青い空のカミュ
KAI | Windows7/8/10 | 1280x720 |
8800円(税別) | 1Play7時間 | 属性:美少女、怪異、伝奇ホラー |
難易度:2 | 2019/3/29発売 | オススメ:☆☆☆☆☆ |
夜の世界に閉じ込めらた美少女二人の行き着く先は…!?
学校に通う友達同士の燐と蛍。今日も仲良く買い物に出掛けたが、帰りの電車で二人ともうっかり寝てしまう。目覚めると、そこは蛍の住む村にある終点駅だった。単に寝過ごしただけならよかったのだが、何やら周囲の様子がおかしい。二人以外の人影が見当たらず、あたりも不気味ちと静まり返っている。そこへ顔のない異形の“なにか”が姿を現す。危険を感じた二人は、咄嗟に森の中へと逃げ込むが…?
透明感のある美少女の儚さ、美しさに拘ったKAIの新作。『ヴァルプルギス』シリーズを始め、これまでは魔法少女や賞金稼ぎといった“戦うヒロイン”が活躍する作品を送り出してきたブランドだが、今作はそれともまったく異なる方向性を持った意欲作となっている。一夏の3日間を舞台にした二人の美少女の不思議な体験がゲーム中では描かれていく。人々が顔のない異形に変貌し、夜の明けない特殊な空間の中に閉じ込められてしまった燐と蛍。元の世界に戻るため行動していくわけだが、行く先々で伝奇ホラー風の怪異に襲われたり、巨大なヒヒの化け物に狙われてしまう。美少女ゲームでは珍しいが、まさに“ホラーゲーム”を遊んでいるような雰囲気を感じることができた。女のコのヒロイン2人が夜の街を探索するあたりがコンシューマーゲームの『深夜廻』に似ていたので、プレイしたことがある人はそちらをイメージしてもらえばわかりやすいかもしれない。イチャラブやラブコメディーを楽しむような王道的な美少女ゲームの方向性とはまったく異なるわけだが、シナリオ的につまらないということは全く感じなかった。無力な二人のヒロインが無事に元の世界に戻れるのか、なぜこんな事態が起こってしまったのか、事件の鍵を握る座敷童の存在…など物語の行方や謎が魅力的で、どんどん話を読み進め、引き込まれていってしまった。ホラーゲームといってもグロいダークな世界観ではなく、夜の世界に差し込む光の美しさやヒロインたちの美しさ、たまに迷い込む不思議な世界の青空の明るさなど、ゲーム全体が見惚れるような美しさで構成されている点も大きなポイントだろう。誰でも馴染むことができるゲームなので、そこは安心してほしい。儚さを感じるBGMも多く、そのあたりでも心地良さを感じることができた。内容的にはいわゆる“泣きゲー”ではないのだが、物語の結末は切なさを感じさせるもので、最後には感動的な気持ちを味わえた。プレイして損をない作品、という表現がピッタリなオススメ作品だと感じたので、気になった人にはぜひプレイしてみてほしい。
エロ方面でも決してこれまでの作品に劣っているわけではない。萌えゲーに登場するような可愛らしい美少女ヒロインが異形の化け物にハードにヤラれちゃう、ギャップのあるエロがKAI作品の特徴だが、それは今作でも健在。今回はヒロイン2人が戦う力もない普通の無力な女のコであることから、そんなコが容赦なく凌辱されてしまう様は過去作以上にポイントが高いと言えるだろう。隠れる場所を間違えたり、訪れる場所を間違えた選択をすると残酷な結末が待っている。異形の怪物となった凌辱者たちの触手プレイが多いので、そのあたりが好きな人は特に美味しいだろう。前述したようにゲーム本編のシナリオは感動できる素晴らしいものだが、エロゲーとしてみれば、エロジャンルで見れば本作は完全に凌辱系だ。バッドエンド系のヤラレちゃうシーンしか存在しないので、そのあたりは人によっては注意も必要かもしれない。もちろんハードな凌辱好きな人なら、期待できること間違いナシだ。
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(by RYO)