プリンセスうぃっちぃず
ぱじゃまソフト | Windows98/Me/2000/XP | 800x600 |
8800円+税(通常版)/10800円+税(豪華初回版) | 1Play5時間 | 属性:変身美少女、キャラ萌え、コメディ、泣き、卑語 |
難易度:6 | Keyディスク不要 | オススメ:☆☆☆☆ |
魔女っ子の姫に萌え♥
©ぱじゃまソフト
鮮やかな色遣いのCGでおなじみの、ぱじゃまソフトが送る魔女っ娘学園エロコメです。シナリオと原画を手がけられているのは、しげた氏とかんなぎれい氏。『パティシエなにゃんこ』の黄金コンビですね。
魔女の世界からやってきたプリンセス・クルルとの出会いをきっかけに、人間界で起こる魔女がらみの事件に巻き込まれる主人公・真樹(まさき)。かねてよりヒーロー願望のあった彼にとって、命をかけてクルルを守ることは願ったり叶ったりでした。ところが、ふとしたきっかけから魔力が真樹に移ったせいで、本来の力を発揮できなくなってしまうクルル。彼らは学園の中で、一緒に戦ってくれる魔女っ娘を探すことになります。仲間になるのは勝ち気なクラスメイト・林檎、あんドーナツが好きな不思議少女・かれん、そして学園の風紀を守る(乱す?)美少女こと委員長の3人。魔女っ娘モノ必須の変身シーンも用意されており、変身の呪文もそれぞれに違いが! 魔女っ娘4人にはそれぞれシーンにして2〜3のHイベントが用意されています(リプレイモードでは、シーンがいくつかに分割されて登録されます)。
本作は好感度で物語が分岐するタイプではなく、ひとつの結末を迎えるごとに別のルートが開ける仕組みになっています。最初のルートをクリアした時点だとまだまだ消化不良の謎が残っていて、それらが次のルート上で少しずつ明らかになるというわけです。ストーリーはTVアニメのように物語がキリのいいところで区切られており、その節目節目にはアバンタイトル(本編前の導入部)とオープニングアニメが挿入されています。このアバンタイトルの演出も毎回笑わせてくれますね。ゲーム序盤のハイテンションでおバカなノリとは逆に、中盤以降はかなりシリアス味が強いです。三段構成の本編を通じ、“萌え"から“燃え"へと展開がシフトしていくあたり、とても上手いなあと思いました。Hイベントは物語の進行上で必然的に起こるものが多いです。逆に選択肢に条件のある林檎のHとかが見逃しやすかったり……。
語調に合わせてメッセージウインドウが変化したり、にぎやかなサウンドエフェクトでコミカルな演出を盛り上げたりと、ぱじゃまソフト特有の心地よいライトなノリは健在。さらに今回、通常の会話中にヒロインが卑猥なコトバを連呼しちゃいます。キュートな女のコがおま○ことかペニスとか口にしちゃうシチュエーションを、皆さんはどう思いますか? 私は大好きです。Hイベントは多い方だとはいえませんが、1つ1つの内容はわりと濃いめ。前述した卑猥なコトバ責めもエロさを引き立ててますね。システムも不自由を感じさせる部分は特になく、機能もひととおり揃っています。ただ、かなりエフェクトに凝っているぶん、2DのAVGとしてはやや高いマシンスペックを要求しますね。
ゲームシステムの1つとしてうまく練り込んであるのが、3すくみの魔法属性を利用した魔女っ娘バトル。簡単に言えば、敵の手札の配列と行動力(AP)から何を出すかを読むカードじゃんけんです。敵の札に優位な属性魔法を出していればダメージを与えることができ、逆に不利な属性魔法だとダメージを受けます。敵の手札に連続して勝つことでチェーン補正がかかり、通常より大きなダメージを与えられたりとこれがなかなか面白い。仲間が少ないうちは敵の手を読むのも簡単ですが、主人公の真樹を含む5人で敵と戦う頃には敵の手も複雑になり読み甲斐が出てきます。敵の攻撃を上手くツブしてコンボを決めるときの爽快感がいいですね。負けるとムキーとなりますが(笑)。ちなみに戦いに負けても何度でもリトライできるので安心ですよ。本作は音楽のデキもよいと思うのですが、魔女っ娘バトルの音楽は特にステキ! 1番のお気に入りは、ファミコン音源を彷彿とさせるレトロな曲調のアレです。
ストーリーの構成上、やや心が痛む展開を体験することになりますが、最終的に後味のよい結末を迎えることができるのはいいですね。いわゆる『痕』タイプの作風です。おまけシナリオでメイヴィスさんとのHがありますが、個人的にはククルのお母さんやセシリアさんやリリアン先生やリリアン先生やリリアン先生とのHも見たかったなあと。せっかくキャラが立っているんですしねぇ…。ともあれ、全体的にはとても高い水準でまとまった作品だと思います。キャラ萌え、エロコメ好き、そして卑語属性な方にオススメ!