パルフェ 〜ショコラ second brew〜
戯画 | Windows98/Me/2000/XP | 800x600 |
8800円+税 | 1Play約7時間(音声オン時で約8時間) | 属性:メイド、ファミレス |
難易度:5 | Keyディスク必要 | オススメ:☆☆☆☆ |
メイド風カフェで繰り広げる恋愛劇
©戯画
カフェ・ファミーユは主人公の兄と義姉が作り上げた夢の結晶。ところが、ファミーユは火事によって焼失してしまう…。ファミーユを再建しようとする主人公がやっと見つけた候補地は中世ヨーロッパを模したショッピングモール。ところが、その向かいには同じコンセプトの人気店、キュリオの3号店が出店することになっていた。圧倒的な人気を誇るキュリオに対して奮闘を余儀なくされる主人公だったが?
まず、ゲームをプレイするための足回りとしてのシステムはほど完璧。セーブ&ロードはいつでも可能、オートセーブも完備。ホイールにも完全対応で、音声のリプレイもあり。またファンクションキーのF1には、いわゆる「ボスが来た」機能が割り当てられているので、家族と一緒に住んでいる人には便利かも。F9を押すと「頑張れー」という音声が再生されるのは面白い。どんな役に立つのかは不明だけど……。ともあれ、プレイする上で不満が出ることはまずないだろう。
ゲームシステム的には場所移動型のAVG。キャラのいる場所には顔グラフィックが表示されるので、セーブ&ロードで総当たりで移動してみる必要はなし。さらに、イベントシートというものが搭載されているのは非常に便利。これは一度見たイベントの日時、場所を確認できるモノ。これさえあれば、攻略に当たってメモを取ったりする必要がなくなるわけだ。さらに、エンディングを見るために必須となるイベントに関しては、誰のどのエンディングに必要なのか、そのイベントの発生条件まで表示されるという親切ぶり。ただし、未見のイベントに関しては表示されないので、最低限のゲーム性は確保している。
ストーリーに関しては、プレイヤーの度肝を抜くような展開はない。といっても、決して退屈なストーリーというわけではない。どのキャラのシナリオも非常に丁寧に描かれ、キャラの魅力を最大限に引き出しているという印象。キャラ同士の掛け合いはとても楽しく、複線の張り方も見事。伏線を張るだけ張って、それを回収しきれずに終わるなんていう作品も少なくないが、この作品では矛盾を起こすこともなく消化しきっている。複数のキャラに浮気をした場合でも、会話の内容が矛盾しないようになっているのはかなりすごい。エンディングも後味のいい物ばかりで、安心してプレイできる。
Hシーンの数も恋愛AVGとしては多めになっていて、文句なしの内容といいたいところだが、1つだけ難点が。それは音声。音質などのクオリティ的には問題ないのだが、セリフが棒読みになっているキャラが何人か……。通常の会話シーンはともかく、クライマックスの盛り上がっている時に棒読みは萎えてしまう。声質自体はキャラのイメージに合っているだけに、とても残念。これさえなければ満点をつけてもいいんだけど……。
世界観は同じく戯画の『ショコラ』と共通になっているので、『ショコラ』が好きだった人なら迷わずプレイすべし。それ以外の人でも純愛系AVGを探しているなら、きっと満足できる内容だろう。
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(by Suno)