双子モノTwin Pack
PSYCHO | Windows98/Me/2000/XP | 640x480 |
6800円+税 | 1Play3時間 | 属性:妹、双子 |
難易度:4 | Keyディスク不要 | オススメ:☆☆☆ |
同じ設定で純愛と鬼畜を楽しめる作品
幼い頃に父親を亡くし、そして母親をも亡くしてしまった主人公。ようやく落ち着きを取り戻した主人公の元に送られてきた1本のビデオと手紙。それは、亡くなった母からのもので、ビデオに映っていたのは、生まれたばかりの女のコを抱いている母親の姿だった。もしかしたら自分には妹がいるのかもしれない…。そう考え始めた主人公の元を尋ねてきた2人の女のコ。2人とも自分は主人公の妹だという。果たして、本当の妹はどちらなのか?
まず、ゲームをインストールしようとしてビックリ。インストールフォルダの選択ができず、強制的にProgram Filesフォルダにインストールされてしまう。ゲームなどはシステムドライブにインストールしたくないという人も多いはずなのに(自分もその1人)、これはあまりといえばあまりの仕様。一応、インストールフォルダを選択可能にする差分は出ているけど、今時この程度のことは同人ソフトですらできているわけで、商業ソフトとしてはあまりにお粗末と言わざるを得ない。次回作からは差分などを利用しなくても、インストールフォルダは自由に選択できるようにしてほしい。
©PSYCHO
さて、内容についてだけど、この作品は『双子モノ・PureVer.』としてダウンロード販売されていたものに、鬼畜シナリオである「DarkVer.」を追加して発売されたゲーム。スタート画面で「PureVer.」と「DarkVer.」のいずれかを選ぶことになり、形しては純愛AVGと鬼畜AVGをセットにして販売していると思えばいいでしょう。ユニークなのが、どちらのシナリオでも全く同じ設定でゲームがスタートするという点。全く同じキャラクター、設定でまったく違った物語を楽しめる。それぞれの物語は、さすがにフルプライスのゲームに比べれば小粒な印象。とは言っても、2つ合わせればフルプライスのゲームに匹敵するボリュームになるわけで、満足感は十分にあるね。ちなみにCG枚数は差分抜きで69枚で、ゲームシステムはオーソドックスなコマンド選択型のAVGだ。
それぞれのシナリオについては、「PureVer.」は今ひとつという感じ。主人公とヒロインの関係に説得力を持たせるために、純愛シナリオではHシーン以外のイベントが重要になってくるわけだけど、この作品のように短いストーリーの中でそれをやろうというは、ちょっとムリがあったかな…と感じた。生まれて初めて会った妹にいきなり「お兄ちゃん大好き! 抱いて!」なんて言われても、感情移入のしようがないしね。「はぁ?」としか言いようがないわけで。キャラ設定などは悪くないのだから、もうちょっとシナリオにボリュームを持たせた方が良かったかもね。反対に「DarkVer.」の方はなかなかの出来。鬼畜シナリオだと、鬼畜な行為をする必然性を最初に提示してしまえば、あとはHシーン連発でもシナリオが成立してしまうということもあるし、「PureVer.」では曖昧なままで終わってしまった2人の妹がやってきた理由などもしっかりと解き明かされている。このゲームの主人公は根っからの鬼畜人間というわけではないんだけど、血が繋がっているかもしれない妹を凌辱する罪悪感なんかもしっかりと描写されていて、プレイ時間が短い割に密度が濃いシナリオという感じだ。
ゲームのオススメ度は☆3つとしたけど、「DarkVer.」だけを見れば、☆4つでもいいかも。残念ながら「PureVer.」の方が今ひとつだったので、☆1つマイナスした。というわけで、鬼畜シナリオ目当てなら買って損なし。「PureVer.」の方は絵が気に入れば、まあ良し、という所かな。同じ設定で鬼畜シナリオと純愛シナリオの2つの物語を見せるというコンセプトは良かったと思うので、同じスタイルでの続編に期待したいね。
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(by Suno)