淫薬〜背徳の個人授業〜

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どんな女も淫らに変える媚薬で誰を堕とす!?

学生ながら科学実験が趣味の主人公はいつもひとりで黙々と勉強、友達もつくらず研究に没頭していた。そんな彼が科学部の物置で見つけた古いノート。そこにはかつての部員が書き残したと思われる媚薬の作り方が載っていた。うさんくさいと一笑に付す彼だったが、ほんの気まぐれでその薬を作ってみる。いつも自分に構い過ぎるうるさい妹を相手に実験してみたところ、予想以上の効果であっさり兄弟の一線を超えてしまった!!　そして同時に、勉強だけですべて知っているつもりだった彼は、自分の理性をも狂わせる女の身体の気持ちよさに驚くのだった……。

© Stellar

本作は、2002年にmireilleブランド第一弾として発売された作品のダウンロード版だ。といってもそのままというわけではなく、パッケージ版にあった不具合は修正済みだし、当時のメーカーサイトにあった4コママンガや壁紙、さらに同じ作者による描き下ろし4コマもオマケとして同梱されている。結構昔のゲームではあるが、グラフィックのレベルは良い感じ。ちょっと塗りのタッチにムラっ気があるが、今見ても十分綺麗で可愛いといえるだろう。

女のコの身体を疼かせる媚薬を使って色々Ｈなことをしちゃおう!!　というテーマは、割と良くある…いわば王道と呼べるもので、それだけにテキストの説得力やＨのアイデアが物をいう。

テキストに関しては、導入部あたりはきちんとしていて、人間関係に対して希薄なガリベン君（超死語）の主人公が媚薬で女たちを堕とそうと思い至るの心境や、妹との距離感への戸惑いなどはスムーズに読ませてくれる。初めてＨした時に感じた膣内の感触の衝撃など、なかなか感情移入しやすい感じだ。ところが、そこから色々なＨができるようになると……あれれ、なんだか描写が淡泊になってるよ!?　女のコに挿入した時、射精した時など、Ｈシーンの中でも特にキモと呼べる場面がさらっと流されて、カタルシスを与えてくれない。

© Stellar

Ｈのアイデアに関しては奇抜な方向に走らず、「妹と近親相姦しちゃってる」「クールでツンツンした美少女を屈服させてる」といったシチュエーションで興奮させるタイプ。ふっふっふ、その表情が堕ちてゆくギャップがたまらんぜッ!!　とニヤけながら楽しみたいところだ。しかし前述のようにＨシーンの描写があっさりしていているため、なかなかノれないのだ……。

システムに関しては、凄いと思ったのがホイールを使った巻き戻し機能。ホイールを上に回すことで、バックログではなく…“時間が戻る”のだ。ホイールを回すごとにCGもBGMも過去の場面に戻ってゆく。エンディング後にタイトルに戻った時、ホイールを回したらエンディングのラストへ戻ったのには驚いたね!!　巻き戻し始めた地点に一気に戻ることができないは残念だが、そういう使い方をしたければ標準的なバックログ機能も別に用意されている。残念な部分は、タイトル画面からクイックロードが使えないこと。一度適当な場面をロードして、それからクイックロードをしなきゃならないってのは仕様上のミスなのでは?　セーブ／ロード画面からゲーム画面に戻る時に妙にもたつくのも気になった。

ボリュームに関しては元パッケージソフトだけあって枚数、Ｈシーン数ともにかなり多い。回想に登録されるＨシーン数はヒロイン4人の合計で77もある。だがＨシーンのテキストが薄いし短いので、ヌキゲーとして使おうとすると難しい。このゲームのテーマでそれって致命的だ。もったいない……。基本的にＨしまくりゲームなので購入を考えている人はエロ目的だと思うけど、少ない情報を燃料に脳内補完エンジン全開でシチュエーションに入り込める、熟達したエロゲーマーでなければ厳しいんじゃないかな。

   使い方

攻略

本作の攻略は、3種類の薬品の調合と、誰にそれを使うか、という部分がほぼ全て。よって攻略表も薬品の調合を始める部分からになっている。これ以前に出てくる選択肢に関しては、何を選んでも構わない。

（by 葉柳）