Sentinelセンチネル

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過去改竄能力を使って求めるものは？

©CLOCKUP

事故で両親を失いながらも、妹や幼なじみたちに囲まれて平穏な毎日を過ごしている主人公。クリスマスまであと1カ月となった冬のある日、主人公は不思議な夢を見るようになる。夢の中で出会う不思議な少女は、主人公に語りかけてくる。「おもいで……かえさせてあげよっか？」と……。

なにかと物議を醸すことの多いCLOCKUP作品と言うことで、少々ビビリながらプレイ開始。だけど、実際にプレイしてみれば、特に目立った不具合はナシ（ver1.02でプレイ）。ゲームシステムはマップ移動型のAVGで、動作も軽くて快適。敢えて重箱の隅をつつくなら、クイックセーブがないことが上げられるだろうけど、頻繁にセーブ＆ロードを繰り返す必要のあるゲームでもないので、この点は大きなマイナスにはならないだろうね。

ストーリーは前半の共通ルートと後半の個別ルートに分けられる。共通ルートに関しては、少々難アリ。共通ルートは共通イベントとキャラ別イベントを交互に繰り返して進んでいくんだけど、このイベント間の整合性がとれていない。キャラ別イベントで大きな事件が起きているのに、その直後の共通イベントでは何事もなかったかのように会話が繰り広げられたりする。これはプレイしていてかなり違和感があった。複数のシナリオライターがシナリオを書いているみたいだけど、その弊害なのかな？　理由はどうであれ、シナリオの整合性はしっかりと取って欲しかったね。学園モノとして、全体的な雰囲気は悪くないだけに、この点はもったいなかったかな。

©CLOCKUP

個別ルートに入ると、このゲームのウリであるはずの過去改竄が登場してくる。といっても、プレイヤーが過去改竄を選択できるのは1回だけ。過去を改竄しなければ純愛シナリオ、改竄すれば変態エロエロルートに突入というシステム。過去をどう改竄するかでエンディングが分岐するというようなものを期待すると、ガッカリしてしまうだろう。メーカーHPには「選んだ過去、望んだ現在−そして続く未来」というアオリがあるけど、これはちょっと言い過ぎかな。まあ、敢えてシステムをシンプルにして、ストーリーとエロを楽しめるようにしたのかもしれないけどね。

純愛ルートに関しては、キャラによってシナリオの出来に差があるなぁという印象。個人的には陽樹ルートが一番のお気に入り。過去改竄も一番効いてるし、シナリオのメリハリもある。逆に霞や九音はキャラの頭数あわせに用意されたキャラという感じ。キャラ的には九音なんかは結構好きなんだけどねぇ……。全体としてはキチンと作られたシナリオで、壮大とは言わないまでもしっかりとまとまったシナリオという感じかな。もう一方の過去改竄ルートでは、過去を改竄したことでヒロインにヘンな属性が付いてエロ三昧という展開。ストーリー的にはバッドエンドなんだろうけど、全編Ｈシーンと言ってもいいくらいの内容。さらに、過去を改竄したことでヒロインが奴隷になっていたり露出狂になっていたりするので、Ｈシーンの内容もアブノーマル路線になっている。といっても、ヒロインが主人公を好きという点は変わらないので、鬼畜な感じは少ない。イベントは尺も長くて、描写も結構濃厚なので、実用性は充分でしょう。

純愛とエロの両方を楽しめて一粒で二度美味しいと考えるか、どちらも中途半端と考えるかで評価が分かれてしまいそうな作品だろう。純愛を期待していた人は過去改竄ルートは蛇足に思えるだろうし、ヌキゲーを期待していた人は純愛ルートはヌルイと思うだろうしね。純愛とアブノーマルの両方に耐性のある人にオススメかな。

   使い方

攻略

単純に目的のキャラを追いかけていけばいいだけなので、ゲームのクリアは簡単。全キャラのエンド1をクリアすると、トゥルーエンドがクリア可能になる。キャラ別ルートで（このまま帰る）という選択肢は、トゥルーエンドがクリア可能になるまでは出現しない選択肢だ。九音エンド1の最後のＨシーンでは中出し外出しの全ての組み合わせを、九音エンド2の最後のＨシーンでは2種類のコスチュームでそれぞれ中出し外出しを見ておくこと。

（by Suno）