天結いキャッスルマイスター
エウシュリー | WindowsVista/7/8/8.1/10 | 1280x720 |
9800円(税別) | 1Play15時間 | 属性:シミュレーションRPG、ファンタジー、冒険、戦うヒロイン |
難易度:6 | 2017/5/26発売 | オススメ:☆☆☆☆☆ |
縁結びの神さま御一行の旅の先に待つものとは!?
他国よりインフルース王国へとやってきたハーフエルフの鍛梁師・アヴァロ。迷宮の建設や修復を得意とする彼は遺跡調査の仕事を受けた。だが、仕事中に落盤事故に巻き込まれてしまい、迷い込んだ先で不思議な魔石の中に眠る女の子を見つける。さらにアヴァロの前で封印が解けてしまい、覚醒した少女・フィアとの運命の出会いを果たす。フィアは自分のことを“縁結びの神”だといい、王国の聖地“神響の霞廊”へ行かなければならないのだと話す。しかも遺跡と思って調査していた現地は移動城砦であり、フィアの力で歩み始めてしまった。彼女の使徒となる契約を結んだアヴァロは、ともに神響の霞廊の目指すたびに旅を始めることに。だが、そこは立ち入りが禁じられている場所であり、そう簡単に行けるはずもなく…!?
Copyright© Eushully/Anastasia All Right Reserved
2017年のエウシュリーの新作は『姫狩りダンジョンマイスター』、『神採りアルケミーマイスター』に続くマイスターシリーズの3作目だ。S・RPGを基本としながら、アイテム作成やキャラ育成、素材集めなどやり込み要素満載のゲームシステムは3作目でもバッチリ継承済み。特に前作の『神採りアルケミーマイスター』に非常に良く似た感じで、神採りを楽しんだ人にはもってこいの新作といえるだろう。シナリオ的な繋がりなどはないので、今作から初めて遊ぶ人も何も問題はない。より遊びやすく、またシナリオ的にも明るくライトな雰囲気で楽しめるので、万人向けな3作目という印象を受けた。
Copyright© Eushully/Anastasia All Right Reserved
本作のストーリーは名前と目的以外を忘れてしまった自称神サマのヒロインと、その使徒となった主人公が目的の地・神響の霞廊を目指して旅を続けていくものだ。拠点となるグアラクーナ城砦を動かすにはフィアが人々の信仰心を集めなければならず、そのために行く先々で人々と関わっていくことになる。人助けをしたり、城砦を狙う敵を退けたりしながら、人々との絆を紡いでいく旅だ。歩みを進めるうちに城砦の秘密や神響の霞廊の謎、さらには主人公・アヴァロの思わぬ秘密も明らかになっていき、王道ファンタジー感たっぷりの展開を楽しむことができる。特に主人公は女神であるフィアと同等くらいに重要な役割を果たすので、そのあたりは大きな見所だろう。ベタではあるが、主人公が立っているとプレイしていて楽しいものなのだ。ヒロイン勢は女神フィアと筆頭にゆるくてユニークなキャラが多いのが特徴だろう。マーズテリア神殿の天使・ミクシュアナなども登場時はクールで凛々しい感じなのに、実際は人付き合いが苦手のポンコツキャラだったりとくだけていて面白かった。シナリオ終盤ではシリアスな場面もでてくるが、全体的に明るくワイワイ旅を続けていく感じで、ライトなストーリーが好きな人には特に合うのではないだろうか。Hシーンに関してもその傾向は強く、イチャラブな純愛Hばかりが用意されている。人々との縁を結ぶことが城砦の力になるため、メインヒロインはフィアだが、他のヒロインとのHも正式に許可されている。なので、1回のプレイで各ヒロインとのHを自由に楽しむことができちゃうぞ。また、エウシュリーの作品では珍しく凌辱系のHシーンが皆無なので、ハードなシーンが苦手な人も安心だ。個人的には何かしら敗北Hなどもあるかと思っていたので意外ではあったが。
ゲームシステムとして前述した通り、『神採りアルケミーマイスター』によく似ている。城砦に建物を配置して補正効果を受ける箱庭要素はあるものの、経営SLG的な要素は今回はないので、赤字などを気にする必要はない。安心してシナリオステージを進めたり、自由にフリーステージを何度も繰り返すことができる。素材を集めて新しい装備やアイテムを開発する楽しみはマイスターシリーズの醍醐味といえるだろう。キャラクター育成も一定LVまで上昇することでクラス称号が進化し、目に見えてキャラが強く育っていくあたりが楽しい。戦闘も属性相性に注意しながら戦っていけばそこまで大変なものではないので、難しいゲームが苦手な人でも遊びやすいだろう。シミュレーションRPGというと難しい印象で敬遠されがちなジャンルでもあるが、初めて挑戦する人向けの適度な難易度の仕上がりになっているように感じた。ストーリーの方が王道ファンタジーで面白いので、ぜひS・RPGをプレイしたことがない人にも遊んでほしい作品だ。
(by RYO)