えすっ娘クイーン～会長のメイド達～

メイド姿でお嬢様にお仕えする主人公の運命は!?

主人公・草風ハルは姫乃火百華の支配する学園に入学した。百華は学園の生徒会長にして学園のオーナーという、まさに学園の女王様。ハルはそんな百華に、入学早々目をつけられてしまう。男らしさとは無縁の、かわいらしい容姿を持つハルは、学園入学を機に男らしくなりたいと思っていたのだが、百華の命令によってメイドとなって彼女の世話をすることになってしまったのだ……。果たして、ハルの運命は!?

©Apricot Cherry

タイトルからするとドＳなヒロインと、それに虐げられる主人公という感じのラブコメなのかなと思っていたのだけど、これは半分アタリで半分ハズレといったところ。どういうことかというと、百華はドＳって感じではないんだよね。確かに最初のＨでは主人公を寸止めしたりして、Ｓの片鱗を見せたりはするんだけど、結構すぐにデレてしまうので結局、Ｓという感じではなくなってしまう。もう一方のヒロインである百華付きのメイドである阿李亜礼子は最初っから主人公に甘いので、Ｓの欠片もナシ。ゲーム後半になると、どちらのヒロインもイチャラブって感じになってしまうしね。なので「えすっ娘」の部分にあまり期待すると、ガッカリすることになる可能性が高い。あくまで、ちょっとＳっぽい感じのするキャラをヒロインとした作品くらいに考えておくと良いだろうね。

それから、プレイしていてちょっと気になったのが、ヒロインが主人公を好きになるキッカケや過程がまったく描かれていないこと。本作の主人公とヒロインは、主人公が学園に入学して始めて出会うことになる。つまり、全くの初対面だったわけだ。その状態からいきなりイチャラブになられても、プレイヤーとしてはどう反応して良いのか困ってしまう。もちろん、開発側としては、百華は最初はかわいい主人公を側に置いておきたかっただけ。メイドとして側に置いておくうちに恋愛感情を持つようになったということなんだと思う。だけど、恋愛感情を持つようになったキッカケなどが描かれていないので、結局は同じこと。そうした過程を描かないのなら、ワガママなお嬢様と、それに振り回される主人公という感じのバカゲーにした方が良かったんじゃないかな。

©Apricot Cherry

ここまで色々と書いてしまったけど、ヌキゲーとして見れば本作は悪い出来じゃない。キャラはかわいいしグラフィックも合格点。Ｈシーンの描写もそれなりにねちっこくて、実用性は十分といって良いんじゃないかと思う。イベントの尺もそれなりにあるしね。極端にアブノーマルなシチュエーションを求めている人は物足りなく思うだろうけど、ライトな女装主人公好きというプレイヤーなら、十分に楽しめるだろう。ただ、ヌキゲーとしてはオススメ！　と言い切れない点もあって、それはゲームのボリューム。まず、CGは差分抜きで54枚。イベント数は31となっている。本作の価格を考えると、このボリュームはちょっとね……。価格をミドルプライスレベルまで下げるか、でなければせめてCGを10枚は追加してほしいところだ。

まったくダメではないけど、無条件でオススメもできないというちょっと微妙な作品。絵柄やライトなノリが好きならプレイしても損はないかな。オススメ度は☆3つとしたい。

攻略

   使い方

登場キャラが2人で、選択肢もそれほど複雑なものはないので、キャラ別エンドは比較的簡単に見ることができるだろう。ハーレムエンドは2人のＨシーンを見ていることが条件となるようだ。百華と礼子のどちらの部屋に行くかの選択肢には注意しよう。

（by Suno）