戦極姫7~戦雲つらぬく紅蓮の遺志~
unicorn-a/げーせん18 | WindowsXP/Vista/7/8/10 | 1280x720 |
9800円(税別) | 1Play15時間 | 属性:SLG、戦国時代、美少女武将 |
難易度:6 | 2016/10/28発売 | オススメ:☆☆☆ |
個性豊かな新武将たちが新たな歴史を紡ぐシリーズ第七弾!!
戦国時代を舞台にした美少女武将たちのよる戦略SLG、『戦極姫』のシリーズ7作目が登場だ。今作では人気の高い真田幸村にスポットを当て、武田家時代、関ヶ原の戦い、大阪の陣の3つの時間軸で幸村に関連した大河シナリオが用意されている。シナリオモードでは徳川、織田、上杉、伊達、大友などが他に用意されているが、各当主武将たちのキャラクターデザインが一新されており、過去作とはまた違った様相を呈しているのが特徴だろう。また、合戦システムも旧シリーズとは大きく異なる新ルールが適用され、戦略性がより増した印象を受けた。シナリオモードでなくても武将イベントが楽しめるフリーモード・武将伝も新たに用意されているので、メインシナリオをクリアしたとしても、更に様々な大名家で遊んでみる楽しみが増えているぞ。
©2016 unicorn-a Ge-sen18
シナリオについては前述したように真田家、そして真田と敵対するライバル的な存在として徳川家がピックアップされている。戦国時代の終わりともいえる大阪の陣まで描くのはシリーズ初なので、ファンとしては大いに注目が集まる部分だろう。ただ、実際にプレイしてみた率直な感想としては、思っていたより「ショートシナリオだったかな?」という印象が強い。有名な戦いを再現したシナリオ合戦バトルの数々は演出も良かったが、それ以外のストーリーの中身が少し薄かったように感じた。徳川家など初期の部分と最後の大阪の陣の部分の最初と最後だけがピックアップされており、途中がすっぽり飛ばされていたので面喰ってしまった。真田ルートの方でも確かに3つの時代を再現しているのだが、1つ目は武田信玄がメイン、2つ目は真田十勇士がメイン、3つ目で真田幸村メインと、真田幸村がずっと重視されているかと思えばそういうわけでもない。もう少し幸村中心で進んでいくとばかり思っていたので、この辺も少し以外だった。
メインシナリオの内容では戸惑う点はあったものの、それを問題に感じさせないほど新しいユニーク武将たちの活躍が目立っていた。キャラデザが一新された徳川家康は実際の家康に近い雰囲気の印象に変わっていたし、可愛らしくなった引きこもりの伊達政宗や、更なる美少女に生まれ変わった秀吉などこれまでのシリーズにはなかった面白いキャラが盛り沢山だ。中でも個人的に強く印象に残ったのは明智光秀(天海)の黒幕っぷりだろうか。このシリーズでダークな悪役というと松永久秀がその役を独占していた気がするが、今作の光秀はそれを上回る邪悪っぷり。真田、徳川シナリオで暗躍する光秀の姿にぜひ注目して見てもらいたい。腹黒ではないが、ヤンデレ風のパンチの効いた性格がイカした水野勝成なども素敵に感じた。 個人的には戦極姫はキャラゲー、武将イベントを楽しむ作品だと思っているので、個性的なユニーク武将が多かったことは満足のいく点だった。
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SLGシステム部分では合戦システムが大きく変更されたことが一番の注目点だろう。合戦場は3ラインに統一され、左右だけでなく上下の移動も自由に可能となっている。敵キャラの横も自由に抜けらるので、陣形に穴があると背後にまわりこまれることにもなりかねない。従来シリーズの単純な左右の駆け引きよりもずっと戦略性が増している。ただ、城攻めと野戦部分を一緒にしてしまったことは少し不満を感じた。城に籠られると攻城攻撃を何度も繰り返さなければならず、何度もやるのか手間なのだ。旧作のようにパパっと城攻め部分もこなせた方がテンポが良かったと思う。合戦システム以外では旧作で進化してきたシステムが概ね採用されているため、全体的にはシステム完成度が高いように感じられた。
あともう1点、ゲーム本編とは違う点で残念だった部分がある。初期版ではプロダクトコードの認証に問題があったようで、製品版をちゃんと買っているのに認証が行えないという事態が発生してしまった人が少なからず出てしまったようだ。かくいう筆者も同様のケースに見舞われてしまい、ゲーム購入直後にはプレイすることができなかった。公式から回避用の特別パッチがすぐ用意されたので、幸いにもプレイすることはできたが、ちょっとこの事態は問題だったように思う。今年1月には『戦御村正』が未完成のような状態で発売され、購入したのにまともにプレイできないと嘆いた人も多かったはず。今回はそこまでの状況にはならなかったのは幸いだが、こういった不具合トラブルは極力ないようにしてほしいと願うばかりだ。
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(by RYO)