青空の見える丘

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2人の幼なじみに囲まれての学園生活

幼いころに田舎から都会に引っ越してきた今井秀樹。環境の変化に戸惑うことはあったものの、しだいに都会の生活にも慣れていった…。そして名門学園私立ファミーユ学院に入学して2年。田舎から幼なじみの西村姉妹が上京してくることに。これに焦ったのが都会で秀樹の幼なじみとなった速水伊織だった…。

ゲームは12〜13の章仕立てになっていて、各章の最初にオープニングムービーが流れ、最後に次に章の予告が入るという具合で、TVアニメを意識した作りになっている。なんどもオープニングムービーが流れるのはちょっと鬱陶しいかもしれないけど、これは設定でカットすることも出来るので問題なし。予告も複数のパターンが用意されているので、意外と楽しめた。予告はスキップすることも可能だけど、スキップしてしまうのはもったいないかも。ゲームシステムに関してはオーソドックスなコマンド選択型AVGで、必要と思われるものは一通り装備しているので、大きな問題は無し。ただ、BGMや音声の音量調節がやりにくいので、この点は改善して欲しいね。

©feng

ゲームの内容の方は典型的な学園モノ。ゲームがスタートした時点でヒロインは全員主人公に好意を持っていてフラグ立ちまくり状態。主人公だけがそれに気がついていなかったり、気がついていても今の関係を壊すことを恐れて一歩を踏み出せなかったりという感じだ。とはいっても、主人公はポジティブで明るい性格、ヒロインたちも凄く仲がいいので、鬱な展開はほとんどナシ。明るく、マッタリとした学園生活を楽しめる。そして、このゲームのポイントが章と章の間に挿入されるside episode。ゲームは基本的に主人公視点で進んでいくんだけど、side episodeはヒロインたちの視点で語られるようになっている。そのおかげで主人公視点では見えなかったものが見えてきたりすることも多くて、物語に深みを増しているという感じかな。ノンビリ穏やかな西村春菜が主人公との関係で悩み、意外と黒い部分をもっていたりとか、勝ち気な速水伊織が乙女チックな部分を持っていたりとかね。side episodeが物語の伏線になっていたりするもの良くできているという印象。また、純愛系ゲームとしてはＨシーンが多いことも好感度高し。1キャラにつき3〜4シーン用意されているので、ボリューム的にも十分。ただ、Ｈシーンになるとどのキャラもエロエロになってしまうので、もうちょっと恥じらいがあっても良かったかなぁ…。まあ、主人公が好きだからエロエロになれる、という感じのエロさなのでこれはこれでアリかとも思うけどね。

学園モノとしては王道を押さえつつ丁寧に作られている『青空の見える丘』だけど、共通ルートの長さは気になった。第九話くらいまで共通ルートというのはちょっと長すぎなのでは？　長い共通ルートに対して個別ルートはかなりの急展開で、物語が盛り上がりきらずにエンディングになってしまうという感じになってしまっている。共通ルートを第五話くらいまでに抑えて、個別ルートをもっとしっかりと描けば物語的にも盛り上がったと思うんだけどねぇ…。あと気になったのが2ちゃんねるやアニメなどのパロディの多さ。個人的にはこれもアリかとも思うんだけど、気になる人は気になるかも。まあシナリオライターはそうしたことを理解した上で、敢えてやっているんだろうけど、好みは分かれてしまいそうだ。個人的には共通ルートのマッタリ具合が好きだし、伊織がストライクゾーンど真ん中だったので、オススメ度は☆4つとしたけど、物語に感動や涙を求める人は少々物足りないかもしれない。ともあれ学園モノとしての完成度は高いので、気に入ったキャラがいるならプレイして損なし。

   使い方

攻略

最初に攻略するのは西村春菜、西村小夏、速水伊織、諏訪ののか、藤宮翠の5人。この5人はどの順番でクリアしても構わない。この5人をクリアするとおまけから「さとがえり」が選択可能になるので、これをクリアすればエンディング回収は完了。あとはシーン回想から「ごじつだん」をプレイすればCGモードも100％になる。

（by Suno）