真説・猟奇の檻
CALIGULA | Windows98/2000/Me/XP | 640x480 |
8800円+税 | 1Play約10時間 | 属性:謎解き、デパガ |
難易度:9 | Keyディスク不要 | オススメ:☆☆☆☆(サスペンス度) |
百貨店で起きてる失踪事件の謎に迫る
©CALIGULA
全国展開している零式百貨店グループ。そんな格式高い百貨店で、謎の失踪事件が相次いで発生していた。相当数の行方不明者がいるにも関わらず、犯人から犯行声明が出されるわけでもなく、死体が発見されたこともない……。この不可思議な失踪事件が続いていては、名門百貨店の信用は失墜してしまう。主人公は零式グループ総帥の真琴に命じられ、内部調査を命ぜられることに! はたして、デパートで起きている事件の真相を明らかにできるだろうか?
このゲームは1995年に発売された『猟奇の檻』が原点となっているリニューアル作品。リニューアルといっても、システムの改良、新キャラの追加、テキスト部分の改訂など全面改良を施しているので、旧作を完全に上回るパッケージだ。新作といっても差し支えない出来栄えを誇っている。改良ポイントで嬉しいのが、ヒント機能の存在だ。ゲームはマップを移動するタイプで、刻々と時間が経過するシステム。何時に誰に会うかを調べるのは一苦労なので、イベント条件を教えてくれるのは大変ありがたい。しかし、真のエンディングはヒントに頼るだけではクリアできなかったりするので、難易度的には高めではある。ゲーム内容が謎解きサスペンスなので、ある程度難易度が高めの方がいいかもしれないが、AVGゲームを解きなれてない人には厳しいかな?
注目のHシーンは人気作家の横田守が手がけているだけあり見応え十分。ナイスバディの妖艶な美女から、キュートな女子校生、ボーイッシュな女のコなど選り取り見取り。ヒロイン&サブキャラを合わせれば15名ほど女性が登場する。エンディングが全員に用意されているわけではないが、百貨店に相応しい賑やかぶりだ。
Hシーンは鬼畜っぽいものもあるが、事件解決時に迎えるヒロインとのハッピーHがメインという印象が強い。艱難辛苦を乗り越え到達したシーンだけに、印象に残るのかもしれないね。Hシーンだけのイメージならラブ路線かも? しかし、ゲームオーバーのルートに突入すると、ラブ路線とは程遠い展開に! 主人公が殺されミンチにされ、商品棚に並ぶことも……。思いもよらぬ人物に、アッと驚くようなトドメを刺されるシーンが随所にある。また、主人公がヒロインを裏切り、絶望の淵にたたき落とす展開も……。本格サスペンスというだけあり、スリルに満ちあふれた物語を楽しめるぞ〜。
ただ、好きだった女のコにとんでもない仕打ちを受けると、キャラへの愛着が一挙に冷めちゃう人もいるかもしれない。絵柄が魅力的なので「萌え」要素を期待する人もいるかもしれないが、そういう人には少し合わないかも。ドロドロした展開すべてを受けとめられる、余裕のあるプレイヤーにオススメしたい。殺されても、憎まれても、それでも愛し続けることのできる人なら、かなりツボにハマると思うよ!
(by イ・ヤン提督)