紅蓮に染まる銀のロザリオ
F&C・HARDCOVER | Windows98SE/Me/2000/XP | 800x600 |
パッケージ版:8800円(税別) ダウンロード版:2990円(税込) | 1Play7時間 | 属性:推理ノベル、ガンシューティング |
難易度:5 | 2006/4/28発売 | オススメ:☆☆☆☆ |
謎の連続失踪事件の影にはヴァンパイアの存在が…
男の名は『五代鬼六』。かつては裏世界で名を馳せたガンマンという経歴を持つが、今は商店街の花屋の2階に事務所を構える私立探偵として暮らしている。探偵といっても彼の推理小説好きから始めたものであり、その仕事振りは女性客の依頼ばかりを引き受けるようないいかげんなもの。それでも生活に困った様子が見受けられないのは、本人いわく「大財閥につながる家系の末裔…」だかららしい。少女の名は『有坂・ウェバー・メアリー』。外交官の父とドイツ人の母を持ったハーフの帰国子女だが、性格的な問題からハーフらしい気品などはまったく感じられないお転婆少女。愛用のモデルガンを片手に通っている学園で『UMA研究会』なる怪しげな部を立ち上げ、部長として自由気ままに仲間を率いている(顧問が鬼六)。こんな一癖も二癖もある2人を主人公に、学園で起きる謎の失踪事件の謎に挑んでいくのが本作の内容。2人の身近な人間が次々と姿を消す中、浮かび上がってくる容疑者、更にその背景に隠されたヴァンパイアの影…。果たして鬼六とメアリーは生き残ることができるのだろうか?
©F&C・HARDCOVER
まず推理ミストリーモノということで普段遊んでるような恋愛AVGとは少し仕様が違うことを感じました。メッセージウィンドウがなく、画面全体にストーリー本文が表示されていくサウンドノベル形式を取っていたからです。一昔前はよくあった形式ですが、最近はあまり見掛けていなかったもので最初に違和感を感じてしまいましたね。まぁすぐに慣れたので問題はないですし、推理小説を読むような雰囲気はこちらの方がよく出るのでOKだと思います。他にも室内を捜査場面(クリックで怪しい部分を探る)や、襲い掛かる敵とのガンシューティングで戦う場面があるなどミステリーノベルというジャンルにこだわった仕掛けがシステムとして多く取られていました。また男女2人の主人公ということでザッピングでの視点変更を使い、それぞれで調査を進めることで証拠を見つける、隠された謎を解いていくというシステムも取っており、この辺りも過去の某有名推理ゲームなどを意識して作っているのかな、と感じさせました。このように全体的に謎解き・ミステリーといったジャンルにこだわった製作がされているので、このキーワードにピンと来た方にはオススメです。そう頻繁に出てくるジャンルでもないでしょうしね。
推理モノですが、Hイベントに関しても数は多めに用意されていると感じました。出会った女性(ヒロイン以外)と次々に関係を持っていってしまう節操の無い鬼六と、自分が狙われていることもあり幾度となくピンチシーンに晒されるメアリー、両主人公ともにHイベントが豊富なのは嬉しいゲーム構成でしたね。鬼六の方は軽く関係を持っていってしまうので(個人的には)普通でしたが、メアリーの方はヒロインが襲われるというシチュエーションを味わえるため、陵辱好きの自分にはかなり美味しかったです。女子生徒が多い学園ということでレズプレイが中心にはなっていますが、それでもヒロインが襲われるということには変わりはないですし、バイブを使ったハードなプレイ描写もありましたので多くのプレイヤーに楽しんでもらえるのではないかと思います。
プレイ中に泣いた点があります。ガンシューティングの難しさです。画面内を動き回る敵にカーソルを合わせるだけでも大変な上に、パワーゲージが高い時にタイミングを合わせて射撃を行わなければ有効なダメージが入らないという単純そうに見えてなかなかそうはいかないという印象を受けました。特にラスト付近の生徒会室で戦う巨体の怪物との戦いでは、相手のライフが高いことでかなり苦戦を強いられました。なかなか倒すことができず、思わずそこでゲームを諦めてしまいそうになったほどです。単に僕が下手だったというのもあるのでしょうが、本作はガンシューティングがメインのゲームではないと思うので、もう少し難易度は低くてもよかったのでは? と思います。もしくは敗北後の再挑戦時には敵が若干弱くなって、勝ちやすくなるとか…そうゆう救済は欲しいと感じましたね。ミニゲームにも力を入れるという観点ではわかりますが、あまり難しくしすぎるのもどうか、というのが個人的な感想です。
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攻略のアドバイス
・ゲーム制覇について〜 選択肢、捜査パートなどが作中には用意されていますが、基本的には一本道。捜査にしても必要なネタを揃えるまでは先に進まないよう作っているため、ザッピングを繰り返しながら体当たりで証拠を見つけていけば最後まで辿り着けるでしょう。例外の分岐点として5日目のメアリー&エリーのシーンでの選択、ラストのガンシューティングでのエンディング分岐の2点があります。前者は『助けを呼ぶ』を選ぶとシンスケと女子生徒のH、『なすがままに……』を選ぶとメアリーやかなえのHにその直後のイベントが変化します。後者の方は最後のガンシューティングで左のメアリーを撃つか、右のメアリーを撃つか、それとも時間切れを待つか、の行動分岐でそれぞれエンディングが別々のものになります。両地点でセーブを残し、回収プレイを行うといいでしょう。
(by RYO)