うつりぎ七恋天気あめ

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七不思議のある学園で七つの恋物語

©キャラメルBOX

主人公、八千古島蓮の通う学園には古くから七不思議が伝えられてきた。夏休みを間近に控えたある夜、蓮は学園で異国からやって来た魔女に出会う。その魔女、エリン八千古島家にホームステイしながら、学園に通うことに。魔女エリンに妖の幼なじみ、義妹に幼なじみの姉の保険医、さらに新たに出会った3人の少女を加え、七つの不思議と七つの恋の物語が始まる……。

ゲーム自体は場所移動型のシンプルなもの。移動先に誰がいるのか分かるようになっているので、難易度はそれほど高くない。時折選択肢も出てくるけど、それほど重要なものではないので、これも特に問題なし。そのほかシステム面では必要と思われるものは一通り装備しているので、快適にプレイできるかな。敢えて言えば、クイックセーブがないのが不満だけど、1つ前の選択肢に戻ることが出来るようになっているので、大きな問題ではないしね。共通ルートが長いのも気になるところだけど、メッセージスキップが比較的早いので、これも大きなストレスにはならないんじゃないかな。

問題はストーリー。学園には七不思議が伝わっていて、ヒロイン1人ごとに1つの不思議と関わっていくというストーリー展開。このストーリー自体は問題ない。ただ、このストーリーの中で学園モノをやりたかったのか、ファンタジーをやりたかったのかがハッキリしない。学園モノをやりたかったのだとすれば、キャラ同士の掛け合いがほとんど無いのは大きなマイナスポイント。キャラ同士の掛け合いが合ってこそ、楽しい学園生活という雰囲気が出るわけだからね。逆にファンタジーをやりたかったのだとすれば、七不思議をあっさりとスルーしすぎ。キャラによっては、さぁこれからストーリーが盛り上がってくるだろうと思ったところでスタッフロール……なんて事もあったりする。ファンタジーをやりたいのなら、もっと七不思議を掘り下げるシナリオにするべきだったと思うんだけどねぇ。

©キャラメルBOX

CGは好みの問題はあるだろうけど、クオリティは充分に高いし、個人的には結構好み。枚数も差分抜きで95枚と充分なボリューム。ちなみにＨシーンはキャラによって差があって、1〜4となっている。それほど濃厚って訳ではないけど、エロエロなヌキゲーを期待してこのゲームをプレイする人もいないだろうから問題はないでしょう。ストーリーも特に破綻しているわけではない。決定的にここがダメ、クソゲーって訳じゃないだけに、このゲームでキャラメルBOXがなにをやりたかったのかが中途半端になっているのが惜しかった。どうせなら七不思議は味付け程度に抑えて、学園ラブコメにした方が良かったような気も。ヒロインキャラはもちろん、サブキャラもしかりとキャラは立っているので、キャラ同士の掛け合いをもっと増やせば楽しいシナリオになったと思うんだよね。実際に鷺ノ宮ひよりと井萩智香のシナリオは2人の掛け合いが結構いい感じだったし、学園モノということでは、キャラメルBOXの旧作『処女はお姉さまに恋してる』で実績もあるわけだし。とにもかくにも、もうちょっとシナリオを練り込んで欲しかったというのが正直な感想。とりあえず、のり太氏原画のCG目当てにプレイするなら損はナシというところかな。

   使い方

攻略

シンプルに目的のキャラを追いかけていけばエンディングに到達できる。ただし、1度でも他のヒロインに浮気をするとノーマルエンド。ノーマルエンドにも専用のCGがあるので、1度は見ておくこと。

（by Suno）