みんな大好き♥子づくりばんちょう
アナスタシア | Windows98/Me/2000/XP/Vista | 800x600 |
5800円(税別) | 1Play4時間(初回Playは6時間) | 属性:アクション、中出し、妹、ツンデレ、魔法少女 |
難易度:4 | 2007/5/18発売 | オススメ:☆☆☆ |
ほかの学園を併合して女生徒たちを孕ませよう!
両親を亡くして貧乏な生活を続けている馬浪兄妹の住む町では、学校の大合弁が行なわれることになった。学園ごとに正々堂々と戦い、勝ち抜いた学校に吸収してしまおうというのである。しかも、敗者は勝者に絶対服従することが求められる。そんなある日のこと。テレビの占いで、人生を左右する大きな出来事が起きること、そして全体運はその日の運勢の中でトップというのを見て、主人公の馬浪貴劉は喜び勇んで登校した。そして昼休みに、生徒会長の五月女桜が学園の番長に襲われているのを見かけてしまう。熱血タイプである貴劉は悪行を働く番長を懲らしめ、番長の座を譲り渡されるのだった。しかも、学園を守る戦力として期待した会長から生徒会にスカウトされる。
その日の夜に見たニュースでは少子化対策として目を疑うような金額の子育て支援金を給付する制度が発表され、妹の夏美からなぜか安産のお守りを渡されたことで勘違いしてしまった主人公……。闘争に参加して他校を制圧し、勝者に絶対服従となる学園の女学生に子づくりをさせ、子育て支援金を受け取って貧乏生活を脱出することを妹が期待していると大きな勘違いをしてしまったのだ。刀隠学園の主力となり闘争に参加することになった貴劉は、毎日塩ご飯という貧乏生活から脱出することはできるのか!?
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学園の整理統合のために戦っているという設定がユニークですね。プレイヤーはマップ上に表示される拠点を選んで攻撃を仕掛けたり、馬浪家で嫁となった女生徒と親睦を深めたりHしたりしていく。でも戦いはというとアクションゲーム。アクションが苦手でもクリアできそうなのか気になる人もいると思うけれど、難易度を簡単にすれば敵が必殺技を使ってこなくなるからずいぶん楽になる。ゲームの速度も変更可能だし、ゲームパッドにも対応している。なによりも2周目には1周目の愛情度などの重要なステータスと番長Pを持ち越すことができるため、2周目をプレイすることを前提に気楽にプレイすればまず大丈夫だろう。
基本的にフィールドから敵をはじき出していく勝負が多いが、一定時間敵を避けるものや速度を競うような勝負もあるため、勝利条件の確認は必須だといえる。フィールドには障害物が配置されているだけでなく、番長Pがアップしたり、能力が上下したりするアイテムもあるので、うまく活用できれば有利になる。フィールドは全周が開いているわけではないので、はじき出しにくい場所での戦いにこだわってしまうと時間を浪費するので、フィールド内の戦う場所の選び方も重要なようだ。各キャラの持っているスキルのほうは、自滅してしまうことのほうが多いんじゃないかというものから使えるものまであって、プレイの幅が広がっていて楽しませてくれる。
仲間になった他校の女生徒の孕ませはというと、番長Pを使う親睦コマンドで愛情度を上げて、ある程度愛情度が高くなるごとに発生するイベントを見るだけではダメ。子づくりコマンドで番長Pを消費してHする必要がある。しかもHシーン終了後には、襲ってくる避妊具を回避しながら耐久度のある障害物を破壊して受精エリアを目指すことになる。これもアクションだから、アクションが苦手な人は戸惑うかもしれない。だが、愛情度が高ければ高いほど、障害物の耐久度が下がったりするなどで難易度が変化するから愛情度を高くしてから挑戦すればなんとかなる。50%ぐらいあれば結構受精させられるんじゃないかな? 受精させることに成功すると、ヒロインは妊娠中となり出撃不可となるけど、女神の不思議な力であっというまに娘が成長して、しばらくするとオプション的にヒロインたちに娘を付けて出撃ができるようになる。
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……と、ここまではゲームの主となるアクション部分を書いてみた。シナリオのほうは従というかおまけみたいな感じ。あれだ、脱衣麻雀にありがちな薄味なシナリオといえばわかりやすいだろうか。基本的に他校を制圧するとHが挿入され、子づくりコマンドで別のHシーンというスタイル。1人のヒロインにつきHはわずか2種類しか用意されていない。タイトルの「子づくり」から腹ボテ妊婦とのHがあることを期待して購入した人がいたら後悔していそうだ。腹ボテのCG自体はあるが受精後の生活が1カットとして出てくるだけである。
各ヒロインのシナリオも愛情度アップで買い物シーンなどが単発で4回ほど出る程度で、しかも数クリックで終わってしまうものがあるんだよね。ヒロインはかわいいんだけど、ストーリー性がなくてはあまり感情移入ができないわけで……。あとは一夫多妻な展開なのに個別のみで3Pや4Pなんかはまったくなしなのも設定がもったいないかな〜。設定や展開などからしてジャンルはバカゲーなのだが、そのジャンルで重要となるストーリーがほとんどなくて残念だ。
システム的にちょっと変わっている点はタイトル画面がテレビ風になっていて、左上に時間が表示されていたり、チビキャラが歩いていたりする。ゲームをプレイする上で必要な機能は一通り揃っていて快適にプレイできる。個人的には前回終了時のWindow位置を記憶してくれず、毎回起動するたびに左上に表示されることに戸惑ったかな。プログラム的には簡単に対応できる部分なんだから、次回作では前回終了時の位置が画面内に収まる解像度ならばそこへ表示するように改善してほしい気がする。ぜひ頼みますぉ〜。CGは夏美と女神アンジェリーナ・イシュターの2人が6枠。椿、桜、紗綾香、伊万里、麗、愛鈴、静樹、凰華の8人が7枠となっている。回想のほうは女神以外が3種類(H2種類とエンディング)で女神は4種類だ。総計すればCGは68枠、回想は31種類となるのでビジュアル面での不安はない。だが、シナリオのテキスト量でボリューム不足を感じるため、プレイ後の印象としてはCGはもっと少ないと思っていたという感じになりそうかな。
正直にいってしまうと、エロゲーとしては平均を下回るコストパフォーマンスだと思う。どつきあいのバトルは面白いといえば面白いのだが、肝心のエロが少なくておかずゲーにはなり得ず、バカゲーとして見てみてもストーリーのテキストが少なすぎて物足りなすぎるし、見るべきところがアクション部分にしかないような印象を受けた。もし本作のおまけにアクション部分を純粋に楽しめるモードや、本編中にはない極めたい人向けの高難度マップ集があったりすれば、アクション部分が気に入った人の満足度はかなり違ったんじゃないかと思うんだけどね。それらが用意されていないのがかなり惜しい気がする。そうはいっても、子宝の湯の脱衣所みたいな鬼難易度のばかりだとそれはそれで燃え尽きてしまいそうだけどね。
なお、取扱説明書には非常に気になる「追加アップデートについて」という記載がある。「公式サイトでの配布、雑誌収録、イベントや通信販売にてキャラクターなどの追加ができます
」と書かれているため、今後のアップデートでなんらかの機能の追加や改善もあるのかもしれない。あまり期待はできないが、キャラクターの追加も新キャラの追加だけでなく、妹の夏美とその親友の椿との3Pだとか、妖しげな魔術を使う凰花とその他ヒロインの組み合わせによるすごいバカゲー的展開のシーンの追加も期待できる可能性があるんでしょうかねぇ。この取扱説明書の記載は可能性に期待できるものの、諸刃の剣だと感じたかな。純粋に追加ぶんが満足度の上がるようなものなら問題ないんだけど。雑誌収録やイベント向けや通信販売ばかりだったら、ユーザー側の反応は「当初のプロジェクトの理想に達しなかった部分をちょこちょことあとから資金を回収しながら完全版にしていく言い訳です、本当に(ry」とかってことになりかねませんからねぇ。自分的には果敢に新しいサービスをユーザーに展開していこうという意欲を高く評価したいのですが、そういう見方をされる可能性があるから、この試みの行く末が気になるかな〜。
ところで、出撃する仲間は同じマップで一緒に自動モードで戦っていると思っていた人はどれぐらいいるんでしょうね? 1周目の終盤の魔術学園の2つ目のマップでミスして奈落の底に落ちるまで、仲間は見えないところで戦っていると信じ込んでいた自分……。特訓で上げられる4パラメータの説明もないし、もうちょっと取扱説明書を親切に作ってほしい気がする。ゲームシステムが独特な場合には、取扱説明書はプロジェクトに関わっていない人に見てもらわないと不親切なものになってしまう可能性があるわけで、今後の改善を期待したい部分です。
気になるヒロインがいて、アクションゲームが好きか、たまにはアクションゲームもやってみたいって人にはかなりお薦めって感じの作品ですが、シナリオ面の仕上がり具合が厳しいのでお薦めは残念ながら☆☆☆という感じね。アクション好きな人は+1と思ってもよいかと思います。
(2007/06/23 追記) メーカー公式サイトで追加キャラのロボ子が無料で公開されていたのでその部分を追記する。その名の通りロボットの女のコが番長となっている学園で、どこか一カ所制圧するとマップ上に拠点が登場するようだ。マップの難易度は出荷時の標準マップと比較すると高めなほうだが、影山凰華率いる聖ソフィーネ天空魔術学園ほどではないと思う。たるたる士官学園のマップの1つには、ベルトコンベヤー的なものがあって戦いにくくて敵を落とせる場所も少ないものがあり、そこがちょっと難しいことだろう。ロボ子のほうは、倒されるたびに再起動してしまうとか、エネルギーの補給がなんかエッチっぽいとか、キャラづくりは面白いんじゃないかな。追加キャラにはエンディングはなかったが、意外にもHシーンがあった。ただし、親睦コマンドで愛情度を上げることはできないので、子づくりコマンドのほうで番長ポイントを一気に投入して愛情度を上げないとアクションシーンが大変だ。ロボ子は気合いと重量が特訓で+10でき、制動と速度は+2できる。必殺技は反則的な波動砲。チャージにはかなりの時間が必要だが、ロボ子の上下にいる敵と障害物を一撃で粉砕してくれる。困ったことに、ボールを運ぶマップでボールを巻き込んでしまって破壊するとクリアできなくなるんだけど……。敵をドツキ落とす必要がないのでマップのゲームバランスが崩れるが、波動砲が発動すると爽快だね。もっとも、出撃Pが46と非常に高いのと移動が遅くて先に○周しろというようなマップで活躍できないことがネック。だが、貴劉は装備している子の親の必殺技を使えるので、ロボ子の子を貴劉が装備すれば速度の問題もコストの問題も解決して最強か?
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攻略
アクションシーンで得られる番長Pはプレイ状況次第で変化するため、攻略チャートというものは作成することができない。とりあえず、攻める順番は好みの順でかまわないので、表示される拠点ランクである程度難易度を調べつつ攻めることになる。実際にプレイしてみるとプレイヤーによって実際に感じる難易度は変わってくるから、あくまでも参考程度にしかならないけど。
まずはコンプリートするためにおさえておくべき部分を説明しようと思う。このゲームのエンディング達成条件は、各ヒロインと子づくりをして娘を産ませ、愛情度を100%に持っていくこと。特訓で番長Pを消費するのを避けて、ひたすら親睦コマンドと子づくりコマンドにまわしたくなるところだが、それはベストではない。番長Pは挌技場とスポーツジムでいくらでも稼ぐことができるようになる。そこで序盤は特訓のほうに番長Pを割いて、アクションゲーム部分を楽にプレイできるようにしたほうがよいだろう。2周目にステータスを持ち越せるということも特訓優先がよいと判断できる材料となる。
その特訓のほうはというと、攻め込む前にセーブしておき、攻めてみて戦いがキツければ番長Pを主力となる仲間の特訓にまわしていく感じでプレイを進めていけばよい。特訓するのは仲間全員ではなく、出撃させるメンバーのみに絞ることも重要。フィールドには仲間が全員入って戦ったりするのではなく、出撃枠の1〜5に置いていった順番に1人ずつ出撃して戦うことになるためだ。ミスをしなければ1人目だけでクリアできることを考えると、せいぜい失敗したときのために2人目までしか育てる必要はないと思う。出撃させるメンバーが多くなると番長Pの消費が増えるため、極論をいってしまえば主人公の貴劉だけを特訓で能力をフルに上げればよい。貴劉は受精バトルで使うことになるから、お気に入りのキャラを育てるのは2周目以降にするほうが楽じゃないかと思う。能力を限界まで上げたら、残りの番長Pをお気に入りのヒロインから順番に子づくりのために使い、イベントを進めていくとよい。勝利時に子供1人あたり3Pの子宝ボーナスがあるので中途半端に複数のヒロインと子づくりを進めていくより、1人1人確実に孕ませていこう。受精させるのは愛情度が50%になってからが楽だ。受精バトルの開始地点の少し上に配置されている6個のアイテムを拾い、受精エリアへの侵入を妨げている障害物の右上か左上のどちらかを破壊して突入する。時間ボーナスを得るために障害物手前で速度を落としてから障害物へ突撃しよう。そのほうが短時間に数多くぶつかれるので早く破壊できるし、最後の突入時の移動も制御しやすい。受精させたら愛情度を100%まで上げるのは後まわしにして、子宝ボーナスのために次のヒロインとの子づくりへ進むべし。
なお、これは非常に重要なことなのだが、スタッフロールが終わったら必ずセーブをするようにしてほしい。エンディング条件を満たしたヒロインがマップに配置されており、エンディングを見たいヒロインのところへ向かうというシステムになっているが、誰かの場所へ行ってエンディングを見るとそのままタイトルに戻ってしまう。そのため、セーブしていない場合はほかのキャラのエンディングを見ることができない。
すべてのエンディングを見たらほとんどのCGは回収できている。残っているとしたら、バトルで負けた際に表示されるものだ。「もう一度挑戦!」「諦める」の両方を選んでおかないとCGのコンプリートはできない。意外なことに1周目でCGと回想はすべて回収できる。2周目は終盤で追加キャラのアナスタシアが出てくるが、CGなどがなくおまけには無関係なので、「アクションはもういいよ」という人は1周目でコンプリートして終わらせることができる仕様だ。
(by 天城螢)