なみだ橋をわたって
ザウス【純米】 | Windows98/Me/2000/XP | 800x600 |
パッケージ版:5800円(税別) ダウンロード版:2480円 | 1Play5時間 | 属性:純愛 |
難易度:1 | パッケージ版:2006/7/14発売 ダウンロード版:2008/10/17発売 | オススメ:☆☆ |
夏の終わりに繰り広げる不思議な物語
時は1990年代末。ある田舎町に住む主人公、三輪正吾は人とは違う能力を持っていた。その能力は人には見えないはずの異形の存在を見てしまう力。正吾はある時から漆黒の異形の少女を見るようになる。そんな正吾を取り巻く3人の少女たち。正吾は3人の少女に心を引かれていくのだった…。
物語の舞台になっているのは1990年代という微妙な過去。なぜこの時代に設定したのかはわからないけど、もしかしたら携帯電話のない時代にしたかったのかな? 作中でも田舎では携帯なんて使えないというようなセリフがあったし。なんにせよ、舞台設定的には現代とほとんど変わらない時代。平凡な主人公の暮らしが異形の少女、るいと出会ったことで、しだいに不穏なものになっていくというのが物語のメインストーリー。登場するヒロインは幼なじみでツンデレの柏倉春留、陰陽師でポヤヤ〜ンとした先輩の結城小星、記憶喪失のロリ少女の育の3人だ。
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ゲームのジャンルはメーカーのホームページを見るとNVLとなっているけど、ようはビジュアルノベル。画面全体に文字が表示されていくというスタイルですな。ゲーム性云々というよりストーリーメインのゲームだからこのシステムに関しては問題なし。ただ、立ちキャラがないというのはどうなの? 立ちキャラがないのだから、イベントシーン以外は背景の上に文字が表示されるだけ。これではさすがにプレイしていて感情移入しにくいと思うんだけどねぇ。それでもCG付きのイベントが多いのならまだいいんだけど、CG枚数はゲーム本編中は44枚、Hイベントは各キャラ1回と決して多くはない。メインヒロインの3人以外は顔すらわからないというキャラもいるわけで、これはちょっと寂しすぎでしょう。システム面ではこれ以外にもメッセージスキップが遅いのが気になった。もっとも、何度も繰り返しプレイするというゲームでもないので、これはそれほど大きな問題ではないかな。
システム面でも問題のあった本作だけど、シナリオはそれ以上に問題あり。意味ありげに何度も登場する異形の少女や、主人公の余命が幾ばくもないなど、伏線らしきものがいくつも張られているんだけど、この伏線が回収されるルートがなかったりする。なぜ主人公が死ななければならないのか、異形の少女はなぜ現れたのかといった、プレイヤーが知りたいことは全て謎のまま。ヒロインとのシナリオもかなり唐突だし、ストーリーが盛り上がって、さあこれからというところでいきなりエンディング。おまけにエンディングはかなり後味の悪いものだし…。いくら何でもこれはないんじゃない? エンディングを見るとおまけHが各キャラ3つずつ見ることができるようになるんだけど、これもいかにもとってつけたようなもので、後味の悪いエンディングを見た後では萌えることはできないよ。少なくともSunoにとっては興ざめ。
なんというか、納期に間に合わなくなって無理矢理リリースしました、という感じのするゲームですな。ミドルプライスのゲームということで、ストーリー的なボリュームを持たせることが難しいのなら、ヒロインを1人に絞ってしっかりとストーリーを描いた方が良かったんじゃないかな。キャラは悪くなかっただけに、かなり残念なゲームだ。
攻略
選択肢の数は少ないし、分岐はわかりやすいのでチャートは必要ない気もするけど、ゲームのボリュームを判断する材料にする意味でチャートを掲載。とりあえず、選択肢が出てきたらセーブしておけば間違いはないかと。
8月31日 | 俺も肉が食いたい |
【春留エンド】 | |
8月31日 | しっかり食って成長しろよ? |
9月1日 | ☆セーブポイント |
寄り道せずに帰る | |
9月2日 | ぶつかった子は大丈夫か? |
【小星エンド】 | |
9月1日 | ☆セーブポイントから |
朝のことを思い出す | |
【育エンド】 |
(by Suno)