくコメディ路線であり、かなりライトなお気楽ものといった作り。当時の平均との比較は置いておくとして、最近の2000円クラスの作品と比べてもテキストのボリュームが軽いのがネックかな。エンディングまでもそれほど長くないため、コメディに過剰な期待をすると「えっ、もう終わり!?」となってしまうので気をつけたほうがよいかもしれない。それと笑いのネタは、さすがにパッケージ版発売当時から時が流れているため、外してしまうネタがあるのはある意味仕方がないかな。エロはというと、萌え系ラブコメを狙っているためか、覗きやフェラなど止まりのシーンが多く、終盤にならないと本番シーンは見ることができない構成だ。
ゲームのシステムを見てみると、ややメッセージスキップが使いにくいものの、それ以外はそれなりな作り。バックログはマウスのホイールボタンの回転だけでは溯っていけないところも使いにくい。あとは、うちのWindowsXP環境ではプレイ中にファイルが見つからない的なダイアログが出て先に進めなくなる部分が何カ所かあった。その現象が起こっても慌てずにセーブを行ない、いったんゲームを終了してから再びゲームを起動してセーブしたデータから再開すると先に進めたけどね。メッセージスキップで該当部分を飛ばしても大丈夫だが、バックログの使い勝手を考えるとセーブ&ロードのほうがよい。
ちなみに、CGモード枠は50個でシーン回想は21種類となっている。ダウンロード版の販売価格が税込2520円なので、ダウンロード版ならばありかなというコストパフォーマンスだと思う。なお、OPやEDの動画は、CD-ROMの容量に収めるため品質を犠牲にしたもののままだった。映像の圧縮技術は当時よりもだいぶ向上しているんだから、同じファイルサイズでも品質を向上させることも不可能ではないと思うのだが、もうオリジナルの原板が残っていなかったのかな? ちょっと残念だ。
コメディ好きなユーザー向けの作品であることは間違いないけれど、それゆえに自分はあまりお薦めできない。ラブコメ大大だ〜い好きな人がパッケージ版の発売時に興味を持ったけど結局買わなかったというのであれば、半額以下になっているので試してみるのはありかもしれない。だが、すでに述べたようにシナリオのボリュームが少ないという問題があるため、「テキスト量が少ない=コメディが少ない」という当たり前のことがあるわけで。ラブコメはツボに嵌まるイベントがどれだけあるかが重要だと思う自分はこの作品をあまりお薦めできないかなという感じですね。
攻略
プレイしてみて難しいと思うようなところはなかったが、注意すべき点が1カ所だけあった。アーシュのルートに入ったあと、サティから薬をもらうかどうかという部分の選択肢は両方を選ばないとCGと回想が100%にならない。そこだけは気をつけよう。
なおも食い下がる |
サティをかばう |
誤解だと主張する |
☆セーブ1 |
遠慮する |
やめておく |
告白する |
【茜END】 |
☆セーブ1から |
提案を受け入れる |
☆セーブ2 |
アーシュの方が優秀だ |
☆セーブ3 |
薬をもらう |
《次の選択肢までプレイ》 |
☆セーブ3から |
やめておく |
アーシュを求める |
それはできない |
【アーシュEND】 |
☆セーブ2から |
いや、サティだろう |
回復しすぎですサティさん |
サティを慰める |
冗談じゃない、オマエに任せられるか |
【サティEND】 |
(by 伊織舞也)