ひめしょ!
XANADU | Windows98/Me/2000/XP | 800x600 |
8800円+税 | 1Play15時間 | 属性:コメディ、ショタ |
難易度:4 | Keyディスク必要 | オススメ:☆☆☆ |
政略結婚を企むお姫様に狙われて!?
国王と国王を守るメイドとの間に生まれた主人公は、これまで国を離れ、母親と2人で静かに暮らしていた。ところが母親が死に、さらに王位継承権を持っていた皇太子が死亡したことで状況は一転。主人公は王位継承権第一位の王子になってしまう。政敵から身を守るという名目で親友が学園長を務める学園に女装して通うことになった主人公だったが、そこで待っていたのは政略結婚を狙う4人のお姫様。パワフルなお姫様に振り回される受け身系主人公の明日はどっちだ!?
ゲームを起動して最初に目につくのがオープニングムービー。これがテンポとノリがよく、かなりカッコイイものになっている。部分的に3Dを使っているんだけど、2D部分との違和感もなく非常にクオリティの高いものとなっているので、この部分は一見の価値あり。個人的には今年のベスト・オブ・オープニングムービーにしたいくらいだ。
ゲーム本編はかなりテンションの高いスラプスティックコメディ。登場キャラがそろいも揃って頭のネジが2、3本ぶっ飛んでいるようなキャラばかりで、そんなキャラに常識人の主人公が振り回され、イジメられるという流れになっている。イジメといっても、好きな子ほどイジメたいってヤツで、ヒロインたちは皆、身分など関係なく主人公大好きという状態なので陰湿な感じはまったくない。それに、主人公自身が普段は頼りないけど、いざというときは強靱な意志と行動力を発揮するという人間なので、プレイしていて素直に共感することができた。あまりにウジウジした主人公だと、プレイしていてイライラしてしまうしね。それから、女装している主人公という設定だけど、ヒロインたちは最初から主人公が男だということを知っているので、プレイしていてこの設定を意識することはあまりなかった。女装した主人公というのは好みが分かれそうだけど、あまり気にする必要はなさそうだ。
©XANADU
ストーリーでは、幼なじみでもあるお姫様のナナミとナコトの掛け合いが凄く楽しい。好戦的で口より先に手が出るというタイプのナナミはもちろんだし、清楚でお姫様っぽい雰囲気のナコトも、ナナミに負けず劣らずパワフル。特に物語前半の主人公の奪い合いは異常なほどテンションが高く、スラプスティックコメディが好きならかなり楽しめるんじゃないかな。さらに脇役たちもしっかりとキャラが立っていて、物語を盛り上げてくれる。物語後半は個別ルートになるが、選ばれなかったヒロインたちがしっかり脇役として活躍するのもいいね。キャラ設定がしっかりしているおかげなんだろうけど、キャラたちが本当に活き活きと描かれている。Hシーにに関しては評価が分かれそうだ。というのも、Hシーンの最中でも容赦なくギャグが入ってくるから。個人的には面白かったのでOKなんだけど、オカズとしては使いにくいというのも確か。まあ、ギャグゲーとしては、これもアリかと。
このゲームの最大の問題点は、CGのクオリティ。イベントによってCGのクオリティが大きく変化してしまう点だ。しかも物語のクライマックスでCGのクオリティががっくりと落ちてしまうので、余計にCGの差が気になってしまう。というか、ハッキリ言って一番クオリティが高いのが立ちキャラっていうのはどうなの? 確かに立ちキャラっていうのは目にする機会が多いし、そこに力を入れるというのは正解だろう。だけど、立ちキャラに力を入れすぎたあまり、イベントCGのクオリティが落ちてしまうというのは本末転倒なんじゃ…? オススメ度は☆3つとしたけど、☆2つマイナスしたのはこのCGの問題があったから。CGのクオリティが安定していれば、文句なしのゲームだったんだけどなぁ…。
ともあれ、ギャグゲーとしては秀作といえるゲーム。物語後半の個別ルートもキャラによってまったく展開が違うので、最後まで飽きずに楽しむことができる。明るいノリのギャグゲーが好きなら、是非プレイしてもらいたい作品だ。
ところで、テキサスチェインソーってジェイソンじゃなくて、レザーフェースだよね? 勘違いしている人が多いのかなぁ? まあ、どうでもいいといえばどうでもいいことなんだけどね…。
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(by Suno)