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アリスソフト | Windows98/Me/2000/XP | 800x600 |
パッケージ版:8800円(税別) ダウンロード版:2415円(税込) | 1Play約15時間(音声オン時で約19時間) | 属性:学園モノ、ラブコメ、RPG |
難易度:7 | Keyディスク不要 | オススメ:☆☆☆☆ |
ランダム生成ダンジョンのRPG
©アリスソフト
ルーベンス大陸にある冒険者育成校、光綾学園。以前在学していた学園でトラブルを起こした主人公は、この光綾学園に転校することになった。そこで主人公を待っていたのは、2つの再会と2つの出会い。1人前の冒険者をめざし、仲間たちと波乱と冒険の日々を送ることに。
ゲームシステムは前作と同様、ランダムに生成されるダンジョンに潜っていくRPG。ランダムということで、運の要素に左右されやすくなるが、そこはアリスソフト。しっかりバランスが取られていて、あまりの理不尽さにブチギレということはないはず。ダンジョンで気になったのが、罠や敵の不意打ち。このゲームではダンジョン内に罠や敵が隠れていて、それに触れてしまうとステータス異常を起こしたり、不利な状況で戦闘を行なわなくてはならなくなるのだが、移動中は罠や敵を発見できないのだ。そのため、一歩ずつ立ち止まり、周囲を確認するという作業が必要になるのわけだが、これがかなりめんどくさい。特にゲーム後半はそうしたトラップの数が増えるため、ストレスが溜まる。ダンジョンないの移動は歩くと走るを選択できるようになっているのだから、せめて歩いているときは敵や罠を発見できるようになっていれば、ストレスが溜まりにくかったのでは?
ダンジョンの探索でパーティーを組むというのは前作と同じだが、前作のパーティーが主人公とヒロイン、ランサーと呼ばれるロボットのようなものだったのに対し、本作では主人公とヒロインに加えサブキャラをパーティーに加えることが可能になった。ランサーは個性もなにもない単なるユニットであるのに対し、サブキャラはしっかりとした個性を持ったもの。プレイ時間の長いRPGはどうしても単調になりがちだが、こうした変更によって作業感が軽減されているのはうれしいところ。さらにパーティーに加えなかったキャラも自動的にレベルアップしているので、ゲーム途中でパーティーの変更も可能。こうしたシステムの場合、バランス取りがいい加減だとゲームが破綻しかねないが、まったくそんなことがないのはRPGを作り慣れているアリスソフトならではだろう。
システム面での最大の問題点は、プレイ時間が長すぎるということ。1プレイが急いでプレイしても10時間程度はかかるゲームで、ヒロインが4人。これだけでどんなに急いでも丸2日コース。さらに本作では学園の教師を除いたすべてのサブキャラにエンディングが用意されているため、完全クリアには膨大な時間が必要になってくる。さらにゲーム中盤まではどのキャラのルートでも同じ展開なので、プレイ途中で気力が萎えてしまうという人も少なくないのではないだろうか。せめて2回目以降のプレイでは全開クリア時のデータを引き継げるようになっていればかなり苦労が軽減されたはずなので、アリスソフトもそろそろ、このあたりは妥協してもいいじゃないだろうか……。
ストーリーに関しては、予想以上のデキ。メインヒロイン4人にはそれぞれ異なった展開が用意されていて飽きさせないし、キャラによっては前作の10年後の世界という設定を活かしていたりして、アリスファンなら十分に楽しめる内容。特にゲーム前半のドタバタ学園ラブコメディ風のストーリーはかなり楽しめる。Hイベントも1キャラに複数回用意されていて、満足度は高い。ただし、RPGの宿命か、Hシーンを見ることができるのはゲーム後半になってしまうが……。
そしてなんといっても、サブキャラのデキがかなりいい。メインヒロインを食ってしまいそうなほどのかわいさを持ったキャラもいたりして、パーティーを組むのが楽しくなる。アリスソフトというとゲーム性重視のメーカーというイメージもあるが、実はキャラ作りが非常に上手いメーカーでもあるんだなぁと再確認させられる。
全体としてみれば大傑作ではないかもしれないが、RPG好きなら楽しめる内容。特に前作のファンなら無条件でオススメ。もちろん、前作をプレイしていなくても必要な知識は会話の中から得られるようになっているので問題なく楽しめるだろう。
最後に一言。なぜ大人コレットが出てこない!? すっごく期待してたのに……。
(by Suno)