お嬢様はマゾ

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ご主人様になったのはマゾの吸血鬼

©可憐ソフト

運というものに見放されたような人生を送ってきた主人公は、ついに車にひかれて瀕死の重傷を負ってしまう。自分の人生もここまで……と思った主人公を救ったのは、吸血鬼のお嬢様、二宮麻耶だった。吸血鬼の麻耶と血の交換をした主人公は、麻耶の下僕兼夫となり、子作りをしなければならなくなってしまう。

ゲームそのものはシンプルで、吸血鬼の麻耶と彼女に使えるメイドの端山文美とひたすらＨをするだけ。特別などんでん返しとかもなく、いってしまえばヤリまくるだけのヌキゲーだ。このゲームの最大の魅力はメインヒロインである麻耶のキャラクターだと思う。麻耶はツルペタなゴスロリ少女で、性格は女王様。主人公は「犬」、メイドの文美は「バカメイド」呼ばわり、だけど夜になると主人公のベッドに潜り込んできて、腕枕をさせたりという見事なツンデレキャラだったりする。テンプレ通りのキャラクターといえばそれまでだけど、ツンデレキャラが好きなプレイヤーなら、それだけでかなり楽しめるんじゃないかと思う。

サブヒロインである文美に関しては、好みが分れそうかな。まず、音声が本当に棒読み。これは声優さんの演技が下手な訳じゃなくて、文美がクールなキャラクターを演じているという設定のため。この設定自体は問題ないんだけど、Ｈシーンでも棒読みなのは、個人的にはちょっと好きになれない。喘ぎ声まで棒読みじゃ盛り上がるものも盛り上がらない。それから、文美のセリフには最後に必ず（棒読み）という一文がついているんだけど、これもあまりに繰り返されるとうるさく感じてしまった。クールなメイドを演じながらも、実はおバカという文美の性格設定は良かったんだけどね。

©可憐ソフト

ゲームのメインでもあるＨシーンは、おおむね満足かな。タイトルにもなっているように、お嬢様である麻耶はマゾで、主人公にイジメられると感じてしまうという性癖の持ち主。イジメられて感じてしまいながらも、強気な態度を崩そうとしないところに萌えてしまった。ただし、お嬢様はマゾといっても、本格的な調教モノではないので、その点は要注意。プレイ内容は言葉責めとかごく軽い緊縛など、麻耶を恥ずかしがらせるようなものがメインで、ライトSMといったところ。あくまで、強気な麻耶が恥ずかしがりながら感じてしまうシーンを愉しむのが中心だろう。ゲーム全体のボリュームはCG枚数35枚、イベント数18となっているので、価格相応というところかな。イベントの尺はそれなりにあるので、物足りなさはあまり感じなかった。

このゲームの最大の問題点は、シナリオの中で設定がまったく活かされていないということじゃないだろうか。例えば主人公は運に見放されたツキのない男という設定だけど、ゲーム冒頭でそういった内容のテキストがちょっと出てくるだけで、物語の中では完全に忘れ去られたような状態。また、麻耶が吸血鬼という設定も意味があったようには思えない。物語の中の麻耶は普通の人間とまったく変わらない描かれ方をされているので、吸血鬼でなくとも問題はなかったはずだ。逆にこうした設定を活かせば、物語やＨシーンにもっと幅を持たせることができたんじゃないだろうか。そう考えると、凄くもったいない作品だなぁと思えてしまう。とはいえ、1つのゲームとしてはきちんとまとまっているので、トータルでのオススメ度は☆3つ。ツンデレキャラが好きな人にはオススメ。

   使い方

攻略

エンディングは麻耶エンド、文美エンド、ハーレムエンドの3種類。それほど分かりにくい選択肢はないので、目的のキャラを優先する選択肢を選んでいけば、問題なくエンディングを見ることができるだろう。Ｈシーン中の射精場所選択は、どちらを選ぶかによってCG差分があるので、必ず両方を見ておく必要がある。ただし、文美ルートでは必ず先に書いてある方の選択肢を選んでゲームを進めること。

（by Suno）