だぶる先生らいふっ

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2人の女教師との同居生活

両親の仕事の都合で一人暮らしをすることになった主人公。ところが時期が中途半端だったこともあって、手頃なアパート、マンションが見つからない。そんな時、同居人募集の物件を見つけ申し込むが、不動産屋の手違いで、2人のキレイなお姉さんと同居することになってしまう。しかも、その2人は主人公が通う学園に「教師」としてやってくるのだった……。

©ALICESOFT

『しまいま。』、『よくばりサボテン』に続く学園AVG第3弾。とは言うものの、『しまいま。』と『よくばりサボテン』は同じ世界が舞台だったし、原画家も同じだったので連続性が感じられたけど、今回は前2作とは全く別の世界、原画家も別人と言うことで物語の連続性は感じられない。更に言えば前作までの最大のウリだったハーレム要素がパワーダウンしていたのは残念。ゲームスタート直後からヒロインは全員主人公の方を向いているので、その点ではハーレム的と言えるかもしれないけど、個別ルートに入ると選ばれなかったヒロインはあっさりと身を引いてしまうのでハーレム要素があまり感じられないんだよね。できれば、もっと主人公を巡っての女の戦いを見せて欲しかった。前作との違いということで言えば、音声がパートボイスからフルボイスになったのは嬉しいところ。やっぱりこういうキャラクター性重視のゲームでは、音声はあった方がいいからね。

ゲームをプレイしていて驚いたのが、物語にメリハリがないこと。面白い物語の基本は起承転結がしっかりとしていることのはず。ところがこのゲームは起承承承という感じ。当然、クライマックスになっても物語は盛り上がらない。低価格ソフトでシナリオのボリュームが少ないから盛り上がらなかったというのではなく、盛り上げる努力そのものをしていないように感じられた。ところが、物語が盛り上がらないという、普通なら大きな欠点になるはずのことがこのゲームに関しては欠点になっていない。と言うのも、物語は（主人公たちにとっての）何気ない日常生活を描いたものになっているんだけど、その日常生活の中でヒロインたちがとても魅力的に描かれているから。キャラクターの魅力を見せるためには何気ない日常生活の部分が重要だと思うんだけど、キャラクター性を見せるために、ALICESOFTはあえて余分な部分は削ぎ落として日常生活だけで物語を構成したんじゃないだろうか。『よくばりサボテン』ではヒロインが6人だったのに対して、今作のヒロインはメインヒロインが2人、サブヒロインが2人の合計4人。低価格ソフトではシナリオ量をむやみに増やすわけにはいかないから、ヒロインの数を絞ったのも正解だったんじゃないかな。

©ALICESOFT

攻略可能なヒロインは教育実習生としてやってくる十宮夏姫、補充人員として赴任してくる黒崎時雨、超がつくお嬢様で面白いことが大好きな埴御四五七、主人公の後輩にあたる笹塚都の4人。メインヒロインである夏姫と時雨は、どちらも負けず劣らず魅力的。最初は下着姿で歩き回っていた夏姫が、主人公を意識しだしたとたんに恥ずかしくなってきちんと服を着るようになるところとか、タイトスカートのスーツが似合うクールビューティの時雨が、恋愛に関してはまるで奥手だったりとかね。とにかく全編に渡ってヒロインが恥ずかしがる描写が秀逸。天然朴念仁の主人公が無意識のうちに恥ずかしいセリフを言い、それに対して夏姫と時雨が赤面しているシーンなんかはそれだけでご飯3杯はいけます。サブヒロインの四五七は深窓のお嬢様という言葉がぴったりの優雅で可憐、いつも穏やかに微笑しているキャラ。ところが面白いことを起こすためなら手段を選ばないという2面性が面白い。都に関しては……、個人的にはいらない子だったかなぁ……。イマイチ、インパクトが弱かったというのが正直な感想。いいキャラではあるんだけど、このあたりは個人的志向の問題ということで。

『ランス』シリーズなどのように圧倒的ボリュームを持つというわけではないけど、価格を考えればコストパフォーマンスは抜群。女教師がヒロインの学園ラブコメが好きならプレイして損なし。『しまいま。』、『よくばりサボテン』が好きだったという人には文句なしでオススメしたい一品。

   使い方

攻略

初回プレイは夏姫か時雨のエンディングになる。四五七、都、ハーレムエンドは2周目以降でなければクリアできない。夏姫と時雨は素直に目的のキャラを追いかけていけばいいんだけど、サブヒロインとハーレムエンドは難易度が高め。1つでも選択肢を間違えると別のエンディングになってしまうので要注意だ。

（by Suno）