JINKI RESURRECTION-ジンキ・リザレクション-
戯画 | Windows8.1/10 | 1280x720 |
9800円(税別) | 1Play8時間 | 属性:ロボット、戦うヒロイン、近未来SF |
難易度:7 | 2020/3/27発売 | オススメ:☆☆☆☆☆ |
人気漫画『ジンキ』シリーズの正式続編がPCゲームで登場!!
かつて巨大ロボット・人機(ジンキ)に乗り、仲間たちと世界を守るために戦った“らしい”、主人公・小河原両兵。というのも、病院のベッドで目覚めた彼は、全ての記憶を失っていたからである。かつての自分を知る柊赤緒の助言を受け、失われた記憶の手掛かりを取り戻すべく京都に向かった両兵だが、そこはジンキが戦う新たな戦場となっていた。そして、再会した仲間たちに協力し、再びジンキに乗って戦う両兵だったが…!?
©GIGA 2019
綱島志朗先生の代表作であり、アニメ化もされた人気作品『ジンキ』が美少女ゲームに再び登場。2010年にもオリジナルストーリーで一度ゲーム化されたが、今回は原作コミック『JINKI:EXTEND コンプリート・エディション』の2年後を舞台にした正統続編となっている。とはいえ、続編といっても主人公が記憶を失っているので過去作との関連は薄く、仲間達が自己紹介がてらにざっくりと基本ストーリーは解説してくれるので初めて作品に触れる人も全く問題はない。京都を舞台にした古代人機、また地下資源を狙う勢力との新たな戦いということで、改めて楽しむことができるはずだ。記憶を失った主人公・両兵の大胆な行動も単純に面白く、序盤からユニークな展開を楽しめた。キャラの美少女ぶり、ロボットのカッコ良さは原作そのままのハイクオリティ、さらに戯画作品とは初めてE-moteも導入されており、通常シーンの立ち絵会話からしてヒロインたちが可愛らしく動いてくれる。このアニメ演習が個人的にもかなりツボだった。ゲーム中では原作ヒロインの津崎青葉、柊赤緒、そして新オリジナルヒロインの三宮金枝の3人から好きな一人をパートナーにし、一緒に行動していくのだが、選んだヒロインが自室や街のスポットで実在しているかのような反応を見せながら動くのは、それだけでかなり楽しいものがあった。原作ファンなら尚更だろう。今作では衣装の着せ替えも充実しており、基本衣装以外に水着や巫女服、ゴスロリファッションなど好みのコスプレに着替えさせて日常シーンを楽しむことができる。金枝水着コスなどおっぱいの下チチが際どくてかなりオススメだ。豪華特典を購入した人は裸パッチも当てられるようで、このシステムと裸立ち絵は反則的な破壊力だろうと想像する…。
©GIGA 2019
ストーリーの方はさほど長くはなく、最初に選んだパートナーヒロインとの純愛イチャラブが楽しめる内容となっている。訓練コマンドさえ一定回数選んでおけば、戦闘シーンでも敗北せずストーリーが進んでいき、各ヒロインとのエンディングを迎えることができる仕組みだ。逆に訓練の回数が足りないと、途中の戦闘シーンで敗北し、BADエンド…ヒロインたちが大変な目に遭ってしまう。メインヒロインの3人だけでなく、サブヒロインのルイやさつき、エルニィたちも敗北Hが用意されているぞ。この辺りの容赦ない展開は、ある意味、綱島作品の特徴ともいえる部分だし、ゲームでもバッチリ期待ができると言っておこう。初回版の付録特典である設定資料集『ジンキ・アーカイブ』にも綱島先生の描き下ろし敗北ストーリーが掲載されており、これまた素晴らしい内容だった。鬼畜展開がお好みな人には間違いなくオススメだ。
筆者は原作漫画も購入したプチファンなのでより高い評価を付けたが、正直に言えばゲームシステム面ではいくつか不満点も感じてしまった。街マップ選択式のAVGなわけだが、表示に何もヒントがないためどこに行ったらよいのか、最初など特に迷いやすい。ヒロインによる好みや、特別なイベントが起きる場合などのヒント表示などがあればわかりやすかっただろう。また戦闘シーンの勝利・敗北の分岐が訓練コマンドの回数で自動分岐するというのもわかりにくかった。同じ敗北でも2種類パターンがある場合などもあり、どれくらいで分岐するのか、もう少しわかりやすくてもいいのでは?と思ってしまう。単純に選択肢で分岐、十分に訓練を積んでいればわざと負けることも可能…のようなシステムの方が楽だったとは思う。また、一日に4回何かしらの行動コマンドを行わないと次の日に進めないのも面倒だった。最初から「就寝」コマンドを選択できるようにするだけで、敗北回収などは捗ると思うのだが…。もし、アップデートなどで機能改善が行われるのであれば、さらに評価は上がる作品だと思うので、期待してみたい。
(by RYO)