ひとりじめ！〜ママも姉妹もお隣さんも〜

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みんな一緒が幸せ!?

幼い頃に父を亡くし、母と2人の姉と暮らしている主人公の周吾。進学で新しい生活が始まり、新しい制服のためなのか一緒に登校した幼馴染みの晶の細かい仕草が気になって仕方がない。そのような状態で、幼稚園の頃からずーっとクラスメイトという晶とまたもや同じくラスになる。だが、彼女から「もう一緒に登校するのはやめよう」と告げられるのだった。「周吾に彼女ができたら誤解されるから」というようなことをいわれて初めてお互いの想いに気付く2人。初体験に望もうとする周吾と晶を、姉の夏樹が見ていたことから想像もできないような生活になるのだった！

CG枚数は差分なしで50枚とそこそこあり、ストーリーはサクサクと進むからお手軽ゲーとしてはそれなりと思うものの、気になるのは強制的にハーレムルートに進んでいくことかな。強制的にハーレムルートへと向かう変わったゲームです。タイトル通り「ママも姉妹もお隣さん（幼馴染み）も」という展開へいったん進んでいくんで、これはこれで目新しい展開かな。それが嫌だとかいって贅沢にも主人公が誰かを選びたいなんて言い出す選択肢を選ぶと個別エンドへ。ちょっと変わっていますね。

©ZERO

このブランドがお手軽さを売りにしているとはいっても、この作品は「えー、もう終わり？」みたいな、なんだか盛り上がりに欠けたまま終わってしまうというのがもったいないというか……。CG枚数やイベント数の割にはあっさり風味だからかボリュームが不足しているように感じてしまうんだと思います。ハーレムを売りにしたストーリーで、嫉妬でギクシャクするような展開を入れないようにするとハラハラさせられるようなシーンは入ってこなくなるわけですが、ラブコメ的な展開もないので淡々と進んでいく印象を受けてしまうんですよね。

攻略可能なヒロインは、けなげな幼馴染みで子犬的な感じの晶、完全無欠の優秀な姉夏樹、弟が大好きでお子ちゃま体型（中身もか？）な姉ふゆ、天然系の母晴枝。ここまではタイトルから読めますが、トートツに出現する印象を受けるストーカー娘の音子も攻略可能です。音子のみハーレムエンドには入らないけれど。みんな幸せというのがいいと決めつけて、周吾のためにハーレムを作ろうと暗躍したり、叱られたことがないからとＭへの憧れを持っていたという夏樹が意外とよかったかな。音子は作品内でかなり浮いている感じで違和感がありました。

システム的には快適にプレイするのに必要な機能は一通り揃っているし、選択肢の選択部分にクイックロードとクイックセーブのボタンがついているからそうそう不満を感じることはないと思います。ただ、ゲームの起動時に勝手にフルスクリーンになるのはいい加減どうにかしてほしいですね。また、うちの環境だけなのかもしれませんが、Windows2000だと晴枝エンドで数回青窓でOSごとフリーズしました。ほかのエンディングやWindowsXPでは大丈夫なんだけどなぁ〜。なんでだろ？

（by 天城螢）