おまな2〜おまえんち萌えてるぞ〜
FlyingShine黒 | Windows98/Me/2000/XP | 800x600 |
8800円+税 | 1Play5時間 | 属性:引きこもり、バカゲー |
難易度:7 | Keyディスク必要 | オススメ:☆☆☆☆ |
つゆだくの引きこもりAVG第2弾
火野ころなは街でスカウトに声を掛けられ、オーディションに参加することに。兄のあつしはオーディションに合格したら海外ロケ、しかも保護者同伴と聞いてすっかりその気に。オーディションに合格した気になっている兄妹は周囲に自慢しまくるが、幼なじみのリョウだけは冷淡。あつしところなはリョウとリョウの妹のレイナとオーディション合格をかけて勝負をすることになる。かくして、夏休み返上の特訓が始まった!
あらすじを書いては見たけれど、このゲームに関してはストーリーなんてあってないようなもの。登場人物は頭のネジが2〜3本、というより20〜30本くらいぶっ飛んでるような連中ばかりなので、物語は完全に支離滅裂。プレイしていて「なんでそうなる!?」とツッコミたくなる展開のオンパレード。タイトルからも分かるように、このゲームは『おまえのなつやすみ』の続編なんだけど、前作の内容を知っている必要もナシ。とりあえず、登場人物はみんなバカということだけ分かってればOK。こんな風に書いてしまうと「いったいどんなクソゲーなんだ? クソゲー通り越して地雷なんじゃないのか?」と思ってしまう人も多いかもしれないけど、個人的にはかなり満足の1本。ここまでバカに徹しきれていれば、いっそ清々しいくらい。中途半端なバカゲーは不快になることが多いけど、このゲームは完全に突き抜けている。バカゲーとしては上々の出来だね。とんでもなく暑苦しく、欲望に忠実な主人公たちも、バカゲーのキャラクターとしては大成功でしょう。
©FlyingShine黒
このシリーズのツボは、あつしたちの見栄が原因で家に引きこもることになり、ドロドロ、つゆだくのHが繰り広げられるところ。プレイを始める前に不安だったのが、登場人物の増加による引きこもり感の減少だった。前作の登場人物はあつし、ころな、ほむらの3人だけ。ところが今回はこの3人に加えてリョウとレイナ、2人の母親のレイコが加わり6人となった。前作では登場人物を絞ったことで引きこもり感を上手く演出していたんだけど、今回は人数が増えたことでこの引きこもり感が無くなってしまうのでは…と心配していたわけだ。結論から言えば、心配は的中。『おまえのなつやすみ』に比べて、引きこもり感は減少してしまっている。引きこもりという割には、結構外出しているし。だけど、人数が増えたことでHシーンのバリエーションは大幅にアップ。引きこもり感の減少はHシーンのバリエーションの増加で差し引きゼロってところかな。まあ、登場人物が前作と全く同じではマンネリになってしまうから、このあたりは仕方のないところなのかもね。
ゲームは基本的にごく普通のコマンド選択型AVG。メッセージスキップなども一通り装備しているので、プレイしていてストレスを感じることもない。ただ、特定のエンディングを見ないと出現しない選択肢があったりして、難易度はちょっと高め。全てのイベント、エンディングを見るのは結構やり込まないと無理だろうね。そして、ちょっと変わっているのはゲーム中にクイズが入ること。クイズは対戦型で、内容はなかなかマニアック。とはいっても、対戦相手が勝手に自滅してしまうことが多いので、クリアに苦労することはない。適当にプレイしていてもクイズはなんとかなるでしょう。
ゲームにストーリー性や感動を求める人には絶対に勧められないけど、バカゲー好きなら是非プレイしてもらいたい1品。バカゲーを装っていてもバカになりきれていないゲームが多くて、なかなか良質なバカゲーに出会えないと嘆いている人ならきっと満足できるんじゃないかな。特に永井豪の漫画『デビルマン』が好きならかなりウケること間違いなし。主人公のあつしが『デビルマン』の主人公にそっくりだし、エンディングも『デビルマン』のパロディがいくつもあるしね。
(by Suno)