巣作りカリンちゃん
KarinProject | Windows7/8/8.1/10 | 1280x720 |
9800円(税別) | 1Play10時間 | 属性:SLG、ファンタジー、戦うヒロイン |
難易度:5 | 2019/12/20発売 | オススメ:☆☆☆☆☆ |
ソフトハウスキャラの伝説的名作とBaseSonの恋姫無双が夢のコラボ!!
仕事がなく、失業寸前の冒険者カズト。そんな彼に声をかけたのは、ギュンギュスカー商会のフウと名乗る謎の少女だった。彼女に導かれるままダンジョンを案内したカズトは、その夜、魔王の夢を見る。そして、フウの手引きで夢で出会った魔王・カリンに出会い、彼女の復活を手伝うことになったカズト。それは彼が迷宮を作り、冒険者たちを撃退するというちょっと変わった迷宮運営によるものだった。果たして魔王カリンは復活できるのか!?
今年4月にエイプリルフールネタとして発表されていた夢のコラボタイトル『巣作りカリンちゃん』が、現実のものとして形になってしまったぞ。SLGを得意するソフトハウスキャラが2004年に制作した迷宮制作SLG『巣作りドラゴン』と、三国志を題材にした美少女武将で大人気のBaseSonの『恋姫無双』シリーズを掛け合わせてしまうという、予想外すぎるコラボ作だ。恋姫無双で魏の盟主・曹操として人気のカリンが、魔王として封印されたファンタジー世界が物語の舞台となり、主人公カズトが迷宮を作りながら、カリン復活の手伝いをしていくというのがゲームの目的だ。ゲームパートはソフトハウスキャラ側が担当しており、巣作りドラゴンのようなイメージで迷宮迎撃型のSLGを楽しむことができる。ただ、原作が10年以上も前の作品ということもあってか、そのままのゲームシステムが採用されているわけではなく、2012年発売の『門を守るお仕事』、2015年発売の『その古城に勇者砲あり!』のゲームシステムに近いものとなっている。迷宮作りもゲームを進めていくことで拡張、建設できる施設も増えていくため、最初から複雑なSLGパートをプレイさせられるようなことはない。味方ユニットを地道にレベルアップさせながら、ゲームの引き継ぎを繰り返し、ゲームの限界ターンを延ばしていくという、周回やり込み型のゲーム内容になっている。そのため、ゲーム開始直後はどうやってもプレイターンは短めで終了してしまうだろうが、周回を重ねていけば自然と記録を伸ばしていくことができるため、難易度的にはわかりやすいバランスで調整されている印象を受けた。サクサクプレイしながら、何度も何度もゲームに挑戦し、魔王カリンの復活に近付いていく…そんなテンポよい中毒性のあるゲームに仕上がっている。SLGは苦手…という人も多いとは思うが、深く考えずとも進められる内容なので、ライトユーザーでも安心してほしい。個人的にはもう少し迷宮が広く、建設できる箇所が多い方が…とも感じたが、万人向けで考えるなら良いバランスだったと言えるだろう。
ストーリーは恋姫無双のキャラを使った完全オリジナル、元キャラたちが異世界ファンタジーの世界に転生して繰り広げる外伝的なモノ、と言えば伝わりやすいだろうか。魔王であるカリンを筆頭に、狂戦士カロン(曹仁)、魔法使いケイファ(荀彧)、シュンラン&シュウラン(夏侯惇&夏侯淵)の鬼族姉妹らが、味方として登場する。さらに迷宮に挑む冒険者側としても、ミンメイ(周泰)、シシュン(甘寧)、シャオレン(孫尚香)、レンファ(孫権)の呉の武将たちが参戦してくるぞ。恋姫ファンにはお馴染みの彼女たちが、異世界で魔族・冒険者としてどんな活躍を見せるのか、それだけでも楽しみというもの。魔王の復活、迷宮で冒険者を迎え撃つ、と殺伐とした印象を受けるゲームの目的ではあるが、実際のところはかなりゆる~い雰囲気で進んでいくので安心してほしい。先にも述べたが、周回を繰り返してゲーム期間を延長していく仕様なため、最初からすべてのヒロインに会うことはできない。何度も挑戦し、プレイ期間が延びていくことで、新たなヒロインと出会い、新たなイベントを楽しんでいく…そんなところも本作の周回プレイの楽しみだろう。ヒロインイベントはHイベントはもちろんのこと、日常会話イベントも多数用意されており、登場ヒロインたちが好きな人には特に美味しい内容となっている。登場キャラが少ない、蜀のキャラは…といった点はあるものの、『KarinProject』という新ブランドまで設立されているので、本作の続編、もしくは同様のスピンオフ作品は今後も期待できると思われる。発売前から大きな話題となった本作でもあるので、今後の新たな展開に続いていくことを期待しよう。
※2020年1月6日まで画像のリンクが間違っていました。大変申し訳ありません。
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(by RYO)