遊撃警艦パトベセル〜こちら首都圏上空青空署〜

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首都の治安を守るため巨大戦艦が発進！

首都圏上空に浮かぶ、超巨大戦艦パトベセル。首都の治安を守る切り札として建造されたこの戦艦は、親バカな警偉総監によって、一人娘の七瀬ヒカリに与えられてしまう。「歩く不祥事」、「始末書量産機」、「火薬庫の火種」、「日本警際の悪魔」の異名を持つヒカリの行くところ、トラブルがいっぱい！　そんなパトベセルに配属されることになった新米警際官の主人公の明日はどっちだ!?

©May-Be SOFT

まずはゲームシステムから。基本的にはいつものMay-Be SOFT。比較的軽くて安定しているので、たいていの環境で快適にプレイできるんじゃないかな。ゲーム自体はマップ上から目的のキャラを選ぶだけのお手軽システム。2回目のプレイからはすでに見たシーンをカットできるので、繰り返しプレイしてもストレスゼロ。May-Be SOFTのゲームと言えばアニメがウリの1つだけど、今回はアニメも進歩している。画質も多少良くなっている気もするし、アニメの途中でアングルが変わったりもする。アニメと言えば、戦艦の主砲発射シーンや主人公の乗るロボットの出撃シーンなんかもアニメになっていて、これが妙にカッコイイ。明らかに力のいれどころを間違っているような気もするけど、個人的にはこういうのは嫌いじゃないね。

肝心のストーリーは、完全にバカゲー。町中で戦艦の主砲をぶっ放したり、主砲の直撃を受けてもギャグ補正がかかっていれば死なないとかね。とにかくやたらとノリが良くて、お馬鹿なノリが好きな人なら楽しめそうだ。メインヒロインのＨシーンはゲーム終盤に集中していて、そこにたどり着くまでに時間がかかるんだけど、プレイしていて飽きることもダレることもまったくなかった。

このゲームの問題は、笑いがパロディに頼っている部分が大きいこと。とにかくいろいろなゲーム、アニメのパロディーのオンパレード。主人公が乗るロボットはアニメの『機動警察パトレイバー』にそっくりだし、料理のシーンでキャベツを切れば緑の球体。こういうパロディって元ネタを知っていれば楽しいけど、知らないと何が面白いのか分からなかったりするしね。しかも、結構古いネタも多いので、全てを理解できるプレイヤーは限られてしまいそうだ。さらにMay-Be SOFTの旧作『メイドさんと大きな剣』、『モノごころ、モノむすめ。』のネタが頻繁に出てくるのもプレイヤーを限定しそうだ。特に『モノごころ、モノむすめ。』のヒロインの1人である巻子が再登場してくるので、『モノごころ、モノむすめ。』を知っていればかなり笑うことができる反面、知らないと置いてきぼりになってしまう。こうした部分も含めて、個人的にはかなりツボにはまったんだけど、好みは分かれてしまいそうかな。

©May-Be SOFT

ゲームのメインヒロインとなるのは警察署長で警偉総監の一人娘の七瀬ヒカリ、主人公の同僚で無表情なオペレーターの端深空、気さくな整備主任の篠原伊月、本庁から派遣されてきた堅物のキャリア、黛玲於奈、世間を騒がす怪盗ロールの5人。それ以外の桃本みつな、野々宮柚子、駿河葉澄の3人はサブヒロインという扱い。サブヒロインと言っても、日常イベントの中では活躍するので、物語には欠かせないキャラだ。ただ、メインヒロインのシナリオで、終盤にシリアスになってしまうのはちょっと不満。物語前半がノリのいいバカゲーなのに、後半に突然シリアスになることに違和感を感じてしまった。どうせなら最後までバカゲーで突っ走って欲しかったね。

若干の不満点もあったけど、これだけノリのいいバカゲーも珍しい。パロディー、バカゲーが好きなら是非プレイしてもらいたいゲームですな。特に『モノごころ、モノむすめ。』、『メイドさんと大きな剣』をプレイ済みなら面白さも倍増だ。

   使い方

攻略

七瀬ヒカリ、端深空、篠原伊月、黛玲於奈、ロールの5人はマップ上で目的のキャラを追いかけていけばOK。サブキャラの3人は初回プレイでは攻略不可能。メインキャラを攻略すると、最後のマップに出現するようになるので、そこでサブヒロインを選択すればエンディングとなる。

（by Suno）