色紙 〜シキガミ〜
catarite | Windows 98/2000/Me/XP | 800x600 |
8800円+税 | 1Play約5時間 | 属性:和風伝奇物、ハーレム |
難易度:4 | Keyディスク不要 | オススメ:☆☆☆☆ |
かわい〜い式神たちと物の怪退治!
由緒ある旧家に生まれた秀吾は、先祖が化け物封じを生業にしていたという話を祖父から繰り返し聞かされて育った。好奇心に駆られた秀吾は小学生のとき、こっそりと蔵を探検、そこで見つけたお札を破ってしまう。すると女の化け物が現われ、2度と破ってはいけないときつくいい諭された。
それから約10年、秀吾の通う学園で生徒の連続行方不明事件が発生する。やがて事件の元凶である物の怪に遭遇した秀吾は、子供の頃に蔵から持ち出したお札で戦いを挑む。あのとき化け物だと思った女は、先祖の陰陽師が使役した式神だったのだ。
このゲームは主人公と3人の式神が力を合わせて物の怪を退治していくという伝奇物の王道的ストーリーだが、Hイベントもけっして疎かにはされていない。それどころかハーレム好きには意外な掘り出し物。主人公は戦いのあと3人の式神に、彼女たちのエネルギー源である精を与えなければいけないという設定で、Hシーンはハーレムが基本なのだ!
©catarite
式神はやさしいお姉さん、同年齢でツンデレ系、あまえんぼな妹という3タイプ。主人公はこの3人と本番あり、Wフェラありという初体験を迎える。うーん、うらやましい! それ以降もほぼ各話(ストーリー展開によってHがない話もあるが)3人を相手にするハーレムH。中出しした精液をほかの2人が舐めるなんていう濃〜いシーンもある。
物語のほうは、物の怪が現われ、それを倒すという1話完結スタイル。1話がほどよい長さでテンポよく進み、全10話、中だるみもない。「無気力」や「不安」という物の怪のネーミングには最初違和感があったが、それには心の弱みに付け入る物の怪というコンセプトが貫かれている。物の怪に憑かれたクラスメイトの哀しい末路など、ときに予想を超える展開もあった。
また、式神を召還するお札は10枚しかなく、使い切ると別れが待っているという設定もうまく活かされている。真新しいアイデアがあるわけではないが、構成と語り口の上手さを随所に感じた。美少女ゲームのテキストは、まどろっこしくてスキップしたくなるテキストが多いが、これはほとんどスキップしないで読みきった数少ない作品だ。
ゲームシステムは普通のコマンド選択式で、選択肢にキャラの名前が入っていることが多いので難易度も高くない。物の怪との戦闘シーンもあるのだが、それも簡単。2回目からは戦闘スキップもできるのでシステム面にも問題はない。
そのほかの注目点として、アニメ風の次話予告ムービーのデキが非常にいいので見逃さないでほしい。キーディスクなしでプレイできるのだが、フルインストールしないとムービーはディスクからの読み込みになる。ナレーションは渋い男性版とコミカルな式神版があり、プレイ回数によって交互に2つが交互に流れるという凝りよう。全体的に丁寧なつくりで、好感を持てる作品だった。
(by 館まもる)