封緘のグラセスタ
エウシュリー | Windows7/8/8.1/10 | 1600x900 |
9800円(税別) | 1Play30時間 | 属性:戦うヒロイン、迷宮冒険RPG |
難易度:8 | 2018/11/30発売 | オススメ:☆☆☆☆☆ |
奴隷の身分から成り上がり、自由を勝ち取れ!!
貧民街出身で傭兵として生きる主人公・ジェダル・シュヴァルカは、参加した戦争に敗北し、捕虜として東ゴーティア王国へ売られてしまう。彼が送られたのは迎撃都市・グラセスタ。そこはかつてサマラ魔族の王国があった土地で、今なお魔族との戦いが続く “傭兵と奴隷の街” であった。この国では魔物を倒す戦闘力こそが全てであり、歴代の王たちも戦果を挙げた英雄たちが君臨してきた。最下級の身分・隷士に身を落としたジェダルだが、彼の目は決して絶望などしていない。地下迷宮・黒の抗を攻略し、魔族を倒して自由を手に入れる…そんな野心を抱く彼は貴族の娘、リリカ・ルシティーネと運命的な出会いを果たす。リリカは自身の呪いを解除するため、ジェダルは自由を手に入れるため、二人は協力して黒の抗の最奥を目指して進んでいく。
2018年のエウシュリーの新作は『戦女神』シリーズを彷彿とさせるような大作RPG。近年はSLG系の作品が多かった印象もあったので、久々の王道RPGのシステムが個人的にはしっくりきて好印象を受けた。とはいえ、ゲームの難易度はかなり高い。まず主人公は奴隷という制限のある身分なため、自由気軽に冒険することができない。LV上げこそ自由だが、迷宮で入手したアイテムは全て帰還時には国に没収されてしまう。アイテムを自分のものにするなら国から買い戻さなければいけないのだ。また冒険を共にする仲間も一部のメインキャラを除いて雇用する形となり、そちらの費用も賄っていかねばならない。他にキャラクターのスキル強化などもGP(お金)を払って習得するなど、何をするにもGPが必要となってくる。以上のようにプレイ環境が厳しいだけなく、戦闘面の難易度もかなり高い。ボスが強いのは当然として、ちょっと強めのザコ敵の全体攻撃1発でゲームオーバーなんてことも当たり前のように起きるのだ。コンシューマーのアクションゲームでは“死にゲー”というジャンルが一部で人気だが、この作品もRPGの死にゲーのようだと思わず感じてしまった。近年のゲームは“遊びやすく簡単に”設計されていることが多いが、本作はそれとも真逆のガチでハードな設計だ。まるで最初から縛りプレイをしているようなものなので、ライトユーザーを自負している人が挑戦するなら覚悟してほしい(笑)。ただ、決して無理なゲーム設計なわけではない。序盤から無限にGPを稼げる(少額だが)テクニックがあったり、アイテムのやりくりも抜け道があったりと攻略法を見出せば必ず活路が開けるようになっている。腰を据えてじっくり時間を掛けて挑戦するゲーム、まさに大作RPGと呼ぶにふさわしい作品だと感じた。正月休みなど長くプレイ時間が取れる時のお供としてオススメしたい。
ストーリーの方は“成り上がり”の物語ということで、盛り上がりがあり、万人受けしやすい内容となっている。主人公がクールでカッコイイタイプなので、ここに惹かれる人も多いだろう。最初は稼ぎ目的の迷宮探索だったのが、魔族との接触、更には王国を揺るがす陰謀へ巻き込まれていくなどスケールが段々と大きくなっていくあたりも見所だ。メインヒロインはリリカ一人だが、仲間となる女性キャラ、またどこか憎めない男性キャラなどユニークなキャラが揃っている。個人的なイチオシはノーパンでパンチラを平気で見せてくる鬼狐族のユナギちゃん。弱いのに賭け事が大好きで、そのお金を貰うために主人公にもHなサービスをしてくれる。印象的だったのが“魚の袋”。街で魚の袋を拾って何に使うアイテムかと思ったら、ユナギが“それ使えば妊娠しなくて済む”と本番を許してくれたのだ。まさか魚の袋がゴムになるとは予想外すぎて笑ってしまった。他のヒロインも個性の強いユニークなキャラが揃っているのでお気に入りキャラは誰でも見つかるはずだ。ただ、メインヒロインのリリカについては正統派ヒロインすぎて少し残念な印象だった(あくまで個人的にはだが)。プレイすると女魔族のフルーレティが最初から強烈な印象を残していくので、彼女がヒロインでも面白かったのでは、と思ってしまった。王国ルート、魔族ルート、のようにヒロインを分けた途中分岐でマルチエンドがもし出来ていたら、もっと評価が高かったと思う。特にその場合は魔族ルートはちょっと凌辱色が高めになる、みたいな内容なら個人的には満点だった。
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(by RYO)