はるかどらいぶ!Plus Edition
まふぃん | Windows7/8/8.1/10 | 1280x720 |
7800円(税別) | 1Play7時間 | 属性:ファンタジー、純愛、魔法 |
難易度:3 | 2019/9/27発売 | オススメ:☆☆☆☆ |
愛と希望に満ちた王道ファンタジーストーリー
主人公・村上祐也には大切な幼なじみ・御堂遥がいた。身体が弱く入院生活が長い遥だが、小説や本を書くのが大好きで、見舞いに来た主人公を楽しませてくれていた。ある日、「執筆中のお話が完成するまでの1週間見舞いに来ないでほしい」と言われ、モヤモヤしながらその完成を待つことに。…だが1週間後、病院からの電話で駆けつけた主人公の目の前に会ったのは部屋の主を失ってしまった病室だった。動揺してその場を飛び出した祐也は階段から転げ落ちてしまい、意識を失う。そして目覚めた彼の目の前にはおとぎ話のような世界が広がっていた。さらには遥そっくりの少女・セリナと出会い、彼女とともに新たな生活を始めていくのだが…!?
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昨年11月に樋上いたる氏原画のファンタジーAVG『はるかどらいぶ!』でデビューを飾ったまふぃんの処女作が、18禁要素、アフターシナリオなどを加えた完全版的な形となって帰ってきたのが本作『はるかどらいぶ! Plus Edition』だ。筆者は前作は未プレイなため、今作で『はるかどらいぶ!』を初体験させて頂いた。大切な幼なじみ・遥が冒頭で亡くなってしまい、直後に彼女の書いていたと思われるおとぎ話のような異世界に飛ばされてしまう主人公。果たして遥とこの世界の繋がりは?、主人公が飛ばされてきた意味とは?、と色々と想像しながら異世界での日常生活を送っていくことになる。樋上いたる氏原画ということと、ちょっと不思議で切なさを予感させるような導入部から、以前のKey作品の泣きゲー系の方向性を予想してしまったのだが、実際にプレイしてみるとその予想とは異なる内容だった。遥そっくりの国民想いの姫・セリナ、クールな天才肌だがドジっ娘魔法使いのナナ、へっぽこトレジャーハンターのリーンの3人を中心とした異世界での日常はのどかで賑やかなもので、ナナとリーンの絡み合いなどを楽しみながら読み進めることができた。ただ、終盤に向けてシリアスな内容は含まれていき、特にセリナのルートの展開は驚く内容が多く、3人の中では最後にクリアするのがオススメだ。3人のエンディングを達成すると最終ルートとなるFinalシナリオが開放され、ここで遥を中心した物語の核心へと迫っていくことになる。正直、本編の3人のルートだけではイマイチな印象を受けたのだが、Finalルートの展開は予想外のものが多く、ここまでプレイしてこの作品の印象がかなり良い方向へと変わっていった。泣かせる内容ではないものの、終わった後にはほっこりできる、ハートフル系な後味の良い内容だった。“アイとユウキとキボウの物語”というのがキャッチフレーズがまさにピッタリな内容だろう。PE版ではFinalシナリオの後に更に新規アフターストーリーも追加開放される。リーン、ナナ、セリナの順に3人の本編後の追加ストーリー、また過去の回想話などが語られる。各ヒロインの新たな一面や、サブキャラたちのその後の様子なども見ることができたので、こちらも満足だった。
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PE版の大きな目玉となっているのは、やはり“Hシーンの追加”が挙げられるだろう。一般版だった原作にHシーンがついたのは、美少女ゲームファンとしては嬉しいのは間違いがない。シーン数も1、2シーンのちょっとだけ…というボリュームではなく、予想よりも多かったので、その点でも美味しいだろう。何よりHシーンで見せる各ヒロインの女のコらしい表情が、彼女たちの魅力を120%アップさせていることに間違いない。クールで毒舌派のナナなどがHシーンで見せる可愛らしい反応などはとても良かった。樋上いたる氏の描くHシーンということで、ファンにとってはそれだけで価値があるという側面もあるかもしれない。PE版で18禁美少女ゲームとして完全に成り立っているので、一般版では見送っていた人も改めてプレイしてみてはいかがだろうか?
(by RYO)